ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

国道沿いの

2009-04-30 23:51:41 | 寓話集まで
国道沿いの色あざやかな花々は美しい 手をかけて延々と細長い花壇に植えつけられ 赤むらさきと青むらさきと統一された二色に彩られ はかなく散ることなくいつまでも長く 道端を飾る 人工の美 ペンキで美しく塗りたてられたテーマパークの西洋建築 川の土手の 名も知らない 乱雑に咲くくすんだ黄色の草花 川原を覆う 緑の上にほのかに桃色を載せる草花は 比べるべくもない . . . 本文を読む

幸福について

2009-04-29 22:37:04 | 寓話集まで
ひとが 幸福か不幸かは 精神的な問題だが 純粋に精神的な問題 ではない そもそも人間に純粋に精神的なことがら は存在しない 言葉は 口という器官か 指先という器官を経過することなしに言 葉として生まれ出でることができない だから演劇が大切だ ヒュッヒュッ 肉体が跳ねる 頭脳が浮きあがる 着実な肉体の運動が 突飛な頭脳の志向を生む 堅実な頭脳の志向が 愉快な肉体の運動を生む ヒュッヒ . . . 本文を読む

言葉のみで

2009-04-27 22:33:18 | 寓話集まで
言葉のみで詩を書くな 具体的な事象にぶつかって 痛みを知れ 喜びを知れ 言葉のみで詩を書くな 具体的な人間にぶつかって 挨拶せよ 対話をせよ 言葉のみで詩を書くな 季節を知れ 歴史を知れ 社会を知れ 世間を知れ 人間の内側は どんなに見つめても どんなに深く掘り進んでも 結局は ただのがらん洞 しかし やはり 言葉を知れ 言葉は ひととひととの交わり ひととひととの挨拶 ひととものとの交感 . . . 本文を読む

印度伝来・和の伝統

2009-04-25 23:39:54 | 寓話集まで
駅の広場を抜けて右に曲がると 通りの二km先に大きな山門 春は早朝(つとめて) 参詣人が 貫主様や上人様から お数珠で頭をなでられ ご本尊と 糸でつながった高い御柱をなでて 木造の巨大建築に入り ありがたい御勤めを聴き ご本尊の下を巡って ご本尊の舌を想う 門前町の名物は 七味唐辛子 蕎麦 おやき 隣町から運んだ栗菓子 印度風カレー御飯 ほのかな抹茶アイスクリーム 前の晩の講演の 役回りの割 . . . 本文を読む

穏やかな陽射しの…

2009-04-24 22:18:25 | 寓話集まで
穏やかな陽射しの冬の午後 休日 大川の光を映すさざめく水面に白鳥たち が遊び 亀山は全体明るい陽を浴びながら北斜面 に鋭角三角形の暗い影を宿す 昔田んぼの中を本町橋から一直線に突っ 切って伸びた一本道だった旧国道の沿線 は信号機と自動車販売店や専門店や量販 店の大きな看板や住宅の屋根が並び 南に二キロメートル先を右手西から左手 東に横たわる低い丘の斜面を覆う杉や松 や広葉樹の緑と西の山から裾野の . . . 本文を読む

目覚め

2009-04-23 23:18:37 | 寓話集まで
夜半の寝覚めの あはれを 語るところ 二十世紀の寝覚め と 大上段に振りかざす 二〇〇四年の真夜中 零時過ぎ 夢から覚めて 現にも還らず ニッポンの片田舎で 大言を弄ぶ あはれ 梅雨晴れの 熱き日差しに撃たれ 熱射病の 迷い言彷徨う 幸在れかし . . . 本文を読む

朝霧 ・ 真昼の霧

2009-04-22 22:18:31 | 寓話集まで
  朝霧 朝霧は 音を立てず しのび寄り たち去る   真昼の霧 重苦しいねずみ色の 街を覆い尽くす真昼の霧 いつが遅い朝食時で いつが正午か 市民は誰も把握できない いつが午睡の午後か パーティーの始まる夕刻か ひとりも知るものがいない 朝一番のいっときの明るい陽射しか 午後4時前後に射し込むまぶしい西陽の斜光線を見逃さなかった一握りの幸運な ひとびとの外は そして正午のほのかな . . . 本文を読む

やがて夜の霧が

2009-04-21 23:03:15 | 寓話集まで
あたかも どこからともなく のように ほーと啼く鳥の声が 呼ぶ 旧国道の向こうの 丘の斜面の寺のうえの 稜線を超えて広がる墓地の杉木立ちの 一本の杉の枝に止まっている にちがいない名もない鳥 種名がないのではなく 固有名を欠く鳥 おまえを呼ぶ啼き声 寂しい と言ってはいけない 恐ろしげな と言ってもいけない あたかも おまえを欺く トリッキーなマジシャンのように あるいは あざ笑う 白塗りの . . . 本文を読む

家族の経済

2009-04-20 23:13:45 | 寓話集まで
父と母と子ども 子どもたち 子どもたちが父と母となり その子ども 子どもたち 直線的な等質の世界の連続ではなく 網の目のような 異なったものたちの混合と継続 違う暮らし違う育ちの融合あるいは闘争 子どもたちは その中で守られあるいは幽閉され それからそれらを突き破って育つ ああ今日は給料日 みたいな ささやかな喜びを糧に 純粋に素直な思いやりに満ちた恋愛や 甘すぎて苦い情事 アルコール依 . . . 本文を読む

また、区切り

2009-04-20 23:03:25 | Weblog
 気仙沼の魚のうたシリーズは、以上。千田作詞の作品は、6点。実は、あと二つ、ホヤのと鰈のがあるのだが、地元の音楽仲間の詞なので、ここでは、掲載しない。  引き続き、湾Ⅲの続きを掲載していく。  霧笛第2期掲載の作品の前に、71号から80号(第1期最終号)までのものが出てきた。(そんな昔でもないのに出てきたもないが…)富士通のオアシス2のファイルで、ワードで読み込めないということもあって、後回しにし . . . 本文を読む

歌詞 気仙沼の魚のうた

2009-04-16 22:11:03 | 気仙沼の魚のうたシリーズから
おいしい魚が有りますか? おいしい魚が有りますか? 有ります 有りますよ 気仙沼には有ります おいしい魚は何ですか? おいしい魚は何ですか? サンマサンマ サンマだよ 塩焼き刺身に ヌタもいい おいしい魚は何ですか? おいしい魚は何ですか? マグロマグロ マグロだよ トロに赤身に カブト焼き 気仙沼 気仙沼 港に漁船がいっぱいさ 魚市場はてんてこ舞い 港の空には 天旗さ おいしい魚は何で . . . 本文を読む

歌詞 戻りガツオのうた

2009-04-15 21:15:25 | 気仙沼の魚のうたシリーズから
カツオはWINNING FISH 戻りガツオ カツオはWINNING FISH 戻りガツオ 南の海から黒潮に乗って 栄養豊かな親潮上って 北の海でくるりとターン 戻ってきたぜ 三陸沖へ カツオはWINNING FISH 戻りガツオ カツオはWINNING FISH 戻りガツオ 太平洋の最北端で 海の底から湧き上がる 悠久の恵みを蓄えて 戻ってきたぜ 三陸沖へ カツオはWINNING FI . . . 本文を読む

歌詞 マンボウ・マンボ

2009-04-14 22:57:32 | 気仙沼の魚のうたシリーズから
波の間に間に ゆらゆらゆれる 漂うお前の 名前はマンボウ 南の海の 遥かな国から 漂うお前の 名前はマンボウ 黒潮でお昼寝をして 目覚めたところが 気仙沼 つぶらな瞳に 涙を浮かべ 思い出すのは 南の海さ 恥ずかしがりやで 淋しがりやで やさしいお前の 名前はマンボウ だけどマンボが 聞こえてきたら 踊りだすのさ マンボウのマンボ 誘われて サンマやマグロも 踊りだすのさ 気仙沼 波の間に . . . 本文を読む

歌詞 サンマ・サマー

2009-04-06 23:56:47 | 気仙沼の魚のうたシリーズから
サンマサンマ気仙沼 今年も秋はサンマでサンバ サンマでサンマでサンマでサンマで サンバ サンマでサンマでサンマでサンマで サンバ 乾いた風のセプテンバー もうすぐサンマがやってくる 暑い日差しのセプテンバー みんなが呼ぶよ サンマ・サマー サンマでサンバ サンマでサンバ サンマでサンバ サンマでサンバ サンマサンマ気仙沼 今年も秋はサンマでサンバ サンマでサンマでサ . . . 本文を読む

歌詞 フカヒレソング~フカヒレゲエ(メドレー)

2009-04-02 22:52:03 | 気仙沼の魚のうたシリーズから
G フカヒレホレハレ フカヒレホレハレ フカヒレホレハレ フカヒレホレハレ G 姿煮 スープにラーメン 餃子 フカヒレホレハレ フカヒレホレハレ 和風のスープに茶碗蒸し フカヒレホレハレ フカヒレホレハレ C       D      G 海に入るときゃ 海のギャングと恐れられ C       D      G 市場に揚がれば一山なんぼの魚だが Am        スパンと切られた Bm     . . . 本文を読む