日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

近年の異常気象は地球温暖化の影響か?

2019年12月28日 16時22分38秒 | 日々雑感
 世界の年平均気温はこの100 年あたり0.85℃の割合で上昇し、日本では1.1℃の割合で上昇し、地球温暖化が確実に進行しているとのことだ。日本の僅か1.1℃の上昇は寒い日が減り、暑い日が増えるだけで大騒ぎする程のことは無いように思える。

 しかし最高温度に着目すると、日本における観測史上1位の最高気温は、昨年2018年7月の埼玉県熊谷市の41.1℃の気温であり、今年の最高気温は8月の新潟県寺泊の40.6℃であった。統計を調べると、観測史上の最高気温上位20の記録はほとんどが2000年以降であり、近年夏の異常高温が頻発しているように思える。

 また、今年の台風15号、19号等のもたらした大雨による大洪水等が印象に残り、近年気候が極端化している感である。このような気候の極端化、すなわち異常気象の頻発は地球温暖化の影響であるとの主張があり、感覚的にはその通りの感がするが、果たして本当であろうか。

 このような異常気象の発生は、降水量などに関しては長期間にわたって正確な観測データを集めることが難しいこと、また自然のゆらぎの影響が大きく長期的な変化を把握し難しいこと、等で近年の異常気象の頻発に関する統計的な裏付けは無いようだ。

 異常気象の発生原因は偏西風の蛇行やエルニーニョと言った大気と海洋との地球規模の相互作用と説明されるが、もっと根本の原因であるなぜ偏西風が蛇行するのか等の原因については全く分かっていないようだ。気象を左右する要因は、大気温度や海水温度のみならず、地形や太陽の活動状態等複雑多岐に亘り、超高速・大型計算機でも答えが出ないようだ。

 雨に関して言うと、地球温暖化による気温の上昇にともなって、海水温度が上昇するため大気中の水蒸気が増えると、水蒸気が多い分だけ大雨が降る傾向になる位の事は理解できるが、山崩れの主原因となる線状降水帯の発生となると気圧の関係が絡み、途端に理解不能になる。

 旧約聖書に記されるノアの方舟は大洪水にまつわる話であり単に想像上の話とも思われるが、旧約聖書に拘わらず世界各地に大洪水の伝承があるようであり、かって地球上には地球規模の大洪水が実際に起こっていたことを伺わせる。しかし、その原因については一層の謎だ。

 来年は東京オリンピックの年だ。猛暑が心配されるが、記録的猛暑は日本だけにとどまらない。今年7月26日、パリで42.6度と70年ぶり最高気温の記録を更新したそうだ。観光都市パリでは、気温は通常 2℃から 25℃の範囲で変化する観光に適した都市のようであるが、日本の最高気温を超えたと言うから驚きだ。

 温度だけでも支配要因は先述と同様に複雑で、半年後であってもオリンピック開催時の東京の気温も正確に予想できない。マラソン競技を猛暑東京を避けて札幌に移転したが、例年通りとなれば効果抜群であるが、観光都市札幌もパリ同様に異常高温になる可能性もある。

 異常気象の発生が地球温暖化と関係するのか、学問的にはもう少し様子を見る必要があるが、そうだからと言って、対策に手をこまねいていたら手遅れになること必須である。2019.12.28(犬賀 大好-561)

発達障害者と普通の人の違いは?

2019年12月25日 09時12分51秒 | 日々雑感
 発達障害とは体や心の何れかにおいて、”発達が遅れた状態”との意味のようだが、その原因は生まれつき脳の一部の機能に不具合があり発達の遅れに伴う能力の不足は生涯にわたって治る事はないようで、人間失格の意味のようにも聞こえるいやな響きだ。

 ”発達が遅れた状態”と言うからには”発達が正常な状態”があるのであろうが、正常とは明確な基準がある訳でなく、極ありふれた人、極普通の人の状態位の意味であろう。

 発達障害はいくつかのタイプに分類されており、自閉症がタイプの一つだとは分かるが、注意欠如や学習障害なども含まれているのには合点がいかない。人間誰しも時には注意欠如や学習障害を感ずることがあり、自分も発達障害では無いかと不安になることもある。

 発達障害の診断は、タイプ毎にそれぞれ国際的な診断基準があり、精神科医が相談者との面談や検査を行いながら、時間をかけて総合的に判断するのだそうだ。発達障害の特性は子どもの頃から存在しているものなので、現在の症状が子どもの頃の特性とどのように結びついているかを見極める必要があり時間がかかるのだそうだ。

 見極めが困難と言うことは、発達障害と判断されなくても発達障害に極めて近い人もいるとのことになろう。発達障害の人の特性と普通の人の特性の間には明確な壁などなく、両者の特性は連続的に繋がっており、その間の人は無数に存在しているのだろう。

 自閉症の患者の中には、記憶力が抜群に優れている人間やIQの高い人間もいるようで、そもそも普通の人間とは何かを考え出すと、よく分からなくなる。普通とは、辞書で調べると、他と特に異なる性質を持ってはいない様であり、多くの人と調子を合わせられる状態が普通の状態と言ってよいだろう。

 そこには多くの人とコミュニケーションが出来ることが重要で、知能の良し悪しは関係ない。より多くの人が平均的思っている状態が普通の状態となろう。

 最近電車の中でスマホを弄る人が多いが、これが過半数を占めるようになれば、スマホを操作する人間が正常な状態となり昔ながらの本を読む人間は異常となるのであろうが。

 自分が正常であるためには、より多くの人と同じであることが必要になり、仲間を増やすために多くの人との何かしらのコミュニケーションが果たされなくてはならない。この意味で、孤立した人間あるいは引きこもりの人間は他人とのコミュニケーションが足りないと言う点では理解できる。

 新潟県でひきこもり外来を開いている精神保健福祉士の河合氏によると、今年1月から8月までにひきこもり外来を受診した人達67人のうち発達障害と診断された人は22人に上ったようだ。

 また、厚労省の研究班が2007年から2009年にかけて行った調査でも、山梨県などの精神保健福祉センターにひきこもりの相談に来た当事者148人のうち、発達障害の診断を受けた割合は約35%という結果が報告されているそうだ。

 引きこもりの約3割強の人が発達障害が原因であるようだ。残り7割の引きこもりの原因は、家庭環境など後天的な原因で引きこもったとの結論になろうが、発達障害と診断されなくとも発達障害に極めて近い人も、また生まれながら人付き合いが苦手な人間はいくらでもいる筈だ。

 最近の中高年の引きこもりの原因は卒業時が就職氷河期であったと説明されるが、根はもっと深い所にある。2019.12.25(犬賀 大好-560)

通信規格5Gは次世代通信システムと言うが

2019年12月21日 09時24分11秒 | 日々雑感
 最近5Gと言う言葉をよく耳にする。5Gとは第5世代移動通信システムのことであり、来年2020年には実用化が本格化するのだそうだ。しかし5G技術は、その電波特性や基地局整備の課題から、当面は個人向けより企業や事業者向けの市場から始まり、現在主流の4Gとの混在が続くと予想されている。

 次世代通信5Gで良くなることは、・通信速度が格段に速くなる、・沢山の端末に同時接続できるようになること等、だそうで、これらの特徴を生かし、遠隔診療、災害復旧での建設機械の遠隔操作、自動車の自動運転、等人々の暮らしを一変させる可能性を持つらしい。

 携帯電話が登場したのは1980年代でまだ40年も経っていない。当時は移動中に電話ができるだけでも驚きだった。その後携帯電話でメールやインターネットの利用ができるようになるなど利便性が向上しこれだけでも社会を一変させた。高齢者にとってこのような社会変化についていくのがやっとであるが、5Gが更に社会を一変させるとなると、落ちこぼれるのは必須である。

 さて、世界各国が5G構築に急いでいるなか、米政府は安全保障の理由で、5G技術で世界覇権を握ろうとする中国当局を強く警戒し、様々な対策をしている。通信規格は人間が作る約束ごとであり、絶対的に正しいルールは無く幾つでも作ることが出来るが、大勢の人が従うルールの方がより優位な立場に立つことが出来る。

 ITの世界は使用者が多いことが絶対的に有利な弱肉強食の世界であり、主導権争いは熾烈である。現在GAFAと呼ばれるIT企業が世界に君臨しているのが典型だ。

 トランプ政権は、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が実質的に中国当局の情報機関だと指摘し、米の5G通信網構築から同社を排除しただけではなく、同盟国にも5Gネットワークからファーウェイを除外するよう求め、日本もその方向に動いている。

 さて、先日14日、米国と中国は第1段階での貿易交渉を妥結したと発表した。しかし農産物関係が主であり、ファーウェイ問題は今後の課題として触れられていない。

 米中両国が5G技術で主導権を争い、日本は5G技術の実用化を急いでいる中、早くも中国が次々世代通信規格「6G」技術の研究開発を正式に開始したと報じた。6Gの伝送速度は5Gの10倍以上とされ、2030年に実用化されるとみられており、5Gの時代はそう長くは続かないのかも知れない。時代の流れは益々加速しており、将来どのような社会になるか想像すら出来ない。

 米国企業なども6Gの開発を始めているが国策としているのは中国当局だけだという。我が日本でも、NTT、ソニー、米インテルの3社は先日、次々世代の通信規格で連携すると発表した。来年春に日本で商用化する5Gでは後塵を拝した日本勢だが、次々世代の6Gでは米企業と連携して巻き返しを狙う目論見だ。

 5Gで先行しているファーウェイが昨年投じた研究開発費は、実に1兆7000億円だったそうで、今年6月には中国が5Gに20兆円を投じる計画であることが報じられるなど、文字通り桁違いの投資であり、中国の世界制覇の意気込みはすざましい。その上、中国の6G技術の開発スタートによって、米国家安全当局の懸念はさらに強まるのは確実であるが。2019.12.21(犬賀 大好-559)

温暖化対策で小泉大臣は活躍出来ないだろう

2019年12月18日 09時25分51秒 | 日々雑感
 国連環境計画(UNEP)は11月26日、地球の気温上昇を産業革命から1.5℃以内に抑えるには、温暖化ガスの排出量を2020年から30年の間に前年比で年7.6%減らす必要があるとの報告書を公表した。そして各国が現在掲げる目標では3.2度上昇すると警告し第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)を前に各国に目標の引き上げを促していたが、結果的には逆の引下げの方向になってしまった。

 世界の年平均気温は、この100 年あたり 0.85℃の割合で上昇し、日本では、1.1℃の割合で上昇しているのだそうだ。しかもこの傾向は年々加速されているとの見方が主流だ。

 僅か1.1℃の平均値の上昇であるが、平均気温の上昇は気候の大変動を招き、今年も日本に大災害をもたらした。特に今年は台風15号、19号等の自然災害で大きな被害を被り、地球温暖化は暴走を始めたと思われ、今更手を打ったところでこのような大災害は毎年やって来ると懸念されるが、何も手を打たなければ更に大きな被害を被ることになろう。

 12月11日、COP25は閣僚級会合を開き、そこで小泉環境相は日本は日本なりに努力をしていることをアピールをした。ただ、石炭火力発電の廃止など脱炭素に向けた具体策や現状の温暖化ガス削減目標の上積みも見送った。

 16歳のスウェーデン人の環境保護活動家のグレタさんは、「政治家や企業家たちは、ほとんど何もしていないのに、ずるがしこい説明と想像力豊かなPRで、本当の行動をしていると見せかけている」、と事ある毎に言っている。

 日本では、二酸化炭素を排出する石炭火力発電所の建設計画が現在も10基以上ある。そのうえ、途上国へ石炭火力発電所の輸出を行っていることで国際的な批判を受けており、環境派を自任する小泉氏にも言いたいことは沢山あるだろうが、グレタさんの指摘通りになってしまった。

 しかし、小泉大臣も安倍内閣の一員であるため、政府内の調整がギリギリまで行われていたとの話であるが、どのような話し合いか全く漏れてこない。恐らく経済面での他省とのすり合わせであろう。

 先月の国連気候行動サミットの時の共同記者会見で、「気候変動問題に取り組むことはクールでセクシー」との発言がかなりの反響を呼び、COP25でどのような具体策が提案されるか注目の的であったが、肩透かしを食らった。

 炭酸ガスの排出量は現状中国がダントツ1位であるが、グレタさんの言動や国際会議の席での中国批判はほとんど聞かれない。温暖化対策は経済面では足を引っ張る方向であり、中国に限らず排出量の多い国は世界の経済をけん引している国であるところにジレンマがある。

 グレタさんは先月、米ニューヨークで開かれた国連気候行動サミットで、各国首脳は気候変動問題について行動を起こしていないと非難した。豊かな国は公平性のために、排出ゼロを素早く達成し、貧しい国がそれを達成するのを手伝う必要があるのだとの主張は全くの正論だ。

 現状の経済的な豊かさを享受するか、将来の子供たちの為に多少の我慢を強いるか、大人たちは問われているが、安倍政権に限らずどの国の政権も概して経済最優先だ。

 地球温暖化で日本は既に莫大な経済的被害を被っており対策は喫緊の課題ではあるが、対策は経済的な後退を伴い、小泉大臣の言うように温暖化対策をセクシーにできるなどと思ったらとんでもない話だ。2019.12.18(犬賀 大好-558)

国会議員のその志とするところは何か?

2019年12月14日 09時31分54秒 | 日々雑感
 今月4日、アフガニスタンで日本人医師の中村哲(73)氏が車で移動中に銃撃され死亡した。長い戦乱が続くアフガニスタンで現地住民のために農業支援や医療支援を30年間行ってきた信念の人であり、日本人として誇に出来る人だ。

 さて、今月9日安倍首相主催の「桜を見る会」への招待者名簿を首相の周辺の誰かが意図的に破棄したことなど数々の疑問を残したまま、臨時国会が閉会した。立憲民主党を始めとする野党は、真相を追及するが、与党議員は一刻も早く鎮静化を図りたいと幕引きに応じた。

 首相は事ある毎に当事者本人の説明責任と強調するが、桜を見る会の当事者は首相自身であることは明白であるが、国民の大多数は説明責任が果たされたと思っていない。自民党代議士の一部からは、首相は説明責任を果たしたとの声もあるが、これは首相へのゴマスリ以外の何物でもない。

 野党は、首相が説明責任を果たすように会期延長を申し出たが、今国会では米国との貿易交渉等の審議が十分なされなかったにもかかわらず、自民党の森山裕国対委員長は会期を延長する理由がないと釈明し、与党賛成多数で閉会した。

 安倍政権が2012年に誕生してから早7年、安倍一強体制が確立し、”寄らば大樹の陰”や”長いものには巻かれろ”体質がすっかり定着した。

 高級官僚の政府に対する過度な忖度は人事権を握る内閣府へのゴマスリであり、出世するための知恵と理解できなくも無い。桜を見る会での参加者名簿の破棄に関し、野党の追及の矢面に立たされた官僚のシドロモドロの答弁に宮仕えの悲哀をしみじみ感ずる。こんなことでは将来国を支える優秀な官僚がいなくなるのではないかと心配する有様だ。

 一方、国会議員たる者何かしらの志を持って国会議員になっている筈である。その志の片隅には国民の為に役立ちたいとの思いがある筈だ。既に風化しつつある森友学園問題や加計学園問題における公文書の改竄や破棄問題に対する教訓が全く生かされていないのは、自民党や公明党の与党国会議員の怠慢だ。今回の桜を見る会の不祥事に対して自民党議員からは非難の声は聞こえてこない。

 ポスト安倍の有力候補として石破元幹事長の名前が最近ではすっかり影を潜めてしまったが、石破氏からの発信も無く折角のチャンスも生かしていない感もする。報道が無いのはマスコミのせいかも知れないが、石破氏本人も自民党のぬるま湯体質にすっかり馴染み問題視していないとすると、本人も候補者から降りる覚悟を決意したのかも知れない。

 このような安倍政権下における”右へ倣え”体質の原因は首相に人事権が握られている等が言われているが、政治家の二世議員の多さに主原因があるのでは無いか。二世議員は地盤、看板、カバンを親から引き継いだ議員であり、国民ファーストより一族ファーストであろう。国会で大臣になり一族の名前を上げるため、人事権を握る安倍首相に媚びているのであろうが、他国に尽力し死亡した中村哲氏の爪の垢でも煎じて飲ませたい位だ。2019.12.14(犬賀 大好-557)