土を盛る華やかにデコレートする土色の土を盛るアスファルトで塗りたくる全般に沈下しているから少しばかり一部を盛っても追いつかないお目々ぱっちりまつげどっきりくちもとげんなり夜暗いときにクルマで通ると目測の助けになるものがひとつもないのでつい踏み外しそうになるような気がして怖い街路灯がない不要な交差点に信号機はぴっかり盛ったところはそこだけ高いそこだけ華やかそこだけぱっちりあとは暗闇高潮のあとそのまま . . . 本文を読む
この詩集については、読み始めて間もなく、「新川和江と大豆田とわ子」というエッセイを書いて、このブログに載せているので、もはや詩集の紹介としては書かなくてもいいのかもしれないが、そちらで紹介した「私を束ねないで」などを除く作品をいくつか紹介しておきたい。 たとえば、「比喩でなく」(43ページ)。 1行目は、「水蜜桃が熟して落ちる 愛のように」で始まる。 そして、「おお 比喩でなく わたしは 愛を . . . 本文を読む
この号は、「夏の作品特集 現代詩の歳月」ということで、そういえば、ベテランの詩人の作品が並んでいる。冒頭の谷川俊太郎も、明示はされていないが、その枠での掲載ではあるだろう。小詩集「はらっぱ 他六編」と銘打たれている。これらは、まさに、現代詩の歳月そのものであるような詩である。【鳥羽Ⅰからの現代詩の歳月】 はじめの一編は、「はじまり」。「なにひとつ はじめなくていい くさきはとっくに はじまってい . . . 本文を読む
こういう本を読むと、改めて、私は何ものであろうかと自問することになる。私は、何の専門家にもなることなく、ここまで過ごしてきてしまった。今になって思うに、人間の生き方の理想とは、何であれ、何かの分野の職人となること、ではなかったか。手に付けた職を生業とすること、そうして、その職で生を全うすること。 伊東清彦氏は、この本の表紙には「前一関図書館副館長」とあるが、「元盛岡さわや書店本店店長」とも記すべ . . . 本文を読む