(2013.03.16訪問)
京には未訪問の寺社がまだまだいっぱい。洛北鷹峯の地を訪ねるのも全く初めてです。
この日は、悟りの窓と迷いの窓で有名な鷹峯源光庵を訪ねました。悟りからはほど遠いぶん、迷いとはを自
問自答するためにやってまいりました。と云うのはウソです。
▼悟りの窓と迷いの窓。
[ 源光庵 ]
●山号 鷹峰山 (ようほうざん)
●寺号 源光庵 (げんこうあん) 正称 寳樹林源光庵
●宗派 曹洞宗
●開創 徹翁国師 (てつおうこくし)
●創建 貞和二年 (1346年)
●中興 卍山道白禅師 (まんじさんどうはくぜんじ)
●本尊 釈迦如来坐像 脇侍 阿難尊者 迦葉尊者
▲京都府京都市北区鷹峯北鷹峯町47 電話/075-492-1858
▲拝観料 400円
▲京都市バス「四条大宮6系玄琢行き、源光庵前下車
源光庵縁起 (源光庵パンフより抄出)
当山は、貞和二年(1346年)臨済宗大本山大徳寺二代徹翁国師の開創によるが、元禄七年(1694年)加賀大乗寺
二十七代卍山道白禅師が当寺に住持され、以来曹洞宗に改まる。卍山道白禅師は学徳兼備の高僧で宗風改革、
宗統復古に邁進、宗祖道元禅師の正伝仏法に復古されたのである。
▼源光庵寺標。通常ここからの入山なんですが、目下修復工事中。
▼重層の山門。上層左右の丸窓が目をひきます。三間一戸、十二脚、入母屋造、桟瓦葺。
▼復古禅林と書かれた扁額。
▼鐘楼。山門右前に建っています。
▼正面に堂々の本堂、棟中央に宝珠が載ってます。
桁行七間、梁行五間、入母屋造、桟瓦葺。元禄七年(1694年)建立。
▼本堂正面。
▼本堂前のサンシュユ、目下満開中!
▼庭園。
▼庭園。
源光庵最大の売り、悟りの窓と迷いの窓。
円型悟りの窓は「禅と円通」の心と「大宇宙」心理の世界を表現。
角型迷いの窓は「人間の生涯」生老病死の「四苦」を表現しているそうです。
▼悟りの窓。
▼迷いの窓。
▼悟りと迷いの窓を前にして、皆さん何を想うのか。
「四角四面の角をとりゃ人間だんだん丸くなる。」
いい加減丸くならにゃいかんという歳も、はや過ぎ去りましたよ私しゃ。
▼本堂内陣。
▼脇床にWBの観音さんの軸。この軸は本山金沢の大乗寺の板戸に描かれた板画観音の拓本と伺いました。
▼あまりにも素晴らしいのでお顔アップ。
▼外陣天井に残る怨念の足跡。血天井は伏見城の遺構、慶長五年家康家臣鳥居元忠以下千八百余人が、石田
三成軍と戦うも全員討死、自刃し果てた痕跡。勿論気持ちいいものではありませんが、この血天井、京の寺
院数カ所に残っているそうです。
▼横たわる全身の跡。
▼本堂と書院間の廊下にある窓。この窓は呼び名がないのかな。
▼書院の一間。
▼もう一度本堂。
▼御朱印です。
▼鷹峯の交差点。源光庵はこの信号のすぐ左です。
この鷹峯の地には、小さいながらも、自己主張できる何かを持っている古刹が結構法灯を守り続けていると
聞きました。大寺院や門跡寺院の格を競うお寺が幅を利かせているのとは違い、地味ではあるけれども庶民
に根ざした仏法を、小さいけれども大きな使命を伝えていって欲しいものです。