日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

”日々雑感”の再開

2024年05月06日 10時28分31秒 | 日々雑感
                                                                                                           2024.05.06
 アベノミクスの異次元金融緩和では、日銀が国債を買い上げ民間に資金を供給し、民間の投資を促進して経済の活性化を図るのが目的であった。しかし、民間に流れた資金は国内投資に向かわず株の購入や海外投資に向かい、余った金は企業の内部留保として蓄積された。海外投資では結構儲かっているとのことだが、そこで得た利益は国内従業員の報酬等には還元されず、再び海外投資に向かっているだけのようだ。
 大雑把に見れば、国の1千兆円を越える借金は、株高を支えると共に、海外の投資事業を支えていると言えるのではなかろうか。異次元金融緩和は、国内投資による国内技術の底上げを招かず国内産業の地盤沈下を進めた、正に失われた30年の元凶である。
(犬賀 大好-002)

”日々雑感”の再開

2024年04月29日 15時05分37秒 | 日々雑感
2024.04.29
 日々雑感と称するプログを2013年9月17日に始めた。そして第1000号を2024年4月18日に達成した。週に2回のペースで、1回あたり1000~1200字程度を目安に書いてきたが、結構時間を取られしんどくなった。今年81歳で特に仕事等で忙しいと言う訳ではないが、最近疲れ易く、寝ている時間が益々多くなってきた為であろうか。

 歳を取れば体力の衰えは当然として、5感の衰えは急激だが自分しか分からず、他人に同情してもらう訳にはいかない。1000回を一つの区切りとして、 ブログを止めようと思ったが、全く何も書かないと、時間的な余裕が生じて少し寂しくなった。そこで、字数を少なくし、時間が取れる時に気まま勝手に書いてみようと心変わりした。本文は再開第1号である。(犬賀 大好-001)

米IT企業に日本企業は対抗できるか

2024年04月18日 09時43分01秒 | 日々雑感
 経団連は4月16日、日本の産業競争力の強化に向けた政府への提言を公表した。これによると日本が国際市場で優位に立てる「勝ち筋」の産業を見極め、官民で推し進めることが重要とし、その候補として人工知能(AI)、ロボット、半導体、エネルギー等の7つを挙げている。

 最初に挙げたAIの最近の進歩で目に付くのは生成AIであり、コンピュータが学習したデータを元に新しいデータや情報をまとめ上げる技術で、これまで人間が頭で考えていた作業をAIが代行しその答えを生み出す新しい技術である。誰もが利用可能な生成AIプログラムも既に市場に出回っており、特に有名なのがChatGPTである。その開発企業のOpenAIは4月15日、日本法人である「OpenAI Japan」の設立と営業開始を発表した。OpenAIの本社はサンフランシスコにあるが、世界各地に拠点があり東京オフィスは4つ目の拠点であり、アジア地域としては初になるそうだ。

 日本でもChatGPTの普及が目覚ましく毎週200万人以上に使われており、日本向けに特化する等の技術開発でも重要な国であるそうだ。OpenAIの役割として、企業がAIによるイノベーションに対し遅れずについていけるよう支援することや、企業や政府と歩調を合わせテクノロジーの向上を目指しながら、より高度な基盤づくりが目標とのことである。

 OpenAIに限らず、外資系企業が日本市場に参入を考える場合には、何よりもまずニーズがあるのか、自分たちの製品やサービスが売れるのか、儲かるのか、と言った視点で考えるのが常識だそうだ。顧客のためとか、ITの民主化と言った言葉は、綺麗ごとに過ぎないようである。

 既に日本進出を果たして大成功を治めている企業には、例えばGAFAと呼ばれる大企業4社、Google・Amazon・Facebook・Appleがある。Amazon以外はIT企業であり、Amazonは通販で有名であるが生成AIの事業にもちゃんと参入している。Amazon Bedrockを利用すればテキスト生成はもちろん、画像生成、チャットボットなど様々なAIサービスを利用できるのだそうで、事業展開の速さに驚かされる。2022年に日本進出を決めたアメリカの企業、Gainsight、PagerDuty、Figmaはクラウド上のソフトウェアをインターネット経由でユーザーに提供する企業で、門外漢には初めて聞く名前だが、今後の発展が注目されているとのことだ。技術の流れの速さについていけない。

 経団連はAIを「勝ち筋」の産業とするため官民一体となって推進したいと考えているが、米国発のこれらの企業は個人が考え出して起業したものである。日本人は目的が明確であれば集団で分担してまとめ上げることが得意であるが、AIもっと幅広くはソフトウエアの世界は個人のアイデアが物言う世界である。出る杭は打たれる日本人の風土も徐々にではあるが変化していくと期待するが、根本は学校教育にあり、そこから変化させることは容易でない。2024.04.18(犬賀 大好ー1000)

二大政党の誕生を期待する

2024年04月13日 09時42分37秒 | 日々雑感
 安倍元首相が止めようと指示したキックバックを誰が復活されたか、また裏金の使い道が解明されないまま処分だけが先行されため、自民党内部は混乱し岸田首相の求心力が著しく低下しているようだ。当然国民も呆れ果て内閣支持率が20%台を保っているのが不思議な位だ。

 岸田首相は2021年安倍派の支持を受けて総裁になったが、今回の不祥事で安倍派は解散し、また処分の対象者が安倍派に多数が含まれている為、次回の総裁選では苦戦が予想されている。また、首相は外交に強いと言われており、今回の米国訪問で国賓待遇で歓迎され、日米同盟は一層堅固になったと誇っているが、国民の人気が高まっているようには思えず、今年9月末の党総裁任期切れまでに退陣が避けられそうにない情勢とのことだ。

 自民党の大勢は次期衆院選で苦戦必至とみて「選挙の顔」となる首相を交代し、速やかに衆院を解散して身の保全を図るつもりでいるようだ。自民党総裁選と衆院解散、総選挙の時期について、今秋が一番可能性が高いのではないかと言う。さて、その場合選挙の顔は誰になるのであろうか。新総裁選びで各派閥は前面に押し出せず、候補者も石破元幹事長や小泉元環境相ら無派閥議員や、国民的に人気の高い河野太郎デジタル相等、知名度が高い議員の争いが軸になりそうだ。

 石破氏は報道各社の世論調査で次の首相としての支持がトップを占める。裏金事件で安倍派など主流派が総崩れとなり、第2次安倍政権以降、政権中枢から疎んじられてきた石破氏の立ち位置がかえって期待を集めている。氏は裏金事件では、いち早く首相の退陣論に言及し、早速に政策勉強会を開き、党内に幅広く参加を呼び掛けた。無派閥有志会合には菅前首相に近い議員も加わっており、菅氏は周囲に石破氏には最大のチャンスと話しているそうだ。

 河野デジタル相も裏金議員への対応に関しけじめが大事と発言し、記者会見で総裁選出馬の考えを問われると敢えて否定はしなかった。前回総裁選は所属する麻生派の支持を一本化できなかったが、今回は派を割ってでも出馬するとの見方が強い。石破、河野両氏と仲の良い小泉元環境相は自身の出馬は時期尚早と、当面様子見の姿勢だ。両者は出馬意欲が高いが、一方で後ろから鉄砲を撃つとも評される石破氏や、態度に柔軟さを欠きがちな河野氏には拒否感も根強い。

 石破氏や河野氏は国民的な人気が高いが、現自民党内では反対勢力も強い。総裁選挙が行われた場合、自民党が二つの分かれる可能性もあるとのことだ。かって2大政党が切磋琢磨するのが理想的な国会と言われていたが、現国会は自民党1強で、野党は存在が薄い。これまでに自民党より分かれ新たな党を立ち上げた人も幾人かあるが、まもなくじり貧となり、自民党に復党した人も多い。日本には2大政党は無理と言われているが、この際自民党が二分し、2大政党の可能性を改めて問うことも必要だろう。
2024,04.13(犬賀 大好ー999)

今でも選挙には買収が常識らしい

2024年04月10日 14時41分17秒 | 日々雑感
 自民党は政治資金パーティで集めた金の処分を巡り揉めている。安倍元首相が止めようと指示したした「キックバックを誰が復活されたか」、また「裏金の使い方」が解明されないまま処分だけが先行されため、自民党内部は混乱し岸田首相の求心力は低下しているようだ。当然国民も呆れ果て内閣支持率が20%台を保っているのが不思議な位だ。

 自民党は政治刷新本部を設けたり、国会では政治倫理審査会を開いたりしているが、実体解明にはほど遠い。裏金に関わったとみられる証言者は口を揃えて関与していない、記憶にない等を連発する一方、キックバック再開に関与したと見られる森元首相への審査会出席は実現されていない。出席を本人が拒否しているのか、取り巻きが拒否しているのか分からないが、拒否していること自体が再会を指示した張本人であることを物語っているのではないだろうか。岸田首相は説明責任は本人にあるとの口調が多くすべての責任は首相にあるとの自覚がない。これでは支持率が上がる筈が無い。

 もう一つの焦点であるのは、裏金が何に使われたのかである。代表的な使い道は飲食費であるそうだ。政治家にとって選挙での当選は最優先事項だ。そのために普段からいろいろな有力者に自分をアピールし、何を要望しているかを聞く機会をつくっている。こうした懇談の場は飲食を伴うことが多い。飲食の場で行うのはそこには当然アルコールも加わりその方が本音、実情を聞くことができるからだ。このような会合の費用は当然主催者側だ。割り勘では人が集まる筈が無い。とにかくこうしたところにお金がかかり、裏金も回されてきたのだ。

 単なる飲食代ならば政治活動の一環として使途を明らかにしていいようなものであるがなぜ公開しようとしないのか。その理由の一つに「お金を配らないと票が集まらないという実態がある」と指摘される。特にお金がかかると言われているのが選挙だ。応援で駆けつけた秘書や後援会員、選挙運動員、地元議員らにお金を配る。選挙運動はボランティアが原則だが、金銭を配った方が熱心に応援してくれるのは人情だ。

 また、2019年の参院選で、河井元法務相が妻の案里氏を当選させる目的で、地方議員ら100人に計約2870万円もの現金を配ったとして公職選挙法違反の罪に問われて有罪となり、実刑判決が確定した事件があった。法務相とあろう者がこのような公職選挙法違反を犯すとは信じられない話だがこんなことが日常まかり通っていたのだ。

 最近では 昨年4月の東京都江東区長選で、木村前区長を当選させるため江東区議らに現金を渡したなどとして、東京地検特捜部は買収などの公選法違反容疑で、前法務副大臣の衆院議員柿沢容疑者と秘書4人を逮捕した。河井元法務相が買収で捕まる前例があるのに、前法務副大臣が同様の罪で捕まるとは、どういうことであろうか。このような選挙には買収がつきものが常識になっているとしか思えない。現金を配る等は立派な買収であり、政治活動の一環であると言い訳出来ない。それでも行われていたとは、選挙における買収行為が日常的に行われており、捕まるのが不運だと思わざるを得ない。
2024.04.10(犬賀 大好ー998)