◆一三〇号ということで、西城代表に巻頭言をお願いした。牛歩のごとく、という言葉は、霧笛の在り様でありつつ、詩人西城健一にこそふさわしい言葉でもある。
◆前号で触れたとおり、川戸富之氏は逝去され、休会扱いとしていた遠藤誠司君は退会とする。中田紀子さんは名誉会員ということで。
◆藤村洋介君は、水上洋甫名義で、六月九日開催の「第四回文学フリマ岩手」に参加された。詩集「雫の光」、「ナキスナ」の二冊と、 . . . 本文を読む
わたしは旅人
生まれ育ち今も住んでいる街へ旅する
半島と湾と島とが交差する
海辺に開けた街
盛り土された区画に
公営住宅コンビニ理髪店ガソリンスタンド酒屋外食店BRTの駅タクシー会社ドラッグストアスーパーマーケット信用金庫葬儀場住居
ようやく建築が並び始めた新しい街を走り
川を渡る新しい橋の先の高台に削り取った新しい道路を走り
その先の
島へ
海を渡る工事を終 . . . 本文を読む
ハイウェイを走る
黄昏時西空に陽は落ちて
まるで夜空へ続く滑走路みたいに
いつのまにか流星のひとつになったように
フェンダーローヅの音色が
子どもじみた白昼のおしゃべりを
大人の時間に誘い込む
東京ローズの息子がいっとき住んでいたとかいう港の街へ
ハーバーライトが微風のなかできらめく街へ
すべての思い出を思い出して
あなたをもういちど
わたしの . . . 本文を読む
~ブリリアントカットを施したダイアモンドのような多面体~
8月7日、岩手県陸前高田市で開催された三陸防災復興プロジェクト2019のクロージングセレモニーに行ってきた。
気仙沼高校の同級生の村上弘明が朗読者として出演し、坂本龍一の演奏が聴けるというので、さっそくファックスで申し込み、抽選の結果、当選ということで、出かけてきた。
7月の休みに、お隣の陸前高田にドライブがて . . . 本文を読む
最近の事件の中で、簡保の不正な契約のことほど、現代を象徴する事件はないと思う。
現代社会の根源的な病巣があからさまになった事件。
一見、最適解を求めてきたつもりが、実は最悪の選択でしかなかったというような逆説的な出来事。
ところで、最近、事件という言葉を、報道において見かけることがとんとなくなった。官庁であったり、市役所や教育委員会、あるいは事件を起こした会社が記者会見等で謝罪の広報 . . . 本文を読む
土方正志氏は、「東北の小さな出版社」荒蝦夷によって立つ、編集者にしてライター。東日本大震災の被災者、経営者であり、生活者、そして実は、震災以前からの自然災害についてのジャーナリストでもあったという。
「二〇〇〇年に東京から宮城県仙台市に拠点を移すまで、取材者として雲仙普賢岳噴火の長崎県島原市に、北海道南西沖地震による津波に呑まれた奥尻島に、阪神・淡路大震災下の兵庫県神戸市に、島 . . . 本文を読む
本日、8月1日より、リアスアーク美術館で、詩集「迷宮」、「湾Ⅲ第2刷」発売開始となりました。取り扱い先は、仙台市「古本あらえみし」、気仙沼市「宮脇書店」、本吉町津谷「昭文堂書店」、また、古本イーストリアス、リアス・アーク美術館、八日町「十人十色ライフサービス」となりました。イーストリアスは、ネットでの販売対応しています。
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