NFP Archives

山遊び・海遊びやカメラ・写真、星、電子工作(真空管・スピーカー等)の記事を中心にブログに掲載しています
南竹 成己

ラジオの製作(ぼちぼちアップしていきます)

2009年08月02日 | インポート
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ひと月ほど中断していましたが、再開。最初考えた回路ではパーツが手に入りにくいものがあったので手に入りやすいパーツを想定して変更しました。特に悩ませたのが、バリコンと呼ばれるチューニングをする部分に使われるパーツ。電気・電子を学ぶ学生諸君はこのパーツの動きを見るとすごく勉強になりますよ。・・・といっても実物ないから写真もないんですが。。。ちなみに自分は機械・造船専門です。電気・電子はとても苦手です。。バリコン、探せば手に入ることは手に入るけど、高すぎる。特注で作る業者がいたりもします。また自作する人もいます。今はポリ・バリコンという小さい物が使われていますが、電圧の高い真空管の回路に使っても大丈夫なものなのか??という不安がありました。でもネットや本で調べると工夫して使っているようです。あとは、コイル。これは最悪自作ができます。でもこれも現在使われているバーアンテナコイルを使うことにします。回路図はCADで描いています。

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真空管は手持ちのものを使います。去年シングルアンプを作りましたが、それと同じ構成で。6AU6と6AQ5。6AU6は写真の短い方の真空管。空中に飛んでるラジオの信号を受け取る役目に使います(検波回路)。6AQ5は、検波で捕らえた微小な信号を増幅してスピーカーで鳴らせるような役目をします(増幅回路)。

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6AQ5ロードライン
真空管が決まったらその真空管を最適に動作させるための検討をします。回路の抵抗の値とかを計算して決めていきます。

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完成予想? 写真は去年作った6AU6+6AQ5シングルアンプ
これの3分の1ぐらいの大きさでできちゃいますが、チューナーを回すだけのラジオとは違ってちょっと操作が大変なラジオになります。ツマミを2つ握ってちゃんと鳴るところを探してって。。戦前・戦中を生きたじいちゃん、ばあちゃん達は知ってるはず。そのころと同じラジオ。真空管3本で構成されていた(整流・検波・増幅)ので『並三ラジオ』と呼ばれてました。このうち整流は、真空管を使わず、ダイオードでやります。


カメラの補修

2009年08月02日 | インポート
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Nikon FE
このカメラは生産されたのが1970年代後半から1980年代前半。約30年経過しています。まず劣化するのがモルトというパーツ。カメラの内部に光が入らないように遮光する目的と、写真の黄色の円の部分のようにミラーが跳ね上がるところの緩衝に使われています。材質はウレタンなので加水分解してベトベトになります。このカメラでは遮光用モルトの劣化はまだ張り替えるほどではありませんでしたが、ミラー緩衝用のモルトはボロボロ。張り替えることにしました。写真はすでに古いモルトをアルコールで拭き取ってあります。(これが一番大変なのですが。。。)

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モルトに使う材料はこれ。習字に使う下敷きです。手に入りやすいし、ウレタンよりも劣化しません。ただ、潰れると元の形に復帰しにくくなる感じモルトよりも劣ってるかな。でも代用品としては十分。材質はフェルト。

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形に合わせてカットします。あらかじめ裏面に両面テープを貼っています。


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完成! これで安心して使えるようになりました。メーカーやカメラ修理業者でもモルト張替えは行ってもらえます。でも安上がりは、下敷きモルト。

30歳を超えても色褪せることなく使い続けられるカメラ。現代の最新カメラを30年使っていけることができるでしょうか??技術の進化により製品のサイクルは非常に早いのですぐに時代遅れになっちゃいます。いつのまにか忘れられたカメラになっちゃうのでしょうね。私はこのFEを次は遮光用のモルトが劣化したときは張り替えてシャッターが動かなくなるまで使い続けると思います。