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KERA CROSS 第六弾「消失」 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA 2025.01.26 13:00~
KERA CROSSも6回目。今回は「消失」を河原さんが手がけるということで、見に行ってきました。
私は、この芝居は、2015年の再演のときを見に行ってます。
そのときの感想はこちら
さて、話の内容は、、、
「クリスマスの夜、パーティーの計画を練る兄のチャズと、弟のスタンリー。弟が想いを寄せる女性スワンレイクを迎えて楽しい一夜になるはずが、ちょっとした誤算からその計画はもろくも崩れ去ってしまう。闇医者のドーネン、家を間借りにきた女性ネハムキン、ガス修理業者のジャック、兄弟の家に集まった6人の“善意”がかけ違い、彼らが築き上げてきた日常を破滅へと導いていく。」(公式より)
あらすじは、2015年と同じです。忘れてたところとかもあって、あれ?そうだったっけ?とか、そうそう!ってところとかも
多々ありましたが、、、
チャズとスタンを演じるキャストの雰囲気が、かなり違って。。。
私はこの芝居は、大倉孝二さんとみのすけさんのイメージがめっちゃ強かったので、最初慣れませんでした。
大倉さんとみのすけさんの、とぼけたような、ちょっとはずしたような会話の印象が強かったんで。
藤井隆さんと入野自由さんの兄弟は、とぼけた感じはなく、とてもかわいくて、真面目な感じが強かったです。
どちらがよいかと、そういうことではないんですけどね。
クリスマスの夜の話から
舞台は、チャズとスタンの家なんだけど、斜めに傾いている。2階に行く階段への入り口も傾いているので、
かがまないと通れないほど。
そして途中からわかるけど、水も汚染されている。核戦争後の地球上といった感じか。
そんな中、スタンはスワンレイクさんに恋していて、チャズはそれを応援。
スワンレイクさんが家にやってくるので手編みのセーターをプレゼントするとわくわくの状態。
スワンレイクさんは来たけれど、スタンが作ったあさりのチャウダーで、呼吸困難になってしまう。
彼女はあさりアレルギーだった。ショックを隠せない二人。
翌日ドーネン。彼はスタンの様子を見に来た・・・というか薬を飲ませてからの定期点検。
さらに、ネハムキンが兄弟の住む家の2階を間借りしにやってきた。
そこに、スワンレイクが現れる。スタンに対してまだ起こっているようだった。
スワンレイクは学生時代のいじめられていたタンバリンという男の子の話をする。
その子からラブレターをもらって、指定されたところに行ったら、だまされたことがわかって、
タンバリンも含めてみんなに自分がいじめられるようになった話をする。
そしてスワンも自分をいじめたと思っているようだった。
ドーネンが間違った薬をスタンに飲ませたことに気づき、眠っていたスタンを起こし、
トイレで吐かせようと連れていく。
帰ったと思ったネハムキンが車が故障したと戻ってくる。業者に連絡できないと困っている。
ここで幕間
いろいろなことが起きて、なんとなく奇妙な感じで進んでいく一幕。
くすっと笑えるところもあるけど・・・私は結末を知ってるけど、初見の人は
何が起きるの?どうなっていくの?と不安な感じに思えたのではないかな~
そして、破滅へと進む二幕。
二幕。
家にはガスの修理業者のジャックがきている。スタンは薬を飲んで寝ていたまま。
スタンが目を覚ます。そこにスワンレイクさんがやってくる。二人は仲直りをして、気持ちを確かめ合う。
ジャックの修理が終わり、確認をはじめると、ガスのスイッチをひねると水道がながれ、蛇口をひねると、リビングのおもちゃが動きという
あべこべの動作が起こる。そして水道水からは誰かの歯も出てくる。まだ修理が必要ということで、ジャックはその場に残るが、
ジャックの目的は違うことだった。
ネハムキンはジャックに離婚したダンナの話をする。ネハムキンのダンナはタンバリンというのだが、第二の月が打ち上げられたときにそこに移住したのだった。
しかし、予算の関係で第二の月に行くシャトルが飛ばなくなり、移住した人たちは餓死していったのだった。
大晦日、スタンはドーネンによって修理されている。
スタンは途中で目を覚まし、チャズにススワンレイクと思いが通じ合ったので、結婚したいという。チャズもそれを応援するというが。。。
その後、またドーネンによる修理。スタンはロボットで、記憶をチャズによって書き換えられているのだった。
チャズは、スタンからスワンレイクの記憶を一切消す。今までも、スタンに恋人ができると、ふられたと記憶を書き換えていたのだった。スタンを奪われるのが耐えられなかったのだった。
外で花火が上がるころ、スワンレイクが再びやってくるが、スタンは彼女には反応せず、外に行ってしまう。
スワンレイクが傷ついていると、チャズはスタンは病気なのだと話す。が、何かおかしいところに気づいたスワンレイクは、チャズが何かをしたのかと疑いだす。
そこにスタンが苦しみながら帰ってくる。スタンを寝かせたチャズは、スワンレイクに、スタンがロボットであることを告げる。
小さいころ、チャズとスタンが遊んでいたとき、チャズのせいでスタンが誤って亡くなってしまったことから、スタンをロボットにして暮らしていたのだった。
ドーネンがスタンの治療をしながら、電話でだれかと話しているが何かおかしい。ジャックが受話器を取ると、電話先は爆撃にあったようで、信号が通じていない。
ジャックはここで自分は管理局のものだと明かし、ロボットを操る人を摘発していると告げる。
ドーネンが逃げ出すが、ジャックに射殺されてしまう。
この町も爆撃が再開されたようで、この家も被害を受け、家が揺れてダクトから腕が出てくる。。。それは昔のスタンの恋人で、実はチャズが殺していたのだった。
自分のしたことがばれたチャズは、2階に上がり、首をつってしまう。外に出ていくスタンをジャックは追いかけ、それをスワンレイクが追いかける。
スタンを捕まえようとするジャックを妨害するスワンレイクを、ジャックは射殺。
家に戻ったスタンは、放心状態で、首を吊ったチャズが見えないよう、荷物を積み上げ出す。
ジャックは管理局に電話をするが、管理局は爆撃でそれどころではなく、ジャックは解雇されてしまったらしい。
ネハムキンは大泣きしている。
部屋には放心状態のジャック、ネハムキン、スタンが取り残され。。。幕
ざっと書くとこんな感じの話。
1幕と2幕で世界観がかなり変わる芝居。誰も幸せにならなかったラスト。
でも悪人はいない。みんないい人だったのに。。。哀しいというより切ない結末だった。
スタンは最後、何を思ってたんだろう。でも、スタンはロボットで、その記憶から何から
チャズによって操られてたわけで、チャズが死んだという意味は理解できていないんだろうな~
ジャックも真面目に仕事しただけなのに、管理局から手のひらを返されて。。。
こういう戦時下(戦後?)だと、何がどうなるかわからないし、
ふと、今のこの世界もいつどうなってもおかしくないんで、ゾワゾワしながら見ました。
キャストの感想
チャズの藤井隆さん
今まで見てきた藤井さんは、ちょっとおとぼけ感が強くて、ふざけたりするイメージだったけど、
この芝居では、すごくまじめで弟想いのとってもよいお兄ちゃんだった。
だけど、スタンに対する愛情・・・自分が作り出しているからね、が行き過ぎていて、
彼女ができると、記憶を操作しちゃうというゆがんだ愛情。それをひょうひょうと演じてたのはすごいと思った。
スタンの入野自由さん
直人主演のKERA CROSS「グッドバイ」の印象が強いんだけど、
今回も元気で一途なスタンをかわいく演じていた。
スワンレイクさんを思う気持ちは可愛かったな~
ドーネンの坪倉さん
KERA CROSS「カメレオンズ・リップ」のときも怪演してたけど、今回もだよね。
少しボケが入ってきているってことで、何もないことで転んだり、すぐもも忘れしちゃったりと、
大丈夫?ほんとに医者?技術者?って人だけど、坪倉さんが演じると、さらに
うさん臭くなってよかったです。
スワンレイクの佐藤仁美さん
めっちゃかわいかった。乙女だったよ。仁美さん。
せっかくスタンと恋人にってとこだったのに。。。
1幕と2幕で全然表情も違ってさすがでした。
ネハムキンの猫背椿さん
さすがの存在感でしたね。第二の月に分かれた旦那さんが行ってしまっているという
話は悲しかった。まさかのそれがスワンレイクさんの幼馴染だったということも、、、、
場を読む感じの演技がほんとにお上手。で、、、ジャックとはそういう関係では
なかったんだね。。。
ジャックの岡本圭人さん
なかなか登場しないから、ちょっと心配になったけど、二幕は彼がさらっていきましたよね。
最後まで見事でした。一人、若いキャストだけど堂々とされてました。
だけど、任務に忠実に実行したのに、いきなり梯子をはずされちゃうって。。。やるせないです。
KERA CROSSも6回目。今回は「消失」を河原さんが手がけるということで、見に行ってきました。
私は、この芝居は、2015年の再演のときを見に行ってます。
そのときの感想はこちら
さて、話の内容は、、、
「クリスマスの夜、パーティーの計画を練る兄のチャズと、弟のスタンリー。弟が想いを寄せる女性スワンレイクを迎えて楽しい一夜になるはずが、ちょっとした誤算からその計画はもろくも崩れ去ってしまう。闇医者のドーネン、家を間借りにきた女性ネハムキン、ガス修理業者のジャック、兄弟の家に集まった6人の“善意”がかけ違い、彼らが築き上げてきた日常を破滅へと導いていく。」(公式より)
あらすじは、2015年と同じです。忘れてたところとかもあって、あれ?そうだったっけ?とか、そうそう!ってところとかも
多々ありましたが、、、
チャズとスタンを演じるキャストの雰囲気が、かなり違って。。。
私はこの芝居は、大倉孝二さんとみのすけさんのイメージがめっちゃ強かったので、最初慣れませんでした。
大倉さんとみのすけさんの、とぼけたような、ちょっとはずしたような会話の印象が強かったんで。
藤井隆さんと入野自由さんの兄弟は、とぼけた感じはなく、とてもかわいくて、真面目な感じが強かったです。
どちらがよいかと、そういうことではないんですけどね。
クリスマスの夜の話から
舞台は、チャズとスタンの家なんだけど、斜めに傾いている。2階に行く階段への入り口も傾いているので、
かがまないと通れないほど。
そして途中からわかるけど、水も汚染されている。核戦争後の地球上といった感じか。
そんな中、スタンはスワンレイクさんに恋していて、チャズはそれを応援。
スワンレイクさんが家にやってくるので手編みのセーターをプレゼントするとわくわくの状態。
スワンレイクさんは来たけれど、スタンが作ったあさりのチャウダーで、呼吸困難になってしまう。
彼女はあさりアレルギーだった。ショックを隠せない二人。
翌日ドーネン。彼はスタンの様子を見に来た・・・というか薬を飲ませてからの定期点検。
さらに、ネハムキンが兄弟の住む家の2階を間借りしにやってきた。
そこに、スワンレイクが現れる。スタンに対してまだ起こっているようだった。
スワンレイクは学生時代のいじめられていたタンバリンという男の子の話をする。
その子からラブレターをもらって、指定されたところに行ったら、だまされたことがわかって、
タンバリンも含めてみんなに自分がいじめられるようになった話をする。
そしてスワンも自分をいじめたと思っているようだった。
ドーネンが間違った薬をスタンに飲ませたことに気づき、眠っていたスタンを起こし、
トイレで吐かせようと連れていく。
帰ったと思ったネハムキンが車が故障したと戻ってくる。業者に連絡できないと困っている。
ここで幕間
いろいろなことが起きて、なんとなく奇妙な感じで進んでいく一幕。
くすっと笑えるところもあるけど・・・私は結末を知ってるけど、初見の人は
何が起きるの?どうなっていくの?と不安な感じに思えたのではないかな~
そして、破滅へと進む二幕。
二幕。
家にはガスの修理業者のジャックがきている。スタンは薬を飲んで寝ていたまま。
スタンが目を覚ます。そこにスワンレイクさんがやってくる。二人は仲直りをして、気持ちを確かめ合う。
ジャックの修理が終わり、確認をはじめると、ガスのスイッチをひねると水道がながれ、蛇口をひねると、リビングのおもちゃが動きという
あべこべの動作が起こる。そして水道水からは誰かの歯も出てくる。まだ修理が必要ということで、ジャックはその場に残るが、
ジャックの目的は違うことだった。
ネハムキンはジャックに離婚したダンナの話をする。ネハムキンのダンナはタンバリンというのだが、第二の月が打ち上げられたときにそこに移住したのだった。
しかし、予算の関係で第二の月に行くシャトルが飛ばなくなり、移住した人たちは餓死していったのだった。
大晦日、スタンはドーネンによって修理されている。
スタンは途中で目を覚まし、チャズにススワンレイクと思いが通じ合ったので、結婚したいという。チャズもそれを応援するというが。。。
その後、またドーネンによる修理。スタンはロボットで、記憶をチャズによって書き換えられているのだった。
チャズは、スタンからスワンレイクの記憶を一切消す。今までも、スタンに恋人ができると、ふられたと記憶を書き換えていたのだった。スタンを奪われるのが耐えられなかったのだった。
外で花火が上がるころ、スワンレイクが再びやってくるが、スタンは彼女には反応せず、外に行ってしまう。
スワンレイクが傷ついていると、チャズはスタンは病気なのだと話す。が、何かおかしいところに気づいたスワンレイクは、チャズが何かをしたのかと疑いだす。
そこにスタンが苦しみながら帰ってくる。スタンを寝かせたチャズは、スワンレイクに、スタンがロボットであることを告げる。
小さいころ、チャズとスタンが遊んでいたとき、チャズのせいでスタンが誤って亡くなってしまったことから、スタンをロボットにして暮らしていたのだった。
ドーネンがスタンの治療をしながら、電話でだれかと話しているが何かおかしい。ジャックが受話器を取ると、電話先は爆撃にあったようで、信号が通じていない。
ジャックはここで自分は管理局のものだと明かし、ロボットを操る人を摘発していると告げる。
ドーネンが逃げ出すが、ジャックに射殺されてしまう。
この町も爆撃が再開されたようで、この家も被害を受け、家が揺れてダクトから腕が出てくる。。。それは昔のスタンの恋人で、実はチャズが殺していたのだった。
自分のしたことがばれたチャズは、2階に上がり、首をつってしまう。外に出ていくスタンをジャックは追いかけ、それをスワンレイクが追いかける。
スタンを捕まえようとするジャックを妨害するスワンレイクを、ジャックは射殺。
家に戻ったスタンは、放心状態で、首を吊ったチャズが見えないよう、荷物を積み上げ出す。
ジャックは管理局に電話をするが、管理局は爆撃でそれどころではなく、ジャックは解雇されてしまったらしい。
ネハムキンは大泣きしている。
部屋には放心状態のジャック、ネハムキン、スタンが取り残され。。。幕
ざっと書くとこんな感じの話。
1幕と2幕で世界観がかなり変わる芝居。誰も幸せにならなかったラスト。
でも悪人はいない。みんないい人だったのに。。。哀しいというより切ない結末だった。
スタンは最後、何を思ってたんだろう。でも、スタンはロボットで、その記憶から何から
チャズによって操られてたわけで、チャズが死んだという意味は理解できていないんだろうな~
ジャックも真面目に仕事しただけなのに、管理局から手のひらを返されて。。。
こういう戦時下(戦後?)だと、何がどうなるかわからないし、
ふと、今のこの世界もいつどうなってもおかしくないんで、ゾワゾワしながら見ました。
キャストの感想
チャズの藤井隆さん
今まで見てきた藤井さんは、ちょっとおとぼけ感が強くて、ふざけたりするイメージだったけど、
この芝居では、すごくまじめで弟想いのとってもよいお兄ちゃんだった。
だけど、スタンに対する愛情・・・自分が作り出しているからね、が行き過ぎていて、
彼女ができると、記憶を操作しちゃうというゆがんだ愛情。それをひょうひょうと演じてたのはすごいと思った。
スタンの入野自由さん
直人主演のKERA CROSS「グッドバイ」の印象が強いんだけど、
今回も元気で一途なスタンをかわいく演じていた。
スワンレイクさんを思う気持ちは可愛かったな~
ドーネンの坪倉さん
KERA CROSS「カメレオンズ・リップ」のときも怪演してたけど、今回もだよね。
少しボケが入ってきているってことで、何もないことで転んだり、すぐもも忘れしちゃったりと、
大丈夫?ほんとに医者?技術者?って人だけど、坪倉さんが演じると、さらに
うさん臭くなってよかったです。
スワンレイクの佐藤仁美さん
めっちゃかわいかった。乙女だったよ。仁美さん。
せっかくスタンと恋人にってとこだったのに。。。
1幕と2幕で全然表情も違ってさすがでした。
ネハムキンの猫背椿さん
さすがの存在感でしたね。第二の月に分かれた旦那さんが行ってしまっているという
話は悲しかった。まさかのそれがスワンレイクさんの幼馴染だったということも、、、、
場を読む感じの演技がほんとにお上手。で、、、ジャックとはそういう関係では
なかったんだね。。。
ジャックの岡本圭人さん
なかなか登場しないから、ちょっと心配になったけど、二幕は彼がさらっていきましたよね。
最後まで見事でした。一人、若いキャストだけど堂々とされてました。
だけど、任務に忠実に実行したのに、いきなり梯子をはずされちゃうって。。。やるせないです。
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