6月に入った途端、九州からじわじわと梅雨入りが進んでいき、これを書いているきょう(5日)には、東北南部までが梅雨に入りました。
梅雨に入って早々、わが宮崎をはじめとした西日本では大雨となり、一部では浸水などの被害が出たりしております。被害に遭われた方々にはお見舞いを申し上げるとともに、これからの時期は大雨災害に対して注意を払っておきたいものであります。
そんないささかユーウツな6月の幕開きでありますが、それが明けたらもう真夏。手元には、7月に刊行予定の文庫新刊ラインナップが届きました。ということで、その中から個人的に気になる書目を8冊選んでピックアップしてみました。何か、皆さまの関心に合うような本があれば幸いです。
とはいえ、いつものようにノンフィクションもの主体の偏ったセレクトですので、それ以外の数多くの新刊書目については、本屋さんの店頭ないし、出版社のHPでご確認いただけたらと願います。
刊行データについては、書店向けに取次会社が発行している情報誌『日販速報』の6月9日号の付録である、7月刊行の文庫新刊ラインナップ一覧などに準拠いたしました。発売日は首都圏基準ですので、地方では1~2日程度のタイムラグがあります。また、書名や発売予定は変更になることもあります。
『ヒロシマはどう記録されたか』上・下 (小河原正巳著、朝日文庫、8日発売)
人類史上初となった原爆の被害と惨禍を、当時のラジオと地元紙はどのように記録し、伝えたのか。ジャーナリストたちの証言や手記、写真などをもとに辿るとともに、その後送り出された原爆に関する番組や記事を集大成した記録集。当時の記憶が風化しつつある昨今、あらためて見つめ直す価値のありそうな一冊です。
『ウはウミウシのウ シュノーケル偏愛旅行記特別増補版』 (宮田珠己著、幻冬舎文庫、3日発売)
シュノーケルをこよなく愛する著者が、世界12か所と日本4か所の海に潜りつつ、さまざまな人と生き物と出会った旅のお話。といっても、脱力系旅エッセイの書き手として定評のある著者のこと、すっとぼけた笑いがてんこ盛り。しかも「特別増補版」ということは、単行本にはなかった内容がさらに盛られているものと想像されます。これは楽しみ!
なお、幻冬舎文庫の7月の新刊は本書を含め、世界を旅して書かれた本がいろいろと出るようですね。それらも合わせてチェックしておきたいな、と。
『イスラム飲酒紀行』 (高野秀行著、講談社文庫、15日発売)
こちらも旅の本ですね。「私は酒飲みである。休肝日はまだない」とのたまう著者は、酒が禁制となっているハズのイスラム圏でも酒を探して歩き回る。そこから見えてきた「本音と建前」とは?
エンタメ系ノンフィクションの書き手として人気の著者だけあって、こちらもかなり楽しめそう。つい最近になって高野さんの面白さを知ったわたくしとしては、ぜひチェックしておきたい一冊です。
『日本海軍400時間の証言』 (NHKスペシャル取材班著、新潮文庫、29日発売)
かつて日本海軍のエリートであった人物たちが集まり、「戦争の真実を語り尽くす」という目的のもとに開いていた「反省会」。それを録音した400時間分のテープには、知られざる戦争の裏面が語られていた•••。
2009年に全3回シリーズで放送されたNHKスペシャルの内容に、未放送の内容や取材過程の記録を加えて編まれた書籍版を文庫化。わたくしも番組のほうは観ていたのですが、書籍版はまだ未読でしたので、この文庫版で読んでみたいと思っております。
『リスクにあなたは騙される 「恐怖」を操る論理』 (ダン・ガードナー著、田淵健太訳、ハヤカワ文庫NF、24日発売)
テロ、伝染病、化学物質などなど、ニュースで報じられ、騒がれるさまざまなリスク。しかし、よく検討するとそれほど危険ではないリスクも多い。では、なぜわれわれはそういうリスクに影響されてしまうのか?われわれがどのようにリスクを判断し、それによって企業や政治家、メディアに「恐怖」を操られてしまうのかを、多くの実例で解き明かしていく。
あれが危ないこれが危険、といった話はマスメディアのみならず、ネットや口コミといった形でも身の回りに溢れております。それらの正体を見極めるためにも、得るところがありそうな気になる一冊です。
『選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義』 (シーナ・アイエンガー著、櫻井祐子訳、文春文庫、10日発売)
NHKの番組『コロンビア白熱教室』で日本でも知名度がアップしたコロンビア大学の女性教授が、20年にわたる実験や調査をもとにした知見による「選択」についての名講義。「なぜ選択には大きな力があるのか?」「なぜ自分の選択に失望することが多いのか?」「他人に選択を委ねたほうがよい場合はあるのか?」などなど、ビジネスのみならず人生をも左右する「選択」の力を解き明かす。
実は本書、しばらく前にハードカバー版を買っていたのですが、まだ読んでいないまま文庫化ということに相成りました(汗)。うー。これはどういう「選択」
の結果なのやら。早く読まねば。
『その本の物語』上・下 (村山早紀著、ポプラ文庫ピュアフル、上旬)
文庫書き下ろしで刊行される本書、実は現時点では内容についてはまだよくわかっておりません。が、製本職人をテーマにした『ルリユール』(ポプラ社)の著者の最新刊にしてこのタイトルということで、なんだか本好きには楽しめそうな作品の予感が•••ということでチェックしておきたく、ここにピックアップさせていただく次第であります。刊行が楽しみです。
梅雨に入って早々、わが宮崎をはじめとした西日本では大雨となり、一部では浸水などの被害が出たりしております。被害に遭われた方々にはお見舞いを申し上げるとともに、これからの時期は大雨災害に対して注意を払っておきたいものであります。
そんないささかユーウツな6月の幕開きでありますが、それが明けたらもう真夏。手元には、7月に刊行予定の文庫新刊ラインナップが届きました。ということで、その中から個人的に気になる書目を8冊選んでピックアップしてみました。何か、皆さまの関心に合うような本があれば幸いです。
とはいえ、いつものようにノンフィクションもの主体の偏ったセレクトですので、それ以外の数多くの新刊書目については、本屋さんの店頭ないし、出版社のHPでご確認いただけたらと願います。
刊行データについては、書店向けに取次会社が発行している情報誌『日販速報』の6月9日号の付録である、7月刊行の文庫新刊ラインナップ一覧などに準拠いたしました。発売日は首都圏基準ですので、地方では1~2日程度のタイムラグがあります。また、書名や発売予定は変更になることもあります。
『ヒロシマはどう記録されたか』上・下 (小河原正巳著、朝日文庫、8日発売)
人類史上初となった原爆の被害と惨禍を、当時のラジオと地元紙はどのように記録し、伝えたのか。ジャーナリストたちの証言や手記、写真などをもとに辿るとともに、その後送り出された原爆に関する番組や記事を集大成した記録集。当時の記憶が風化しつつある昨今、あらためて見つめ直す価値のありそうな一冊です。
『ウはウミウシのウ シュノーケル偏愛旅行記特別増補版』 (宮田珠己著、幻冬舎文庫、3日発売)
シュノーケルをこよなく愛する著者が、世界12か所と日本4か所の海に潜りつつ、さまざまな人と生き物と出会った旅のお話。といっても、脱力系旅エッセイの書き手として定評のある著者のこと、すっとぼけた笑いがてんこ盛り。しかも「特別増補版」ということは、単行本にはなかった内容がさらに盛られているものと想像されます。これは楽しみ!
なお、幻冬舎文庫の7月の新刊は本書を含め、世界を旅して書かれた本がいろいろと出るようですね。それらも合わせてチェックしておきたいな、と。
『イスラム飲酒紀行』 (高野秀行著、講談社文庫、15日発売)
こちらも旅の本ですね。「私は酒飲みである。休肝日はまだない」とのたまう著者は、酒が禁制となっているハズのイスラム圏でも酒を探して歩き回る。そこから見えてきた「本音と建前」とは?
エンタメ系ノンフィクションの書き手として人気の著者だけあって、こちらもかなり楽しめそう。つい最近になって高野さんの面白さを知ったわたくしとしては、ぜひチェックしておきたい一冊です。
『日本海軍400時間の証言』 (NHKスペシャル取材班著、新潮文庫、29日発売)
かつて日本海軍のエリートであった人物たちが集まり、「戦争の真実を語り尽くす」という目的のもとに開いていた「反省会」。それを録音した400時間分のテープには、知られざる戦争の裏面が語られていた•••。
2009年に全3回シリーズで放送されたNHKスペシャルの内容に、未放送の内容や取材過程の記録を加えて編まれた書籍版を文庫化。わたくしも番組のほうは観ていたのですが、書籍版はまだ未読でしたので、この文庫版で読んでみたいと思っております。
『リスクにあなたは騙される 「恐怖」を操る論理』 (ダン・ガードナー著、田淵健太訳、ハヤカワ文庫NF、24日発売)
テロ、伝染病、化学物質などなど、ニュースで報じられ、騒がれるさまざまなリスク。しかし、よく検討するとそれほど危険ではないリスクも多い。では、なぜわれわれはそういうリスクに影響されてしまうのか?われわれがどのようにリスクを判断し、それによって企業や政治家、メディアに「恐怖」を操られてしまうのかを、多くの実例で解き明かしていく。
あれが危ないこれが危険、といった話はマスメディアのみならず、ネットや口コミといった形でも身の回りに溢れております。それらの正体を見極めるためにも、得るところがありそうな気になる一冊です。
『選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義』 (シーナ・アイエンガー著、櫻井祐子訳、文春文庫、10日発売)
NHKの番組『コロンビア白熱教室』で日本でも知名度がアップしたコロンビア大学の女性教授が、20年にわたる実験や調査をもとにした知見による「選択」についての名講義。「なぜ選択には大きな力があるのか?」「なぜ自分の選択に失望することが多いのか?」「他人に選択を委ねたほうがよい場合はあるのか?」などなど、ビジネスのみならず人生をも左右する「選択」の力を解き明かす。
実は本書、しばらく前にハードカバー版を買っていたのですが、まだ読んでいないまま文庫化ということに相成りました(汗)。うー。これはどういう「選択」
の結果なのやら。早く読まねば。
『その本の物語』上・下 (村山早紀著、ポプラ文庫ピュアフル、上旬)
文庫書き下ろしで刊行される本書、実は現時点では内容についてはまだよくわかっておりません。が、製本職人をテーマにした『ルリユール』(ポプラ社)の著者の最新刊にしてこのタイトルということで、なんだか本好きには楽しめそうな作品の予感が•••ということでチェックしておきたく、ここにピックアップさせていただく次第であります。刊行が楽しみです。
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