Mr.しもの中の人が
プロレスラーの魅力を語るこのコーナー。
今回は、WWEという新しい舞台で
フィン・ベイラーとして活躍中の
プリンス・デヴィットです。
男前なルックスに確かな実力。
彼がいれば新日本のJr.ヘビー級は
とうぶん安泰だろう。
そう思わせる選手でした。
「天空の貴公子」と呼ばれながらも
難易度の高い技に傾倒するのではなく
従来の技の完成度、美しさを
より重視していたらしく
その姿勢もまた私には好印象でした。
そんなデヴィットですが
2013年に突然のヒールターン。
デヴィットはバレットクラブを結成し
アンダーソン、ファレ、タマ・トンガらも
これに追従する形に。
新日本では、地味に堅実に
頑張ってきた外国人選手が
ファンに認められていくという
美しい構図が成り立っていたのですが
それは逆に、昔ながらの外国人選手らしさ、
たとえば荒々しさ、怖さという部分を
押し殺してしまっていたのもまた事実。
バレットクラブはそんな
外国人レスラーに再びスポットを
当てることになりました。
私は当初、新日本のJr.戦線を
最前線で引っ張っていた
デヴィットがヒールターンすることに
意味を見出せずにいたのですが
それはおそらく
デヴィット自身がヘビー級戦線へ
進出する為の足がかりとしてだけではなく
他の外国人選手にスポットを当てる為の
行動でもあったのかもしれません。
事実、バレットクラブは
その後、数々のタイトルを獲得し
ドンドン勢力を拡大。
ファンも増え続けています。
うーん、恐れ入りました。
そんなデヴィットの
美技の数々をご紹介します。
地味な技が多い?
いえいえ、そのフォームの美しさにこそ
彼の魅力が凝縮されているんです。
ブラディサンデー
いわゆるインプラントDDTで
デヴィットのフィニッシャー。
見た目はシンプルですが
落とし方を変化させることで
とんでもない危険技にもなり得ます。
デヴィットからバレットクラブを
引き継ぐ形となったAJスタイルズは
デヴィットに敬意を表して
この技を愛用しています。
イイ話ですねぇ。
雪崩式ブラディサンデー
ブラディサンデーにはこの雪崩式や
リバース式などのバリエーションも。
ダイビングフットスタンプ
デヴィットを代表する技の1つですが
空中でのフォームが素晴らしいんです。
ノアのKENTAも同様のフォームで
この技を決めますが
まさかそんな2人が
まったく別のリングで
手を結ぶことになろうとは・・・。
プリンスズスロウン
変形のストマックブロック。
直訳すると「王子の玉座」?
言葉の意味はよくわかりませんが
この技は若干、形を変えて
田口に引き継がれました。
私的ベストバウト・・・とは少し違うのですが
印象的だった2試合を挙げておきます。
2013.1.4 東京ドーム
IWGP Jr.ヘビー級選手権試合
デヴィット vs 飯伏
試合どうこうではなく
この姿での登場に度肝を抜かれました。
戦前、この一戦でデヴィットが
ベビーターンするのではと
勝手な妄想を抱いていたのですが
真逆を行く禍々しい姿に
言葉を失ったのを覚えています。
2014.4.6
田口 vs デヴィット
デヴィットの新日本での
ラストマッチになりました。
かつての盟友、田口との壮絶な一戦は
試合の途中でバレットクラブの面々との
小競り合いから突如、ベビーターン。
「天空の貴公子」に立ち返った
デヴィットのトペ・コン・ヒーロは
感動すら覚えました。
私はデヴィットのヒールターンには
終始、納得できませんでしたが
不思議なもので
デヴィットのことを思い返すと
バレットクラブのことばかり
思い出されます。
活動期間はわずか1年間くらいしか
なかったんですけどね。
デヴィットが残してくれた
バレットクラブという遺産。
今や同ユニットの人気はうなぎ上りで
グッズの売れ行きも好調なのだとか。
外国人選手の台頭にも一役買い
レスラーとしてだけではなく
ユニットのリーダー、発起人としても
大きな仕事をしてくれました。
彼ならばWWEでも
成功するに違いありません。
KENTAとのタッグで
WWEに革命を起こすような
バチバチファイトを見せてくれることを
期待しています。
2人の成功が、日本に届きますように。
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