森の中で電話を探し回る!
梅雨が明けてやっと暑い夏がやってきましたね。
今日は 「箕面まつり」で みのおの街はお祭り一色です。
芦原公園では ときめき広場 で一帯にはよさこい鳴子おどり、和太鼓、
お化け屋敷、ダンスや夜には盆踊りや夜店などで賑わいます。
箕面市内各地で納涼の夕べのイベントでいっぱいですよ。
私も夕方からの「箕面パレード」を見に行こうかと思っています。
その後で箕面の大滝へと続く キャンドルロード (約4.500本のロウソクが
設置され幻想的な箕面公園の一夜を演出するとか・・・) へも行ってみようか
と思っています。
さて、夜の箕面の森の中に浮かぶキャンドルサービスにはお猿さんなど森の
住民達も楽しんでくれるでしょうか?
ところで先日、この森の中で電話を探し回った事を思い出して苦笑しています。
それは箕面・外院からウツギ谷へ入り、谷山から才ケ原池へ向かう予定で
巡礼道との分岐点に出たときでした。
ブルブル・・・ 一回だけ携帯電話が鳴りました。
この6年間で初めての事です。
アレ・・・! 何事!
すぐ切れたので折り返しかけるも圏外マーク、 しばらくしてかけてもダメ!
あちこちウロウロとアンテナが立ちそうな道を歩くがダメ!
そうなると何分心配性の私ですから・・・何かあったのか ?
気になってしようが無い・・・
何か緊急事かも・・・ ?
それまで森の中を浸りながらゆっくりと心豊かに楽しんできた散策なのに、
ケイタイのブルブル一回でそれどころではなくなってしまいました。
どんなに鳥がきれいな声で鳴いてくれても・・・
茂った森の樹葉が開いて、太陽が山道を照らしてくれる木漏れ日の美しさを
見せてくれても・・・
汗だくの体に葉がそよぎ森の涼しい風を送ってくれても・・・
いつもなら いいな~ と目を閉じてその至福の一時を過ごせるのに・・・
自分の心の変化に戸惑いながらも、とにかく今はケイタイの内容を確認する
のが先決になってしまいました。
そこで予定変更して茶園谷から府道へ出てみたが全くのダメ!
尾根にまで登るのも時間がかかるので広い場所は?・・・
そうだ! ダム湖まででてみよう・・・
もう小走りです。
そしてやっと着いたものの無常にもまったくアンテナが立たず圏外表示。
もう汗だくです・・・
困りました・・・ ますます焦ってきます!
森の中での施設は ?! どこか無いか?
そうだ!
箕面の森の中央にある「箕面ビジターセンター」まで行って見よう・・・
ふ~ ふ~・・・早足が小走りになり山道を下って・・・
やっと到着!
でも、建物入り口に飛び込んできた最初の文字は・・・
「ここには公衆電話はありません・・・」 の表示・・・
なんと!
「 すいません! この近くでケイタイが使える場所はありませんか・・・? 」
「 ありませんね・・・ 機種によってはこの上の0000・・・まで行けば掛かる
かもしれませんが・・・? 」 と 係員も困惑している様子。
そこで思い切って 「施設の電話を貸してもらえませんか?」 と
頼み込む・・・ いいですよ! と、意外とあっさり貸していただいた。
(料金は随意との事で、後で何がしかを専用箱に入れてお支払いしたの
だが・・・)
用件は新潟に大地震が発生した・・・との事でした。
急ぎの用件でなくて ホッ! としました。
しみじみと電話一本の有難さが身にしみました。
それと同時にケイタイの圏外表示に無性に腹を立てながら森を走っていた
自分がいました。
* (都市近郊の森ですからNTTさん! アンテナを立ててくださいよ・・・)
現代社会の便利さが逆に不安と不満を作り出しているのかな・・・?
それに、ケイタイ圏外地域の森の施設になぜ? 公衆電話も設置されて
いないのかな・・・?
森の中でのハイカーの事故などにはどうしたらいいのかな?
そんな事を考えながら、いつまでも割り切れない自分がいましたね。
それとも気の小さな私だけの心配事なのかもしれませんが・・・?
思えばいつも 箕面の森の中でのケイタイは圏外でつながらない・・・
が 当たり前で諦めていたので、今までそれを不満に思うこともありませんで
した。
それなのに今日は、たまたまあの場所で一回だけ通じたんですね。
心の重荷が取れホッとした私は、箕面ビジターセンターの木のベンチで
お昼を食べながら、いつものように森の浸りモードに戻って自然を楽しんで
いました。
私のこの1時間余りのてんてこ舞い振りを知らない係員から、この数日間に
森で撮ったと言う旬の草花やキノコの写真を見せてもらいながら・・・
そしてゲンキンなもので、不安が取れるとすぐに自然モードに入れる自分の姿
に、我ながら苦笑してしまいましたよ。
やがて ばばたれ坂を上り、こもれびの森から地獄谷を下りて姫岩からの
山道を通って竜安寺に下りてきました。
今まで意識した事も無いのにケイタイを見ると一本だけアンテナが立ってい
て、なぜか今までに無い安堵感を味わいました。
今の時代にケイタイは必需品で誰もが持っている時代となりましたが、
初めて森の中でケイタイを持つ事による不安と過剰な心配を味わいました。
それにあたふたとした自分の姿を省みて、何かと考えさせられましたよ。
さらに森の景色が一変してしまい、目にも心にも入らなくなる事も実感しました。
ささいな小さな出来事から自分の姿を知ることができるんですね・・・
嫌ですね?
もうすぐ箕面まつりのパレードの始まりのようですので今日はこの辺で・・・・
「 圏外に あわてふためく 森の中 」 花詩
07-7 (完)