家から城見小学校まで1.5kmくらい距離があった。
朝の通学には、およそ1時間くらいかかり、
午後の下校には1時間20~30分かかっていた。
つまり、学校には行きも帰りも、遊び遊びだった。
下校は時間に制約がないので、途中の同級生の家の庭や縁側(えんだ)で遊んで帰っていた。
そのうち優等生Aくんの家には「小学〇年生」の本があった。
茂平の子どもの家、上級生や下級生、男の子や女の子の家でも、
小学館の学習雑誌「小学●年生」はみたことがない。
茂平では唯一の学習雑誌がAくんの家にあった。
Aくんの家で読む「小学〇年生」は新鮮な感じがした。
その訳は、まわりの家には少年・少女の漫画雑誌があふれていて、
表紙と最初のグラビアページ以外は漫画一色だった。
ところが「小学〇年生」には漫画のページが少なかった。
その漫画も、真面目なストーリーで異色な感じがしていた。
Aくんは、その学習雑誌を毎月定期購読していた。
Aくんのお父さんが笠岡に通勤していたので、買って帰ると言っていた。
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上記は小学校の時の話で、
中学生になると、俄然、学習雑誌が身近になった。
高度経済成長の余裕や、進学、それに進学率の向上もあり、
同級生の
「時代が・・・」
「コースが・・・」
「友が・・・」
が教室で聞く普通の会話となった。
時代とは、学習雑誌「中学〇年生」。
コースとは、学習雑誌「中学〇年コース」。
友とは、学習雑誌「中学生の友〇年生」。
管理人も中学3年生になって、何冊が購入したことがある。
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「失われゆく娯楽の図鑑」 藤木TDC グラフィック社 2022年発行
小学〇年生
1922年に「小学五年生」と「小学六年生」が創刊した。
2022年現在で「小学1年生」のみ刊行。
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