森で追いかけっこ・・・?
今朝 家を出る頃は小雪がチラついていて、寒い日だな~
と思いながら箕面の森へ出かけてきました。
滝道の「一の橋」から桜道を上り、桜広場の「桜展望台」から
大阪市街を望むと、次第に雲が流れ薄日が差してきました。
桜谷を少し登っていくと、薄暗い谷間に明るい木漏れ日が
差し込み、急に森が明るくなってきた・・・
寒いからと厚着をしてきた防寒具を一枚脱いで一休みをして
いると、今度は急に寒くなって大きなクシャミを一発!
もっともここは杉林なので、そろそろスギ花粉の季節かと
警戒です。
今年は去年の3倍の花粉量ということなので、
花粉症のボクなどは後少しでスギやヒノキの森は
歩けそうにありません。
桜谷は西方には植林された杉林が、東に主に照葉樹林帯が
広がる谷間です。
台風などにより倒木放置された木々が多く見られるものの、
ここから「ささゆりコース」や「松騒コース」から「望海の丘」など
への近道なのでハイカーの方も多いようです。
松騒コースへ向かう分岐点にある大きなホウノキの下で
一休みをしていると、中学生ぐらいの男の子が一人、
手ぶらで上ってきました・・・
元気だな~
声をかけようとしたら、お母さんらしき人がフー フー言いながら
後を追ってきた・・・
あれ? 去年、天上ヶ岳でお会いした方だ・・・
・ こんにちわ!
* こんにちわ! もうフー フーですわ!
ちょっと待って ooちゃん!
すいません お先に!
そのまままた追いかけて行かれたが・・・
去年お会いしたときは10分ぐらいだったが、立ち止まって
お話したことがあった。
自閉症気味のお子さんと、月に1-2度一緒に山歩きをして
いると言うこと・・・
小さい頃はお父さんと何回か山歩きをしていたこと・・・
お父さんが亡くなり、それから家にこもるようになって
しまったこと・・・
ある日突然、山へ行きたいというので、自分は初めてだが
追うようについてきたこと・・・
自分は体力がないので、息子を追いかけるだけで精一杯で
フー フー だ・・・ と笑っておられたが・・・
今日も同じような光景だ。
でもあの時、そんな子供の生き生きしている姿が本当に嬉しいと
言っておられたことが印象的だった。
お母さんはしんどいだろうが・・・
お二人にとって幸せなひと時なのかもしれないな~
望海の丘に着くと、周辺がきれいに間伐されていて
先月より更に見晴らしがよくなっていた。
双眼鏡で見ると、関空島や淡路島も遠望できる。
すっかり冬晴れの青空となり、凛とした真冬の冷たさの中にも
太陽の温かさが身にしみる・・・
こもれびコースからささゆりコースへ上り、六箇山へ向かう。
途中 「わくわく展望台」 に立ち寄る・・・
ここからの展望は、望海の丘より角度が広がり、東の山々も
よく見渡せる・・・
しばし腰を下ろして一休み・・・
ふっと 目の前に何かが~?
あれ! リスだ!
ホンドリスがやってきた・・・ 可愛い!
森の奥では木の実や松の実などを食べたり、運んだり
している姿を見かけるが、この辺にもいるんだ~ と、
しばしその愛くるしい姿を眺めていた。
頭上をアトリの群れが飛んでいく・・・
キュ~ン
甲高い鳴き声がした・・・
姿は見えなかったが猛禽類のようだ。
ここ数年、野ウサギを見なくなったが、上空からは獲物が
見えているのかもしれない~?
自然の豊かさを思う。
冬枯れの森を見上げれば、クヌギやヤマコウバシの木などは
まだ枯れ葉をしっかりと付けたまま、若芽を寒さから守っている
ようだし、落葉して竹ぼうきのようになったケヤキの大木も
静かに休息しているように見える。
ミツバツツジは、ほんの小さな芽を覗かして 春はまだかな?
と様子を伺っているようだ。
でもヤブツバキやヒサカキ、アオキ、それにベニシダや
イノデなどは青々として、冬枯れの森を彩っている。
そんな森に沢山の野鳥たちが集い飛び交っているのを見ると、
この寒い時にも生き物たちが元気に活動している姿に
励まされる思いがする。
前方に広がる大都市大阪のビル群を眺めながら、
人と自然が共生、共存が上手くできたらいいな~ と
しみじみと思う。
そう言えばあの親子は今頃・・・
どの辺を追いかけっこしているのだろうか・・・?
'13 1/11