日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

ポスト安倍はどうやって決まるか

2019年11月06日 09時16分33秒 | 日々雑感
 現在の自民党の党則は党総裁任期について連続3期9年までと定めており、安倍氏の自民党総裁としての任期は21年9月末日までである。しかし、党内の一部からは4期目を求める声も出ているそうで、更に3年延びる可能性もあるが、長期政権の弊害も顕著になり、さすがに4期目は無いだろう。

 この弊害とは、人事権を握る首相に誰も逆らえなくなり、首相の顔色を伺って忖度も激しくなり、自由に意見を言えない雰囲気が出来上がったことが一番だろう。また、これとは逆に首相と長年仲良くやってきた人には緊張感が無くなり、勝手な振る舞いが多くなったようだ。安倍政権の場合、主要閣僚の多くも在任期間が長く、仲良し連合が出来上がり、多少の失言でもお咎め無しで緊張感が弛んできたのも弊害だろう。

 最近の萩生田文科相と河野防衛相の失言に続き、菅原経産相と河井法相の辞任も重なり、安倍政権は末期的な状態になりつつある。さて安倍政権が3期で終わりとなると、次の問題は次期首相であるが、現時点では明確な候補者は見当たらない。これも長期政権の弊害の一つであろうか。

 さて、第4次安倍内閣が9月11日発足し、重要閣僚である菅官房長官、岸田政調会長、二階幹事長が留任し、石破茂氏は相変わらず蚊帳の外に置かれた。

 岸田氏は選挙で重要な役目を果たす幹事長のポストを狙っていたとのことだが、なぜか二階幹事長の続投が決まった。そもそも連続2期の党則を連続3期に変更し、安倍首相に続投させたのも二階幹事長であった。二階氏であれば更なる党則変更を言い出しかねず、安倍氏の頭の中には4期もあるのかも知れない。

 ところで次の総裁選挙には岸田氏が立候補するのは確実とのことだ。岸田氏は安倍首相から将来の禅譲を期待したのか、前回の総裁選では立候補もせず大人しく安倍支持に回った。しかし最近禅譲を期待できないと判断したのか、積極的にテレビ出演等メディア露出を増やし、安倍首相との違いを示そうと躍起になっているとのことだが、その差は余り明確で無く、また一時禅譲を期待する等甘さの印象が残る。

 一方、石破茂氏は安全保障のみならず農林水産相、地方創生相なども歴任し、党幹事長も務めた実力者であり、次の総裁選でも立候補すると思われるが、最近存在感がとみに薄くなっている。

 これまで、マスコミは石破氏、岸田氏をポスト安倍の有力候補としていたが、今や菅官房長官が担ぐ河野防衛相、小泉環境相と、安倍首相が引き立てようとしている茂木外相、加藤厚労相が、新たな総裁候補として脚光を浴びているとの話だ。一般人にはよく分からない。

 次期首相は自民党の総裁選挙で公明正大に選出される筈であるが、裏では熾烈な政治的な駆け引き、足の引っ張り合い、ゴマスリ等が行なわれているのだろう。つい先日就任早々辞任した菅原経産相と河井法相も、有能であるが故大臣に選出されたと思っていたが、先の総裁選で安倍支持を先導した功績があったからだと聞いて、愕然とした。2019.11.06(犬賀 大好ー546)