箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

元旦は箕面・滝道へ

2020-08-26 | *編集・冬/1月

元旦は箕面・滝道へ・・・! 

 今年も 箕面の森の散策始め に 滝道を歩きました。

家から歩いて箕面駅へ向かいます。

来る途中には寒桜が満開でした・・・でも、冬の桜は少し寂しいですね。

 

駅前から滝道に入ります・・・

明治の趣のある橋本亭を過ぎると、横を箕面川の渓流が気持ち良く

ながれ、樹齢の長い樹木の森の中を歩くのは実に気持ちのいいものです。

途中、西江寺瀧安寺があり初詣の人で賑わっています。

 

以外に人が多いからビックリやわ! ・・・ と、後ろのおばさん達が話して

います。

山岳マラソンスタイルの若者が走っていきました。

マウンテンサイクルに乗った父子が通り過ぎます。

目の前には二人とも綺麗に和装した若いカップルが手をつないで歩いて

います。

 

前から白いお揃いの帽子をがぶった双子の赤ちゃんが、二人用のベビー

カーに乗って若いご両親に押されてやってきました・・・

なんと可愛いんでしょうか! 

ワンちゃんを連れた方も多いです。

一人歩きの外人さんも多く見受けました。

年配のご夫婦が手を組みながら、ゆっくりとお互いを支えあいながら歩か

れている姿は温かいものです。

私のように一人歩きの年配の男女も多くおられます・・・

 

 

昆虫館の手前の川をみんなが覗いています・・・ 何かな? 

やっぱり!  川の中でアオサギが狩りをしていました。

見るとカワムツの魚がいっぱい泳いでいますが、サギはじ~としておれない

のか長い足を動かしています。

そんな動いたらサカナ逃げるがな・・・ と、お父さんの声。

うろうろしていて確かにまだ新米のトリのようです (笑)。

やがてギャラリーにいろいろ言われるのでうるさくなったのか・・・?

アオサギはその大きな優雅な羽根を広げて、川面の上流へと飛んでいき

ました。

 

 

瀧安寺にお参りしました。

箕面の森に畏敬の念を持って感謝し、今年も心豊かに散策できることを

願いました。

境内では山伏の方々が護摩を焚いて祈祷されていました。

 

このお寺は日本の富くじ(宝くじ)発祥の地とか・・・

今日も沢山の善男善女がお参りした帰りに、この昔ながらの気札を突いて

する富くじを楽しんでおられましたよ。

先年、大阪商業大学の商業史博物館で日本の富くじの催しがあり、

見に行った事がありました。

それによると、日本最古の富くじは天正年(1575年)箕面寺(今の瀧安寺)

から始まったと言う資料がありました。

( ちなみにその4年後の天正年には織田信長箕面の滝を見物した・・・

と、信長記にあるそですね・・・ 余談です! )

昔の人々の知恵の歴史には感嘆します。

 

森の喫茶店、山本コーヒー店の今日は賑やかです。

そしてここからの上への道へ入ると、急に人並みが途絶えてきました。

上るにつれて箕面川の渓流が下のほうになり、その景観もまた素晴らしい

ものです。

山茶花の花?  サザンカの赤い花・白い花がきれいに咲いています。

ヤブツバキの赤い花も山裾に所々に咲き始めています。

寒い冬空にホッとする暖かさを感じます。

 

箕面川渓流の淀みの中に何かいます・・・?

よく見ると大きな見事な 錦鯉 ではありませんか・・・

それも赤白の紅白柄で二尾が並んでじ~としています。

何とも お正月らしくおめでたいこと・・・  きれいだ・・・!

遠くからでもその色のコントラストがよく目立ちます。

寒々とした冬木立の川面に、が咲いたようでした。

 

私はしかし、歩きながら違和感を覚えていました。

箕面川に・・・ 鯉?

コイが元々いるはずはありません・・・ どなたかが放流されたのでしょうか?

瀧安寺の赤い橋の下あたりにも、見事な黄金色した錦鯉などを見かけます。

金魚類を見たこともあります。

 

しかし、いま問題になっている琵琶湖のブラックバスやブルーギルなどの

放流による被害のように、生態系の乱れから固有種の絶滅のように

ならねばいいが・・・ 

と、心配してしまいました。

先程のアオサギがコイをくわえるなんて考えられませんからね・・・ (苦笑)

 

今年初めて見る箕面大滝は、その流れ落ちる上方に丁度明るい太陽

あたっていて、何とも言えない神々しさを感じました。

前から滝の側面をみると、回りの小枝に沢山のツララが下がっていました。

しばらくすると、やがて小雪がちらついてきました・・・滝風が冷たい・・・!

 

私は初めての事ですが急に思い立ち、滝前の屋台風の店に入り、温かい

おでんと熱燗を頼みました。

店内は私一人で、店主はストーブを付けながら・・・

    *  暇ですわ! 寒いもんね・・・まあゆっくりしていって下さい・・・と。

 

私は一人でノンビリ,ゆっくり、ボンヤリと滝の流れを見ながら堪能しました。

日頃、お酒を嗜まない私は、ワンカップ酒ですっかりといい気分です (笑)

フワフワとした足ドリで帰路は山裾の土の道を歩きます。

 

昨年の大雨の時、落石の為に通行止めになっていた風呂ケ谷~落合谷の

間が開通したようなのでここを歩きます。

やはり土の山道は足に優しいですね。

するとしばらくして前から年配のご夫婦が・・・こんにちわ・・・こんにちわ! 

そして今度はお孫さんを連れたおじいさん・・・

子供の方が先に こんにちわ! ・・・と元気な声、おじいさんも 

寒いでんな・・・ と、挨拶される・・・!

 

滝道ではあれだけ沢山の人と出会いながら一人として挨拶などしないのに・・・

山道に入ると誰もが自然と素直に挨拶をする・・・

この人と人との温かい心遣いができるのは、森の精の仲立ちがある事を

私は感じています。

 

希薄な ぎすぎすとした現代社会の人間関係が滝道のサマであると

仮定すれば・・・

の中の狭い、でこぼこの歩きにくい山道は、人の心が通いあう、

労わりの温かい関係を想起させてくれます・・・

が好きになった私の実感ですが・・・。

 

帰路、西江寺で参拝後、おみくじを引きました・・・ でした。

「 おいおいよきことが重なる・・・ ゆるゆると励むべし 」・・・ 云々

 

スローライフが課題の私には、このゆるゆると・・・ が、とても良さそうです 

(笑)

 

 

*  「箕面の森」 では・・・

    今年、どんな 「小さなできごと・・・」 があるのでしょうか・・・?

 

    今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 *  満開の 少し寂しき 寒桜

*  山茶花(さざんか)は 赤白乱れ 箕面川

*  寒椿(かんつばき) 木漏れ日浴びて 森の華

*  元旦に 森に泳ぐは 鯉すがた

*  おみくじは ゆるゆることが よさそうと       (花詩)

'13  1/2

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