ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

大豆田とわ子 おかえりモネ 決して終わることのないパラレルな世界

2021-06-22 14:00:47 | Weblog
 大豆田とわ子のエンディングテーマのpresenceというアルバムは、この世の夢が決して終わらないかのようなリズムとハーモニーとメロディーが、少しづつ変奏しながら無限に繰り返されるかのようで恍惚としてしまう。あのドラマの世界も決して終わらずこの世界と並行して存在し続けるかのようだ。新川和江と大豆田とわ子 あるいは新しい女性の生き方について - 湾『大豆田とわ子と三人の元夫』というドラマをめぐって考 . . . 本文を読む

バーツラフ・シュミル著 栗木さつき、熊谷千寿訳 Numbers Don’t Lie世界のリアルは「数字」でつかめ! NHK出版

2021-06-20 22:34:59 | エッセイ
  英文タイトルの「Numbers Don’t Lie」とは、言うまでもなく「数字はウソをつかない」。副題は「71Things You Need to Know About the World」とのことで、訳せば、「世界について知っておくべき71のこと」となるだろうか。 バーツラフ・シュミル氏は、カナダのマニトバ大学特別栄誉教授で、エネルギー、環境変化、人口変動、食料生産、栄養、技術革 . . . 本文を読む

村上春樹 猫を捨てる 父親について語るとき 文藝春秋

2021-06-15 21:24:23 | エッセイ
 表紙、挿絵は、高妍。 この画家について、あとがきのほとんど末尾に、村上春樹はこう書いている。「彼女の絵にはどこかしら、不思議な懐かしさのようなものが感じられる。」(101ページ) 装丁は、文庫本サイズのハードカバー。いつか、こんな瀟洒な本が出せたらと思う。まあ、詩集だろうな。自費出版でも、一冊くらいは作れるだろう。久しぶりに懸命に手売りしてもいい。 この書物は、サブタイトルの通り、村上春樹が、自 . . . 本文を読む

新川和江と大豆田とわ子 あるいは新しい女性の生き方について

2021-06-13 13:56:13 | エッセイ
 思潮社の現代詩文庫『新川和江詩集』を読んでいたら、「墓」という詩があった。この詩集は1975年が第一刷、私がまだ19歳、未成年の頃である。「墓」は冒頭に近い、未完詩編のうちの一編である。 新川和江といえば、「わたしを束ねないで」。この詩集にも収められているが、傑作である。1983年に、吉原幸子とともに思潮社から『現代詩ラ・メール』を創刊した。それは、はじめての女性のための詩誌であった。と同時に、 . . . 本文を読む

伊藤亜紗編 「利他」とは何か 集英社新書

2021-06-11 23:17:53 | エッセイ
 著者としては、伊藤亜紗のほか、中島岳志、若松英輔、國分功一郎、磯崎憲一郎の5名である。 磯崎氏は、小説家とのことであるが、ここではじめて出会った。伊藤氏は、専門誌『精神看護』の巻頭エッセイを書かれており、オープンダイアローグ関連の特集で買い求めた際に読ませていただいているが、美学者とのこと。他の3名の方々は、すでに何冊かづつ著作を買い求め読んでおり、このブログでも紹介させていただいた。中島氏は、 . . . 本文を読む