しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

家の自殺

2015年02月13日 | 平成元年~平成31年
中公新書から転記する。
中公新書「暮らしの世相史」--中央公論社


1983年に刊行された「生活財生態学」によると日本の平均的家庭での「神棚」の所有率は14%、「仏壇」は25%だった。
その10年後1993年の追跡調査では神棚10%、仏壇21%と衰退をしめしている。

その理由として、
「祖先崇拝」のイデオロギーがなくなってきた事情があり、
「祭祀」の責任者が少なくなってしまったという事情がある。


柳田国男のいう「家の自殺」はすでに大量発生しはじめていて、将来にわたり加速されてゆくことにまちがいあるまい。


ふりかえってみれば、有史以来、日本列島では数百億の人間が生まれ、そして死んでいった。
ついこのあいだまで日本では鳥葬、林葬などがごくふつうで、
人間の死体は谷や山林に捨てられていた。


今ある墓はせいぜい二世紀ほどむかしのものが大部分だし、いまつくられた墓だってあと100年もすれば無縁化する運命にある。


「家永続の願い」などは、ここ一世紀たらずの幻想だったのであろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブログ開設のいきさつ

2014年09月26日 | 平成元年~平成31年
8月22日に公民館で「まちづくり協議会」による、第1回目「郷土史」作製についての会議があった。
その第2回目の打ち合わせが9月25日にあった。
地区では茂平会館で、3人の編集委員と協力者5名による会議が9月30日あり次回は10月1日を予定している。
いよいよ地域住民・ゆかりの人の協力を含め記事・編纂・出版まで長い道が始まった。
このブログは主に生前の父の話を記述し、郷土史の資料の一部になればと思っている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする