外食産業のスターバックスやマクロナルドが相次いでプラスティック製のストローを紙製に替えるとの話題が一時マスコミを賑わせた。
また、環境省は10月19日、中央環境審議会の専門委員会で、プラスチック製レジ袋の有料化の義務付けを含んだ使い捨てプラスチックの削減戦略の素案を示した。
これらの動きは、プラスティック製品が投棄された結果、環境を汚染していることが顕著になっているからである。
日本国内では年約900万トンのプラスチックごみが排出されており、そのうち約400万トンが包装容器やペットボトル、レジ袋といった使い捨てプラスチックで、家庭などから出る一般廃棄物の比率が約8割を占めるのだそうだ。
プラスティック製品は実に便利である。家庭の至る所にその存在が目に付く。しかも水にぬれても腐ることなく化学的に安定した物質であるが、この性質が裏目に出ているのだ。水中や土中にあっても分解することないため、長期に亘り災いとなるのだ。
合成高分子をベースとしたプラスチックの生産が本格化したのは1950年頃、プラスチックは発明されてからまだ100年くらいしか経っていない。本格的にプラスチックの製造が始まったのは第2次世界大戦後であるので、まだ50年ほどしか経っていないことになるが、早くも地球を汚染する元凶となりつつあるのだ。
そのため環境省は素案の中で、遅ればせながら使い捨てプラスチックの削減目標を2030年までに25%減らすとしたのだ。
スーパーやコンビニエンスストアなどの買い物では、消費者はレジ袋1枚当たり数円払うことになりそうだ。あらかじめ買い物袋を用意しておけば出費が増えないので、消費者の協力は得られそうだ。
海外ではレジ袋について、既に禁止や有料化といった対策を始めている。フランスは2016年に禁止し、オランダやポルトガル、インドネシアなどでは有料とし、オランダでは2016年に袋1枚当たり34円程度を課したとのことである。日本は相変わらず動きが遅いが、間違いなく実行されることになろう。
プラスチックが地球環境を汚している事態が次第に深刻化してきた。ペットボトルやレジ袋が河川や海岸を汚す風景はよく目にするが、それらはまだ回収可能なだけにまだ救いようがある。しかし、マイクロプラスチックは質が悪い。
大型のプラスチックは、一般に紫外線や波等の外力を受けて粉々になり、微小化するそうだ。これがマイクロプラスチックと呼ばれるのだ。マイクロプラスティックは水に運ばれて世界中に拡散し、回収しようが無い。
マイクロプラスチックは既に鳥、魚、クジラの体内から発見されているが、化学的に安定しているため、生物には影響を与えないようにも思えた。大型であれば消化器官を詰まらせることは想像できるが、微小化すると汚染物質を吸着して体内に運ぶ懸念もあるとのことだ。
数年前、海塩からマイクロプラスチックが初めて見つかり、世界の食塩の9割にマイクロプラスチックが含まれているというショッキングな結果が最近報告されたそうだ。
それがついに人間の中からも見つかったのだそうだ。10月23日に欧州消化器病学会で、ある予備的研究に協力した8人の糞便から発見されたのだ。人間に入る経緯や人体に及ぼす影響に関しての研究はこれからだそうだが、人類の味方と思われたプラスティックが敵となるかも知れない。2018.10.31(犬賀 大好-490)
また、環境省は10月19日、中央環境審議会の専門委員会で、プラスチック製レジ袋の有料化の義務付けを含んだ使い捨てプラスチックの削減戦略の素案を示した。
これらの動きは、プラスティック製品が投棄された結果、環境を汚染していることが顕著になっているからである。
日本国内では年約900万トンのプラスチックごみが排出されており、そのうち約400万トンが包装容器やペットボトル、レジ袋といった使い捨てプラスチックで、家庭などから出る一般廃棄物の比率が約8割を占めるのだそうだ。
プラスティック製品は実に便利である。家庭の至る所にその存在が目に付く。しかも水にぬれても腐ることなく化学的に安定した物質であるが、この性質が裏目に出ているのだ。水中や土中にあっても分解することないため、長期に亘り災いとなるのだ。
合成高分子をベースとしたプラスチックの生産が本格化したのは1950年頃、プラスチックは発明されてからまだ100年くらいしか経っていない。本格的にプラスチックの製造が始まったのは第2次世界大戦後であるので、まだ50年ほどしか経っていないことになるが、早くも地球を汚染する元凶となりつつあるのだ。
そのため環境省は素案の中で、遅ればせながら使い捨てプラスチックの削減目標を2030年までに25%減らすとしたのだ。
スーパーやコンビニエンスストアなどの買い物では、消費者はレジ袋1枚当たり数円払うことになりそうだ。あらかじめ買い物袋を用意しておけば出費が増えないので、消費者の協力は得られそうだ。
海外ではレジ袋について、既に禁止や有料化といった対策を始めている。フランスは2016年に禁止し、オランダやポルトガル、インドネシアなどでは有料とし、オランダでは2016年に袋1枚当たり34円程度を課したとのことである。日本は相変わらず動きが遅いが、間違いなく実行されることになろう。
プラスチックが地球環境を汚している事態が次第に深刻化してきた。ペットボトルやレジ袋が河川や海岸を汚す風景はよく目にするが、それらはまだ回収可能なだけにまだ救いようがある。しかし、マイクロプラスチックは質が悪い。
大型のプラスチックは、一般に紫外線や波等の外力を受けて粉々になり、微小化するそうだ。これがマイクロプラスチックと呼ばれるのだ。マイクロプラスティックは水に運ばれて世界中に拡散し、回収しようが無い。
マイクロプラスチックは既に鳥、魚、クジラの体内から発見されているが、化学的に安定しているため、生物には影響を与えないようにも思えた。大型であれば消化器官を詰まらせることは想像できるが、微小化すると汚染物質を吸着して体内に運ぶ懸念もあるとのことだ。
数年前、海塩からマイクロプラスチックが初めて見つかり、世界の食塩の9割にマイクロプラスチックが含まれているというショッキングな結果が最近報告されたそうだ。
それがついに人間の中からも見つかったのだそうだ。10月23日に欧州消化器病学会で、ある予備的研究に協力した8人の糞便から発見されたのだ。人間に入る経緯や人体に及ぼす影響に関しての研究はこれからだそうだが、人類の味方と思われたプラスティックが敵となるかも知れない。2018.10.31(犬賀 大好-490)