TOMATOの手帖

日々の生活の中で出会う滑稽なこと、葛藤、違和感、喪失感……などをとりとめもなく綴っていけたらと思っています。

迎えうつ

2023年07月05日 | エッセイ
母が、訪問リハビリを辞めた。正確に言うと「お休み」という形だが、再開する予定はないらしい。
脳梗塞は消失したが、「足が重くてひょろひょろする」という後遺症は相変わらず。
しかしそうした症状を抱えたままの歩き方に本人なりに慣れたそうで、「教わった体操のしかたは身に付いたから、もういいわ」とのこと。
このままリハビリを続けても、足は重いままであることに多少失望したこともあるかもしれない。
なによりも、リハビリのスタッフが来る日には、朝から居間の掃除などして、彼らをお迎えする体制をつくっておくのに疲れたらしい。
時間に正確に来てくれる彼らを、こちらもその時間ピッタリに、「来るぞ来るぞ」と待ち構えているのが、なんとも落ち着かないのだとか。
父ひとり分だけにすれば、その負担感も半分ほどには減るのではないかということだ。
確かにそうかもしれない。
それに、今後、必要なサービスも、増えていくかもしれない。
それを思うと、無理に勧めるのもどうかと思う。
こんな調子では、例えば、訪問介護サービスにお掃除を依頼したとしても、「あんまり汚れているのも悪いから」と、彼女たちが来る前に、せっせと掃除して待ち構えかねないだろう。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする