箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

早春の息吹!

2020-08-26 | *編集・冬/1月

早春の息吹!

 今日も雲ひとつない澄み切った青空です。

 時折り吹く北風も、降り注ぐ太陽の輝きの中で暖められ、

陽だまりに腰かけていると、もう早春の香りがしてきます。

 

新稲の山里を巡り田畑を歩いていると、冬枯れの畦道に

黄色いタンポポ、薄紫色したオオイヌフグリ、ツユクサ、

ホトケノザも少し、それに白い小花のナズナ、土手にはスイセンが

花を咲かせています。

 

畑の水路からサラサラと心地よい水の流れが聞えてきます。

 

近くのロウバイの木には、黄色く光沢のある花が沢山咲いて

います。

唐梅ともいう古名があるそうですが、色彩に乏しい冬の里には

目を引くきれいな花です。

 

田畑の真中に連なるモクレンの木々には冬芽がいっぱいつき、

手にして見ると雨露、霜、寒さや乾燥、虫害などから身を守る為、

堅い鱗片葉で覆われ、水をはじいて新芽を守っている様が

よく分かります。

梅、桃、桜、コブシなどでも見られますね。

 

枯れ芙蓉がぽつんと立っていて、秋にピンクの美しい大花を

咲かせていたのを思い出し、庭に植えて見ようかと思い、

枯ガクに包まれたタネを数粒採りました。

それにしてもあの華麗な芙蓉花の枯れ姿は哀れすぎます。(笑)

 

霜枯れの草葉の中でよくよく見れば若菜、春の七草のセリ、

ハコベ、ホトケノザ、スズナ、オギョウやヨメナ、ヨモギなども

しっかりと根をつけて生えています。

これから益々寒さが厳しくなるとはいえ、後半月もすれば「立春」

ですから早春の訪れを感じます。

 

寺池前では消防団による消防訓練が行われていました。

 

その横には「大型墓地計画反対・・・」と横断幕が張られています。

よく見ればスカイアリーナの裏山一帯を開発してとのことですが、

反対運動のために「保留」になっているのを市民公園にとの

要望が添えられています。

私も大賛成です。

 

私は大阪青山大学横の「新稲古墳」を訪ねた後・・・

その前の栄松寺(禅寺)を訪ねました。

正面の掲示板には・・・

  「洗えば戻る清らかさ 心の生地を大切に」

 とありました。

1688年創建といいますから322年前のお寺で、きれいに清掃

された境内のサルスベリや椿の木の上を、沢山のスズメが

飛び交っていました。

 

南側の畑にはセグロセキレイが長い尾をピョコピョコさせながら

なにやらついばんでいます。

その横のビニールハウスを覗くと、アネモネの花がいっぱい

咲いています。

 

少し先の半町池に出ると、カモが二羽、それに渡り鳥の

キンクリハジロが三羽、潜水して採食しながらノンビリと池面を

漂っています。

池畔の小枝にはカワセミが獲物を狙って一点を見つめています。

 

よく見れば、ここは自然豊かな山里の風景でいっぱいです。

 

今日、教学の森を歩いていると、市立野外活動センターの

キャンプ場に来ている何組かの幼稚園児たちに、森の中で

出会いました。

引率の先生方と共に大声をあげながら、好奇心いっぱいに元気に

遊んでいました。

 

中尾根道ではお孫さんをつれたお爺さんと出会いましたが、

松かさをいっぱい拾いながら子供さんの目は笑顔で生き生きと

していたのが印象的でした。

 

私は箕面に「森の幼稚園」を提案していますが、

本当に森の中で遊ぶ子供たちは共通してみんな好奇心

いっぱいで生き生きと元気です。

 

森遊びで育った子供たちが、その後の人生でどれだけ

情緒豊かな人間として人格形成に役立ち成育していったか?

そのデータがドイツにはしっかりと蓄積されています。

詳細は別として、そのドイツの森の中で園児たちが目を輝かせ

一日中泥んこになりながらも、生き生きとして遊びまわっている

姿は感動を覚えますよ。

 

ドイツの幼稚園は園舎を持たず、森林空間そのものを園児が

過ごす場として利用するもので、世界で初めて幼稚園なるものが

開設されたのはこのドイツのハート・フランケンブルグで、

その立役者がフレーベルでした。

 

森の中での遊びやもの作り、体操、ピクニックなどで幼児自ら

森にあるものを利用して遊びます。

それにより自立能力を高め、自然の中でコミュニケーション能力を

自ずと身につけていくようです。

 

実はその昔に箕面にも「森の幼稚園」があった事を

郷土資料館で知り、このブログでも紹介してきました。

まさに箕面は先進的ではありませんか?

 

市長さん!

  「あの墓地反対地に、この森の幼稚園はいかがでしょうか?

   この豊かな自然溢れる箕面の山里の地に、幼児保育、

   教育分野の可能性を探るのも一考かと存じますが・・・」

 

「憩いの丘」を経て山を下ってくると・・・

山裾では寒桜が沢山咲いています。

ヤブのなかではウグイスが地鳴きをしています。

梅の蕾も膨らんできました。

 

今日は山里で自然の営みを肌で感じたり、

森の中で遊ぶ園児たちを見て考えたり、

早春の息吹を感じる穏やかな散策日和で、

隠居生活のありがたさをしみじみと味わいました。(笑)

 10-1-24 (完)

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