日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

時代の流れについていけない2例

2018年10月13日 08時42分43秒 | 日々雑感
 最近の時代の流れは速く、高齢者にとってその変化について行けない。例えばeスポーツだ。スポーツとは、一定のルールに則って勝敗を競ったり、楽しんだりする身体運動のことの筈だ。身体運動することにより血液循環を促し、強いては骨格を強め、筋肉を増強し、健康な身体をつくることを目的にする活動であるが、これまでの私の常識であった。

 最近、身体運動が必ずしも主ではない場合でも、少しでも身体運動を伴えば、スポーツとして認めるようになった。例えばモータースポーツである。自分の力で走るマウンテンバイク等の自転車競技は純粋にスポーツと言えるが、ガソリンエンジンで走るバイク競技もスポーツに含めるようになった。バイク競技にはバランス感覚が必要であり、このためには体幹を鍛えなくてはならないため、まだ理解できる。

 しかし、指先だけを動かす、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った競技までもeスポーツと呼ぶようになってしまったのには大いに違和感を覚える。

 アメリカではすでに、eスポーツがスポーツとして認知されており、プロゲーマーがスポーツ選手であることが知れ渡っているようだ。eスポーツとはあくまでも米国発の商業主義によるネーミングであろうが、薄暗い中で画面に向かって熱中する様子は従来の身体を鍛えるスポーツとはかけ離れている。

 これでは、麻雀、将棋や囲碁も立派なeスポーツとなってしまう。スポーツとeスポーツは別物と理解すればよいが、それでも引っかかるのは、既に時代遅れの古代人間になってしまったのか。

 時代の流れについていけないもう一つの例は近い将来盛んになると予想される自動運転サービスだ。今年8月27日には、ZMPと日の丸交通は、世界初となる自動運転タクシーによる公道営業実証実験を開始したそうだ。大手町と六本木を結ぶ道路で、運行回数は1日4往復と限定された実験ではあるが、予約客でいっぱいであったとの話である。

 人工知能(AI)は人間を助ける補助役だと思っていたが、ついに自らの安全を全面的にAIに委ねるようになってしまった。脇役が主役になった感であるが、この流れは更に進み、人間がAIにこき使われる時代がすぐそこまで迫っている。

 また、ソフトバンクとトヨタ自動車は、つい先日、新しいモビリティサービスの構築に向けて戦略的提携に合意し、新会社を設立して、2018年度内をめどに共同事業を開始すると発表した。

 自動車の無人運転化に対する技術的な進歩は著しく、それを如何にサービスに結びつけるかが、世界中の競争になっている。トヨタとソフトバンクの提携の動きもその一つである。

 eパレットは、トヨタの新しい電気自動車(EV)である。このEVはトヨタが将来の社会を綿密に分析して作られた、きわめて先鋭的かつ野心的な車だそうだが、古い人間には到底理解できない。

 eパレットの想定範囲は、移動・物流・物販と非常に幅広い。用途に応じ、使い方が自在に変わるため、車体も直方体に近く極めてシンプルだ。

 例えば、コミュニティバスのような小規模公共交通向けでは、中に人が乗れるようにする。宅配便などの配送用では、荷物が多く載せられるように中をシンプルに。移動店舗にするなら、商品陳列用に棚を配置する等、自由自在に変更可能だそうだ。更に米国ラスベガスのような場所では移動カジノにしたりも出来るらしい。

 こんな車が出まわれば、”万能は無能なり”を信条としてきた古代人間にとって、人生の基本公式の一つがつぶれることになる。2018.10.13(犬賀 大好-485)

地球温暖化は暴走をし始めている?

2018年10月10日 10時08分28秒 | 日々雑感
 猛暑、酷暑、死暑とも呼ばれている今夏は異常な暑さであった。日本では埼玉県熊谷市で史上最高の摂氏41.1度が観測され、熊谷市民の中には全国第1位が久しぶりに復活し喜んでいる人もいるだろう。私共老人にとって、何とか乗り切り一安心しているが、ここに来て心配の種を増やす情報が入ってきた。

 ストックホルム大学、コペンハーゲン大学などの多国籍研究者チームが8月6日に米国科学アカデミー紀要に発表したばかりの報告書によれば、このまま二酸化炭素が空気中に排出され続ければ、いずれ自然のフィードバックシステムが機能しなくなり地球は不可逆的に加熱していくと予測されるそうだ。

 歯止めの効かない温暖化の行く末は、”ホットハウス・アース”と呼ばれる。日本語では温室化した地球とでもなろうが、語感からは厳しさを感じないが、そんな生易しいものではなさそうだ。

 結果として産業革命前と比べて平均気温が4℃から5℃高くなり、海抜が10~60メートルも上がる。日照り、干ばつ、台風などの異常気象が相次ぎ、もはや灼熱の赤道直下の土地は無人化し、人類はひたすら南極か北極を目指すはめになるとの予想だ。

 一度空中に放出された温室効果ガスは長期に亘り影響を及ぼす。一酸化二窒素は大きな温室効果を持つ気体であり、大気中の寿命は121年で、メタンは12.4年だそうだ。

 大気中の二酸化炭素は化学変化によって大気中で消失することはなく、その濃度変動はほとんどが陸上および海洋での吸収・放出過程によって決まるのだそうだ。地球上の森林や海、地面は毎年45億トンもの炭素を吸収しており、吸収されずに大気中に残る炭素ガスは気温上昇の原因となる。

 陸上での吸収・放出過程としては、植物の光合成による吸収と地中への貯蔵、生物の呼吸、微生物による土壌有機物の分解、化石燃料の燃焼やセメント生成等による人為的排出などがある。海洋では、海洋表層における吸収・ 放出が大気中の濃度に直接に影響を及ぼすのだそうだ。

 どの要素がどの程度吸収効果があるか知らないが、地球温暖化が進み海水温が高くなると、二酸化炭素の水に対する溶解度が減少し、吸収しにくくなる筈だ。また、通常炭酸ガスを吸収する緑の植物の枯渇は逆に炭素の発生源となり、気候変動問題を更に悪化させる結果 となる。

 更に北極海の氷や南極の雪は、太陽光を反射する役割を担うが、表面が溶け水となると反射率が下がり、輻射熱を吸収し温度が上昇しやすくなる。また、グリーンランド等で大地が現れると同様に加速度的に温度が上がるのだそうだ。

 一旦温度が上がると、更に温度が上がり易くなる要素が生まれるのだ。これが自然のフィードバックシステムが機能しなくなるとの意味だ。

 従って、例え世界各国が二酸化炭素削減目標を達成したとしても、我々は既にこの不可逆な道に転がり込んでしまっているのかも知れない。

 今月8日、国連の気候変動に関する政府間パネルは、地球温暖化の影響で早ければ2030年にも産業革命前からの平均気温上昇が1.5度に達し、サンゴ礁の大部分が死滅する等、地球環境の悪化が進むと予測した特別報告書を公表した。

 この中で、2050年までに、世界全体の二酸化炭素排出量を実質ゼロにする必要があると訴えているが、既に時期を失しているのかも知れない。2018.10.10(犬賀 大好-484)

韓国と北朝鮮の統一イメージはどうしても思い描けない

2018年10月06日 09時02分51秒 | 日々雑感
 文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長の祖国統一は長年の悲願であることはよく理解できる。その点で両者が意気投合し、その親密さをアピールしているが、両国の政治体制、経済格差は違い過ぎるため、両者の統一イメージが合致しているとは到底思えない。

 更に両者の統一には、後ろ盾の中国と米国の合意も必要となろうが、習近平主席とトランプ大統領の統一イメージは更に相反するものがあろう。

 統一イメージは、西ドイツが東ドイツに対して行ったような、吸収併合による統一がまず考えられる。これは、韓国による北朝鮮の吸収合併となろうが、金王国の崩壊が前提となる。金委員長が世界の状況を見て、己の限界を悟り、民主化するべく清水の舞台から飛び降りない限り無理である。

 次に、文在寅大統領が理念に掲げている ”対話による統一”だろう。韓国と北朝鮮が相互に統一の条件について平和的に話し合い、段階的に交流を増やして統一に至るというものである。この方法により両国の統一が平穏に行われるためには相当長い時間をかける必要があるだろう。

 しかし、これについても北朝鮮は難色を示すこと間違いない。南北交流を通じて韓国の物資が北朝鮮で流通すれば、生活様式に変化をきたし、人々はもはや金正恩の君臨する体制を望まなくなり、結果的に、北朝鮮の体制を崩壊させる可能性が高まるからだ。

 最後に考えられるのは、武力による統一だ。しかし、北朝鮮には中国やロシアが、韓国には米国が後ろ盾として控えているため、世界第3次大戦でも覚悟しなければ起こり得ないであろうが、北朝鮮の金体制が生き残るためにはこの方法により、勝利するしか思い浮かばない。

 このところ、金委員長と文大統領は仲の良い所を見せつけているが、これが表面上の演出で、お互い隙の出来るのを虎視眈々と狙っているとしか思えない。中国や米軍が乗り出す前、極めて短時間に武力で制覇できれば可能かも知れないが、情報の発展した現在、非現実的な考えであろう。

 かって金委員長の斬首作戦が練られたとの噂であるが、委員長が居なくなった場合、北朝鮮の軍部はどう出るであろうか。殺害された金正男の息子である金漢率氏を中国が担ぎ出し、傀儡政権を立てれば軍部も従うかも知れない。

 兎も角、両国の統一には多大な障壁が立ちはだかる。政治体制の違いもさることながら、経済格差の問題が大きい。ドイツ人は東西格差の是正のために多額の税金を払ってきたが、今もって解消はされていないようだ。現韓国内だけでも経済格差の問題が顕在化して居るようだし、まして北朝鮮はかつての東ドイツより遥かに経済的に遅れており、問題を更に大きくする。

 実際のところ、韓国の若い世代は南北統一に反対しているそうだ。ただ、高齢の世代になると、北朝鮮に家族や友人が住んでいる者もおり、未だに統一を望む考えが根強い。この世代がいなくなれば、北朝鮮との間に民族的連帯を見出す韓国人は減少し、南北統一の願望も薄れていくだろうとの話だ。

 このような心配をよそに表面的には韓国と北朝鮮の接近は進んでいる。これまで米国は核の放棄無くして北朝鮮に対する戦争終結宣言はしないと言っているが、韓国と北朝鮮が2国間のみで朝鮮戦争の終結を宣言するか、平和条約を締結する可能性はあると主張する専門家もいる。

 今月7日米国のポンペオ国務長官が北朝鮮を訪問する予定だそうだが、米国はどう出るであろうか。トランプ大統領は、11月の中間選挙を控え、国内の逆風を跳ね返すため、成果を焦っているとのことだ。

 北朝鮮の真の核放棄が実現できればノーベル平和賞級の大きな成果に違いないが、金委員長はトランプ大統領の焦りに乗じて、大幅な経済的な譲歩を引き出し、挙句の果てに核保有国家を確固たるものにするのではなかろうか。
2018.10.06(犬賀 大好-483)

LGBTはホルモンのなせる業か

2018年10月03日 09時40分05秒 | 日々雑感
 衆議院議員の杉田水脈氏が「LGBT」のカップルは子供を産まないので生産性が無いと主張したとのことであるが、杉田夫婦には子供が一人いるようで、自分らには立派な生産性があると言いたいのであろうか。

 世の中、無駄な生き物は存在しないと信ずるが、同性愛者の存在理由は何処にあるのだろうか。アリやハチの社会には、働きアリや働きバチと呼ばれるグループがいる。これらのグループに属する個体は、ほとんどの場合自分の子孫を残すことは無いが、彼らには生産性が無いと言えるだろうか。

 彼らは自分の為でなく、自分の属する集団の為一生懸命働くのだ。これと同様に同性愛者は他の個体の繁殖を助けるために自ら犠牲になっているとのではないかと主張する人もいる。

 テレビでも”おねえ”と呼ばれる人種が頻繁に登場し人を笑わせたり、また芸術面で活躍しているが、これらの人々は社会の潤滑油の役割を果たしているのだ。これも生産性の一つだが、もっと深い存在意味があるかも知れない。

 同性愛の原因については、長年にわたる多くの研究があるが、今もってよく分かっていないようだ。原因には・先天性要因と、・後天性要因の二つがあること位は分かっている。先天性と言っても、先祖代々の同性愛者は存在せず、母親の胎内にいるときに外部からの刺激を受けて、同性愛に変化するのだそうだ。

 従って、先天性要因によるLGBTに関しては本人の責任ではなく、生産性云々言われても全く心外であろう。

 先天性要因として、コルチゾールというストレスホルモンが胎児の脳の形成に変化を及ぼすとの説がある。コレチゾールは、妊婦がストレスを受けた時ばかりでなく、習慣的な喫煙やドラッグを使用する場合も同様に分泌され、生まれてくる子どもを同性愛者にする可能性を報告している。

 コレチゾールはあの悪名高い副腎皮質ホルモンの一種だそうだ。このホルモンを含む薬品は喘息や皮膚病などに実によく効くため、様々な薬品に含まれている。

 人間は自らが体内で作り出すホルモンは、極微量であっても人間が生きていく上で重要な役目を果たす。例えば成長ホルモンは、ある年齢になると分泌され骨の伸長や筋肉の成長を促進する。 

 しかし、体内で生成されるホルモンの他に外部から体内に入り込み同様な働きをする化学物質がある。これらは、環境ホルモンと呼ばれ、生体の恒常性や生殖等に関与する種々の生体内のホルモンの合成や分泌等の諸過程を阻害する性質をもつ外来性の化学物質と定義される。 

 1962年に出版されたレイチェル・カーソンの著書『沈黙の春』は、DDTを始めとする農薬などの化学物質の危険性を訴えた作品であるが、その中で環境ホルモンがミシシッピワニのメス化を促していると主張した。

 だが、現在ではワニなど一部の爬虫類は、卵発生中の環境温度によって性が決まることが知られており、レイチェルの主張は退けられているが、環境ホルモンの恐ろしさは、この本を切っ掛けに認識され始めた。

 例えばジ・エチル・スチルベストロール(DES)は1940年代安全な切迫流産防止剤として広く用いられ、更年期障害・老人性膣炎・不妊症に対しても処方が行われた。ところが、このDESはエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンに類似した合成化学物質だったのだ。

 女性におけるDESの影響は、摂取者では乳癌発生、胎児暴露者では性器の発がん・性器形成不全など、男性においては性器形成不全・精子濃度低下・不妊などが報告されている。

 DESだけではなく、PCB、サリドマイド、DDTなどのいずれの合成化学物質も、エストロゲンの仮面をかぶった悪魔だということが次第に明らかにされてきた。

 同性愛なんぞは別世界の話と思っていたが、左利きの人と同じくらいに居るそうで驚いた。最近公表する有名人も出始めたが、自慢できる話では無く、まだまだ隠している人は大勢いるのだろう。

 LGBTの人数の歴史的な推移に関する統計は恐らく無いだろうが、ストレスや化学合成物質が増えている現在、激増しているのではないだろうか。2018.10.03(犬賀 大好-482)