先週は真冬の寒さかと思えば、今週は4月なみの暖かさで、身体がついて行かずしんどいです(;´Д`)。
3月15日
大阪府立弥生文化博物館において、with
「il Fiore」との演奏会でした。
竪穴式住居で暮らす
弥生人の家族。
弥生犬という犬も飼っていたらしい。
博物館には古代日本の展示物がいっぱいで、大阪府の小学校の遠足コースに必ずなっています。
卑弥呼が住んでいて、儀式も行われていたといわれる、
池上曽根遺跡が発掘されたこの場所は、
やはり
スピリチュアル・スポットのようで、月2回開催される
「ミュージアム・コンサート」には、たくさんの人々が集まります。
ヴァイオリンの発祥と発達を遂げた、
イタリア初期バロックをレパートリーとする
il Fiore イル・フィオーレは基本四人です。
イタリアといえばオペラ発祥の国ですから、もちろん
声楽が最も重要な分野だということは、言うまではありませんので、今回は声楽曲も交えてのプログラムでした。
声楽と共に
通奏低音と
器楽曲も目覚ましく発展した、バロック時代の幕開けの音楽ということで、原始的とも進歩的とも言える曲が多いのです。
バロック音楽というと、バッハ、ヘンデルという知識が一般的だと思われますが、バッハやヘンデルはバロック時代のもっとも最後の方に位置します。耳馴染みも良いのは、極めて古典派の音楽に近い時代だからでしょう。おそらく今回登場した作曲家はモンテヴェルディやカッチーニを除いては、ほぼポピュラーではない人ばかりですが、音楽自体は同じことを繰り返すバッソ・オスティナート(定型バス)に乗って、様々な技を繰り広げるヴァイオリンの重奏は、ハーモニーも美しく聴きやすく楽しいものです。声楽曲はどちらかというと、詩を語ったり、宗教の普及をになっていたりで、ドラマティックと言えるでしょう。
作曲家が自分の置かれた地位や得意分野において、実験的な音楽をどんどん書いていった、不可思議な旋律やハーモニーは、型にハマらない、まさにバロック(丸くない自然に出来るいびつな形の真珠)な音楽です。
通奏低音の組み合わせも様々な自由があり、時にはヴィオラ・ダ・ガンバだけや、チェンバロだけというのもありです。今回は無かったですが、リュートのみ、リュートやギター、パーカッションなどの組み合わせもあります。ヴァイオリン・ソロ曲というのは珍しく、
殺人事件を犯したと言われる、
パンドルフィ=メアッリの曲を演奏する
河内知子さん。情念に溢れた演奏は、これでもかというディミニューションの応酬で、いかにもそれっぽいでした
。
教会旋法が混じっていたり、民衆から生まれた
舞曲が混じっていたりと、ミステリアスでスピリチュアルな世界、でも人間の豊かな感情に溢れた音楽は、この
”いにしえ”の場所には、何故かピッタリとくる雰囲気で、お客様もとても楽しんでおられましたし、演奏する我々も調子に乗せていただいた感じです(*^^)v。
司会進行も務めたリーダーの
上田浩之さんはドクターですが、どっちが本業なのかと思います。
ヴィオラ・ダ・ガンバの
太田賀之さんも…多分両方本業なのでしょう。お仕事も頑張っておられますから(^-^;。
コンサート後に
チェンバロとの最後のお別れ?をしに集まって来られるお客様たち。白木でもあるし、大きさといい、お爺ちゃん、逝かないで…(ToT)/~~~。
人骨の写真もいっぱいあったので、ついそんなシーンに見えていまったというメンバーです(^-^;。
左から、
太田賀之さん、私、
笹山晶子、
山下佐智子さん、
河内知子さん、そしてチラシの写真とえらく違う
上田浩之さん。
打ち上げも、人生のセレモニーが専門?のセルビス・グループの経営する、堺は深井の
「ナチュラル・ガーデン」の食べ放題で。太田さんと一度
食べ放題をしてみたかった私です(*^▽^*)。ダイエットはお正月からしていないそうで、スイーツを豪快に食べる姿を見て、心和むのでありました。心残りは、
フランシーズの
桜マカロンが売り切れていたことです…。もう桜の季節の店内でした
。
私はコンサートの週に風邪か花粉か黄砂アレルギーで、声が出なくなるというアクシデントがあり、もしもの事態に備えて、ヴァイオリンの人達は持ち曲を何曲か用意して来て、チェンバロの山下さんは、取りあえず初期バロックの楽譜を全部カバンに押し込んできたという、声楽家をかかえると、こういうことも起こるヒヤヒヤさせてしまったコンサートでしたm(__)m。
弥生の月に弥生博物館に来てくださったお客様、有難うございました。またお花いっぱいのイル・フィオーレのコンサートを宜しくお願い致します。