ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

ポケベルが鳴ったあとに

2024-09-22 15:03:00 | 2015年4月以降の詩
ニセのダレかがア・イ・シ・テ・ルと送信して起爆するア・イ・シ・テ・ナイ殺シ・テ・ヤ・ルオリエンタルの神話 . . . 本文を読む

斎藤幸平 マルクス解体 プロメテウスの夢とその先 講談社2023

2024-09-21 14:52:47 | エッセイ
 『人新世の「資本論」』で一世を風靡している斎藤幸平である。東京大学大学院総合文化研究科准教授。専門は経済思想、社会思想、とのこと。 ウィキペディアなどによれば、東大の理科2類に3ヶ月在籍後、アメリカへ渡って有名なリベラルアーツのカレッジで学び、大学院はドイツのベルリン自由大学の修士課程から、フンボルト大学の博士課程を修了したという。【資本主義への処方箋、真の自由と豊かさ】 この書物の帯には、こう . . . 本文を読む

中川ひろたか作 長谷川義史絵 ナガノさん まっちゃアイスの巻 アリス館2024

2024-09-03 15:20:39 | エッセイ
 この絵本の作者、画家はもちろん高名なおふたりであるが、このおふたりの紹介はさておき、と言ってしまっても、ここでは許されると思う。 モデルは、言うまでもなく長野ヒデ子さん。 絵本作家で紙芝居作家。『おかあさんがおかあさんになった日』(童心社)、『せとうちたいこさん・デパートいきタイ』(童心社)など、人気作多数。仙台文学館で、この9月8日(日)まで、「せとうちたいこさんにあいたーい! 長野ヒデ子 絵 . . . 本文を読む

梶原さい子 落合直文の百首 短歌の最初の一滴 歌人入門⑦ ふらんす堂2023

2024-08-17 22:57:32 | エッセイ
 梶原さい子は、歌人。1971年気仙沼市唐桑町生まれ。ブックカバーに「河野裕子に出会い、歌を詠み始める」とある。【落合直文、近代短歌の源流】 落合直文は、今の気仙沼市、片浜に居館を構えた鮎貝氏の出。学問として、また、実作者として、両面において、明治以降の最初期の正統な文学者である。日本近代文学の創始者、と言っても過言ではないだろう。著者による解説の冒頭に、歌人前田透の言葉を引いている。「近代短歌の . . . 本文を読む

現代詩手帖2024 4月号 特集朗読/リーディングの地層

2024-07-23 14:52:19 | エッセイ
 今回は、本の紹介というよりは、ここで取り上げられた世界と、私の歩んできた道の拡がりの重なり合いを確認したい思いに駆られたというべきかもしれない。 社会の中で、詩を書くこと、詩を朗読すること、歌を作ること、歌を歌うこと、舞台に立ち芝居すること、街場で哲学すること。 朗読、という特集だが、詩と演劇との連関はここではそれほど前面に語られておらず、詩と音楽の近縁性というか、歌うこと、さらには踊ることと詩 . . . 本文を読む

奇妙な樹木 霧笛146号掲載

2024-07-14 09:24:18 | 詩誌霧笛137号(2021)以降
ぶら下がっている桑の田のまんなかに不謹慎っぽくぶらぶらと風に吹かれてぶらぶらと愛に塗れてアンダーグラウンドで抵抗して抗議して黒塗りのビートとコーラス鋭角のシェイプのショービズデュワデュワドゥーワップ不謹慎なミュージック大金持ちメリケンドリーム悪態ついてレコード大賞やノーベル賞っぽくなく悪態ついてアカデミー賞っぽくなくデュワデュワドゥーワップ不謹慎なミュージック . . . 本文を読む

霧笛146号編集後記 145号へのお便りからも含む。

2024-07-14 09:09:21 | 霧笛編集後記
〈145号へのお便りから〉 絵本作家の長野ヒデ子さんも震災後、気仙沼に通っていただいたが「理論社の編集者に…今も中川ちひろさんや石津ちひろさん達は気仙沼に通ってるよとお聞きして、えらいなあ‼とびっくりしました。…詩誌40周年もすごいですね。…どの方もすごくまじめでどの作品も深く見つめて清く正しくの感じで、アホの私などついて行けないな~と思ってしまいました」 . . . 本文を読む

田内洵也 アコースティック・ライブ"KESENNUMA PORT"   Special Guest:熊谷育美 江渡大悟

2024-07-06 09:07:45 | Weblog
〈以下、三陸新報6月29日(土)付けに掲載いただいた、田内洵也氏ライブの紹介。〉 田内洵也氏は、生ギターを抱えて弾き語りする、ブルース&カントリーシンガー。俳優・佐藤浩市と共作したとか、鈴木京香と共演したとか、あるいは、桑田佳祐のラジオ番組で紹介されたり、小泉進次郎にラジオでリクエストされたり、などという情報はさておき、氏のHPには、次のように紹介されている。「たった6本の弦と声だけで、日本のみな . . . 本文を読む

自治体学2024.3 vol.37-2 自治体学会誌 追悼大森彌先生

2024-06-27 21:44:48 | エッセイ
 大森彌先生も彼岸に渡られた。 昨年3月刊の『自治体学』vol.36-2の特集は、「追悼西尾勝先生・新藤宗幸先生」であった。冒頭の座談会には、大森彌先生も出席しておられた。 松下圭一、田村明、そして、西尾勝、新藤宗幸… 冒頭、岡崎昌之先生(法政大学名誉教授)も、同じことから書き起こされている。「ちょうど1年前の『自治体学』(36-2号)は、西尾勝先生、新藤宗幸先生の追悼特集号であった . . . 本文を読む

時代遅れのKY あるいは、優れたコピーライターの不在

2024-06-22 11:15:40 | エッセイ
 小池百合子のキャッチフレーズが、東京都大改革3.0とか、「もっと!世界で一番の都市 東京」だとか言っている。 3.0というのは、3期目ということだろうが、これはちょっと前に、コンピュータのソフトのバージョンから来て、よく使われた「なんとか2.0」というネーミングの使い回しであるが、一般的に言葉というのは、ちょっと前に流行ったのが一番ダサいということになっている。新たなバージョンで、またまた大きな . . . 本文を読む

原田勇男さんが、認知症患者の人生を詩に 河北新報2024.6.13にて

2024-06-13 11:51:25 | エッセイ
 今朝の河北新報社会面で、原田勇男さんの詩の取り組みが紹介されていた。 仙台市内の認知症専門病院「杜のホスピタル・あおば」を運営する医療法人が、「認知症は人生の価値を低下させない」という理念の下、「認知症患者の人生を聞き取り、詩にして展示する活動を続けている」という。「詩という芸術になることで本人の尊厳を守る」のだと。 認知症については、本人も、尊厳と希望を持って生き続けることが、充分に可能である . . . 本文を読む

森川すいめい編 オープンダイアローグの可能性をひらく N:ナラティブとケア第15号 遠見書房2024

2024-06-08 13:03:13 | エッセイ オープンダイアローグ
 この年1回刊の雑誌は、これで二冊目。第8号の、野村直樹・斎藤環編『オープンダイアローグの実践』以来である。なぜ、ナラティブについての雑誌がオープンダイアローグについての特集を組むのか。それは似たようなものだからである、と私は大雑把に言ってしまいたい。あんまり大雑把にすぎるけれども、あながち的を外してはいないはずだ。 たとえば、国重浩一氏が、この号所収の「ナラティブ・セラピーとオープンダイアローグ . . . 本文を読む

改定版社会的ひきこもり 斎藤環 PHP新書2020

2024-05-27 11:08:09 | エッセイ オープンダイアローグ
 これは、1998年に発行されたロングセラーの改訂新版である。「ひきこもり」についての基本的な文献というべきだろう。 カバーの惹句を見ると、「精神科医として現場で「ひきこもり」の治療に携わってきた著者」による、「「ひきこもり」を単なる「個人の病理」でなく、個人・家庭・社会という3つのシステムの関わりの障害による「システムの病理」と」捉えて「正しい知識と対処の仕方を解説」した書物、ということになる。 . . . 本文を読む

近田真実子 精神医療の専門性 「治す」とは異なるいくつかの試み 医学書院2024

2024-05-04 16:10:09 | エッセイ オープンダイアローグ
【近田先生と哲学カフェと私】 近田真美子先生は福井看護大学看護学科の教授であるが、実は私にとって、哲学カフェの師である。さらに実は、東北福祉大学通信課程で精神保健福祉士目指して学ぶ現在、精神保健学の師でもある。昨年、今年と対面のスクーリングがあれば、ぜひ、直接ご指導いただきたかったところだが、残念ながら収録済みのオンデマンドのみであったので、他科目との兼ね合いでレポート、試験のみの受講とした。 哲 . . . 本文を読む

ポエトリー・カフェみやぎ 朗読パフォーマンス 湾をめぐって 5月6日(月・祝)

2024-04-29 16:51:29 | 気ままな哲学カフェ
湾から世界へ 世界から湾へ        気ままな哲学カフェ風に出演:朗読ユニット 千田基嗣+千田真紀 (気仙沼自由芸術派)日 時  2024年 5月6日(月)       午後1時30分~3時30分場 所  オフィス   汐      (宮城県詩人会事務局)      仙台市青葉区大町2-4-10タツミビル3F資料・茶菓代  700円担当・進行  . . . 本文を読む