中学校のクラスにも、高校のクラスにも質屋の息子がいたが(息子と書くのは、女生徒の親までは知らないので)、
その質屋のことを「しちや」・「ひちや」と呼ぶ人はいたが、
「いちろく銀行」と言う人はいなかったような気がする・・・けど。
「家計簿の中の昭和」 澤地久枝 文芸春秋 2007年発行
若い人に「一六銀行(いちろくぎんこう)って、知っている?」
とたずねると、みんな首を横にふる。
質屋(しちや)のことである。
江戸時代から質屋はあり、日本だけでなくアメリカにもある。
庶民の銀行が質屋だった。
質草は、3ヶ月ごとの利上げをつづけていれば、流されない(所有権の移転はない)。
元本と利息を払えば、もとの姿で手許にもどってくる。
質屋の蔵は堅牢にできていて、預かった衣類に虫がつくこともないし、少々の火事にはビクともしない。
客の秘密を守るのが質屋の歴史的な鉄則である。
その日必要な現金の手当てに,人びとがかけこんでいったのは質屋であり、質草はつつましい。
・・・
いま、「街の金融」は全盛のように見える。
見まわせば、広告が溢れかえり、24時間営業の店舗が目につく。
その現在も、借金が独走する「消費者金融」などより、「質草」という自前の担保で「自由」を守れるという理由から質屋の利用者はたえない。
昨今の質草の主流は、貴金属という。
・・・・・・・・・・
大学生になって、夏休みの前に布団を質屋にいれて帰省のお金を借りる人がいた。
夏休みが終わると質屋に行って、お金を払い蒲団を戻してもらっていた。
それ以前は、学生服をそうした人もいたようだ。
私は中学校3年の時の時計をしていたが、型が古く、質屋に行って質流れを買った。
二度目はテープレコーダーが欲しくなったが電気店では高いので、質流れを買いに行った。その時、1.500円で買ったのを覚えている。
その質屋のことを「しちや」・「ひちや」と呼ぶ人はいたが、
「いちろく銀行」と言う人はいなかったような気がする・・・けど。
「家計簿の中の昭和」 澤地久枝 文芸春秋 2007年発行
若い人に「一六銀行(いちろくぎんこう)って、知っている?」
とたずねると、みんな首を横にふる。
質屋(しちや)のことである。
江戸時代から質屋はあり、日本だけでなくアメリカにもある。
庶民の銀行が質屋だった。
質草は、3ヶ月ごとの利上げをつづけていれば、流されない(所有権の移転はない)。
元本と利息を払えば、もとの姿で手許にもどってくる。
質屋の蔵は堅牢にできていて、預かった衣類に虫がつくこともないし、少々の火事にはビクともしない。
客の秘密を守るのが質屋の歴史的な鉄則である。
その日必要な現金の手当てに,人びとがかけこんでいったのは質屋であり、質草はつつましい。
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いま、「街の金融」は全盛のように見える。
見まわせば、広告が溢れかえり、24時間営業の店舗が目につく。
その現在も、借金が独走する「消費者金融」などより、「質草」という自前の担保で「自由」を守れるという理由から質屋の利用者はたえない。
昨今の質草の主流は、貴金属という。
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大学生になって、夏休みの前に布団を質屋にいれて帰省のお金を借りる人がいた。
夏休みが終わると質屋に行って、お金を払い蒲団を戻してもらっていた。
それ以前は、学生服をそうした人もいたようだ。
私は中学校3年の時の時計をしていたが、型が古く、質屋に行って質流れを買った。
二度目はテープレコーダーが欲しくなったが電気店では高いので、質流れを買いに行った。その時、1.500円で買ったのを覚えている。
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