新宿御苑のバラ/ブラックティーPART1

大江戸線西新宿駅に着いたころには３時を少し過ぎていた。
外に出て新宿御苑に向かって歩いた。
新宿御苑に着いたのは3時半になっていた。4時半が閉園。
どうしようか迷ったがバラ園だけでもと思って入園した。

一目散にバラ園に向かった。
遅い時間なので人もまばら。
とりあず写真を片っ端から撮った。
日当たりも手入れもいいのか、花数も多く葉も綺麗に大きな花を咲かせていた。

それぞれみな素敵なバラたちだったがことのほか、わたしの心の琴線に触れたバラがあった。
ブラックティー。
花色は青みを帯びた渋くくすんだ朱色、濃い紅茶色……微妙な色。
野性味がある。
円形のバラの植え込みを一周したところでチャイムがなってしまった。

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　

樹木の陰に太陽が沈んでいく。
新宿の西の空に茜色の空が広がっている。
バラたちがこの光の変化をうけて仄かに色合いをかえた。
この変化はカメラでは、とてもわたしの技ではとらえることができない。
わたしもバラとともに、夕暮れの大気がかもしだすメランコリーに身をゆだねた。

　　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　
　　　　　
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