‘Tis Nature's Voice~それは自然の声~Ⅱ

みらくる・あっこの気ままブログ

第4回堺古楽コンサート

2012-10-28 17:07:48 | Music
10月27日
「堺古楽コンサート」が場所を変え、「サンスクエア堺」で開催されました。
出演は「アントネッロ」濱田芳通(リコーダー&コルネット)、石川かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、西山まりえ(チェンバロ&ヒストリカル・ハープ)、弥勒忠史(カウンター・テナー)、高本一郎(リュート&バロック・ギター)。



第一回目から聴いていますが、今回はいつもの学芸員さんの講義は無しで、結構長時間にわたる演奏でした。
一応、堺の歴史に関連ずけなければいけないため、戦国時代に貿易や政治の中心であった、いにしえの堺で、こういう音楽が聴かれていたのではないかという設定です。
大河ドラマ「黄金の日々」や戦国ものに必ず出てきたシーンが、新し物好きだった織田信長が、南蛮人による当時の西洋音楽、リュートなどを聴くシーンです。子供ながらに素敵だな~って、何故鎖国してしまったんだろう?と残念な気持ちも持ったものです。
「アントネッロ」のリーダー、濱田さんによると、そのおかげで日本は侵略されずに済んだ、南米などはすっかり西洋に侵略されてしまった!そう…。
濱田氏は作曲家でもあるので、日本のわらべ歌などが、どこか西洋の古い音楽と似たところがあるのは、伝承で少しは残されていたのではないか…とも感じるそう。
音楽は時代や国境を軽く超えてしまうところがあるので、たいへんうなずける。楽器をみても、世界中に打楽器、弦楽器、管楽器が微妙に姿や音を変えて共通に存在する。人から人へと文化が伝わるのって、自然なことですね。

ということでアントネッロの演奏は、いにしえの音楽を現代に融合させたような、どちらかというと、ロックやジャズ系でした。
初期バロックは沢山の装飾法があり、自由に即興的に演奏されていたので、基本となる音はとても単調なのですが、それを華やかに展開させていくのに、奏者の技量や音楽性が求められるのです。
その実力が日本で最も高いグループがアントネッロでしょう。

メンバーが若く、もう少ししみじみとした、静かな曲もあればいいなと思ったくらい、テンションは高めでした(^_^;)。
一緒に行った人は、リコーダー以外の楽器は、自分が弾いたことが無いので解らないけど、リコーダーは学校で習ったので「濱田さん、上手いわ~。凄いわ~。」ってずっと言っておられました(^_^;)。
私は弥勒さんの声とテンションの高さに驚き。学歴も背も高いので、四高といったところでしょうか…。時々バリトンになるのも面白かった(^_^;)。楽しい歌のお兄さんでした。



高本一郎さんはメンバーになっているのか、ゲスト出演なのかわかりませんが、唯一大阪の人です。
新しいCD「シャコンヌ・オリエンターレ」は殆どがオリジナル曲で、現代の日本人が奏でる西洋古楽器の世界です。濱田さん始め、ジャンルを超えた色んな奏者が加わっている。”高本ワールド”は、どちらかというと癒し系で静かです。
11月から3カ月間、全日空ANAの機内で流れるそうです

 

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アンドリュー・フォン・オーエンの宇宙的ベートーヴェン・ソナタ演奏

2012-09-29 20:56:57 | Music
ピアノ愛好家の知人達に誘われて、大阪のザ・シンフォニーホールでの、アンドリュー・フォン・オーエンの来日公演最終日を聴きました。
このピアニストについての知識は全く無く、純粋にプログラムに惹かれてでした(チラシの写真はベッカム似のかなりのイケメンで、それもちょっと楽しみでしたが)。アメリカ人とのこと、現在はパリに住んでるようですが、ブレンデルの系列みたいです。

プログラムは、一部がベートーヴェン・ソナタ「悲愴」と「ワルトシュタイン」、二部がショパンの「舟歌」「ワルツOp.69-2」「エチュードOp.25-5」「幻想即興曲」、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」「ラ・ヴァルス」
9月の中頃から日本のあちこちの地方公演、東京公演を経て来られたみたいです。
ベートーヴェンから、フランス系にもっていかれましたが、ベートーヴェンの演奏が実にFantastic!でした。


グランド・ソナタ・パセティークの初稿版楽譜の表紙絵
ベートーヴェンが生きてる時代に出版されたもの。

どちらも特に終楽章に盛り上がりを持っていく、というか、第一楽章はソナタ形式の形式美を忠実に表現、静かな真ん中の楽章を挟んで、ロンド形式の終楽章に、とてもダイナミックなアイデアをふんだんに入れていました。
「悲愴」の一楽章はまずはかっちりと、ウォーミングアップして、二楽章、三楽章あたりから、弱音ペダルも使いながら、多彩な音色の変化を出して来て、アンドリューさんの世界へ引きずり込まれていきました。
特に「ワルトシュタイン」、こちらは二楽章からなり、終楽章は静かな導入部があってロンドに入るのですが、その表現が超ダイナミックで、宇宙的な音の広がりをみせるのです。
今日はずっとその終楽章のメロディーが耳で鳴り続けているくらい、印象的でした

ショパンははっきりした音で、男性的な演奏。プレイエルというショパンが弾いていたピアノが、パリっとした、低音のよく鳴るピアノだそうです(某ピリオド楽器収集家の話しですが)。
ヒョロっとした体格もちょっとショパンに似てるかも。ラヴェルも続けさまに、二部は舞台裏へ帰らずに、性格の異なる曲を一気に弾き分けていました。




サイン会は楽屋口で。殆どが女性ファンの長い行列でした。33歳で若く才能溢れる、確かにイケメンでした。

何故か昼食をとったのが、ホールのすぐ側のハンバーガーのアメリカンなお店でした。
「高槻バーガー」が一押しメニューのようで、高槻産の野菜を使ったスペシャルなハンバーガーです。ハンバーガーといってもフォークとナイフで食べる。かぶりつくのは不可能な大きさ。
 
左はSサイズ、右はLサイズ。私はもちろんSサイズでしたが、ポテトまで完食するのは大変。手伝ってもらいました。
星の目玉焼きがカワイイ、今日はアメリカンなひと時でした。

 
台風が来ているので、多分中秋の名月は今年は観れないと思い、昨日撮影。ほぼ満月じゃ
大阪は明日通るみたい、アンドリューさん、飛行機飛ばないんじゃないでしょうか…。
人のこと心配してないで、ベランダの植木鉢避難させないと…。





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AGATAさんのケルティック・ハープ弾き語り♪

2012-09-19 11:35:06 | Music
9月16日
天王寺でピアノグループの講習会が終わってから、というか途中で抜け出して、恵美須町へ移動。
昔声楽を高校受験まで教えていた生徒さんが、今演劇をやっていて、In→dependent theater 2ndで公演中で、この日は彼女のケルティック・ハープの弾き語りのオンステージがあるとのことで、聴きに行きました。

劇中の登場人物でもある"AGATA"という少女の名が、音楽活動をする時の名前だそう。
劇は観ていないのですが、劇中でも弾き語りのシーンがあるとか…。

もともと作曲をする子だったので、イマジネーションが広がって、音楽専門高校から演劇の世界へ。脚本から音楽、演技や歌まで歌ってしまう
繊細な音色のケルティック・ハープと、ピュアな心を乗せた歌声は、時にパワフルでもありました
コンピューターで作ったオリジナル曲の音源に、生演奏を重ねるという器用なこともやっていました
独自の世界を開いて行くのって、楽しそうですね。ご家族も暖かく見守っておられるようで安心です
文学的な素養があるので、ドラマの挿入曲とかも出来そうに思いますが…
ゲームの挿入曲とかも、好きな人多いですよね
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アレクサンダー・テクニーク入門

2012-09-19 10:04:17 | Music
不安定な天気や台風が過ぎて、やっと秋らしい涼しい風が吹いてきました

9月16日
大阪学友協会・ピアノグループの研修会が、天王寺のクレオ大阪中央にてありました。
ピアノの先生の集まりなので、午前中は生徒指導にどのような教材を使っているか、特に初心者幼児と、シニアの方への指導法についての話し合いでした。
教材については、ドイツ系、アメリカ系、フランス系と分かれますが、それぞれのいい点、悪い点の報告がありました。
ただやはり音大受験、幼児教育の学校へ入るにあたってはドイツ系の教材から試験されることが主流なので、ドイツ系は外せないということでした。

シニアで趣味で習いに来られる方は、ほとんど音楽が好きで自主的に来られてるので、精神的には気持ちいいレッスンが出来るのですが、老いとの戦いで、だんだんと弾く曲のレベルを下げていく場合もあるとか…(よほどの高齢者ですが)。

悩むのはチビッっ子の、やたら先生の言うことに逆らって来る子供で、皆さん一人や二人、そういう生徒さんを抱えて悩んでおられる。ワケがわからない時期に怒って、先生やピアノが嫌いになってしまってはいけませんので、ひたすらその子が心を開いてくるのを待つしかないようです。
学校の先生も同じだと思いますが、その子が自分で扉を開いて来た時に、常に教師は受け入れ体制でいなけばいけない。無理意地は決してしてはいけないという結論に達しました

以前テレビで観て、行ってみたかったパン屋さん「Parigot」が近くでしたので、お昼用やら、お土産用やら、家用やら沢山買っておきました。



クレオ中央には、お店を開いてる時があるので、カフェを当てにしてたのですが、残念ながらお休みでした。缶コーヒーを自販機で買って昼食をとる。結構勉強してる人もいるフリースペースがカフェの所にあります。

午後からは、音楽する人には結構話題の「アレクサンダー・テクニーク」の講習でした。
フレデリック・マティアス・アレクサンダーという演劇家が開発した、自然な骨の構造に従って、無理な力を加えることなく、演奏姿勢をとっていくというものです
アレクサンダーさんは、演劇中に声がだんだん出なくなっていたことから、変な癖で余計な力が入っていることに気付き、この方法をあみだしたそうです。
よく個人的に案内は受けてたのですが、ちょっとお高いので行きそびれていましたが、今回同グループの主催で、会費から補助金も出るので、一人¥1000という格安料金で受けることが出来ました。
この日の講師は田中優行氏。


背骨(脊椎)の一番上の骨は、鼻の奥ぐらいの位置にあるとか、腕は鎖骨から始まっているなど、骨の構造を知ることによって、意識を変えると、良い姿勢(自然な姿勢)がとれるようになる。
なるほど、そう思って腕を上げてみると、実に高く気持ちよく綺麗に腕が上がるのです

ピアノの先生の集まりなので、最後は自然な姿勢を意識して、ピアノを弾く。
なんとなく音が良くなるような…。でもちょっとの意識の持ち方で、長年続けていると、いい方向に変わっていくんだろうなと思います

田中優行講師のレッスン情報HP(ひさご組)
http://www23.atwiki.jp/hisagogumi





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