三連休を直撃の台風14号、今日は九州で最大限の警戒を、島岡美延です。
蒸し暑さの中、東京国立近代美術館へ出かけました。『ゲルハルト・リヒター展(~10月2日)』は、若い世代でけっこう混雑。「鑑賞順路」なし、ほぼ撮影OKなのも大きな特徴。
1932年、ドイツ東部ドレスデン生まれで今年90歳のリヒターは、1961年に西ドイツへ。最大の注目作品〈ビルケナウ〉を描いたのは2014年。フォト・ペインティング、アブストラクト・ペインティングなど、初期からコロナ禍での作品まで。
〈ビルケナウ〉は、アウシュビッツの収容所で隠し撮りされた残酷な場面の写真を元にした4点からなる作品。黒と白、ところどころ赤と緑の絵具で塗りこめられています。これを散逸させないため、リヒター財団を創設。今後、多くの作品はベルリンの国立美術館に永久寄託予定。
ウクライナのロシア軍撤退の地で〈集団墓地〉が見つかっています。ビルケナウでの残虐行為が今もあることを考えました。