土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

本瀧寺、大大阪の北端、能勢の山中に在ります。

2018年10月10日 | 大阪の古寺巡り





(2018.10.08訪問)


大大阪も北辺近くになりますと、山また山と大阪のイメージがガラリと変わります。大阪にこんな所があるのかと、大阪に住んで久
しいボクがビックリ、大自然が一杯の山懐、能勢町にやって参りました。能勢と云えば栗園がアチコチにあり、まさにいま旬。ウチ
の奥さんに栗拾いでもして行くかと、とある栗園の前を通るとなんとマア長蛇の列、列、列……、朝の九時頃ですヨ。
奥さん曰く「栗なんかスーパーで買ったほうが安い!」と云う訳で、今日は久々に奥さん同行のお寺巡りです。





▼参道前の大きな境内ガイドマップ。     







[ 本瀧寺 ]
●山号 能勢妙見山 (のせみょうけんざん)
●寺号 本瀧寺 (ほんたきじ)
●宗派 妙見宗総本山 (みょうけんしゅう)
●本尊 釈迦如来坐像(秘仏) 脇本尊妙見大菩薩 常富大菩薩 (つねとみだいぼさつ)
●開創 大正10年 (1921年)
●開山 野間日照上人(のまにっしょうしょうにん)
▲拝観 9:00~17:00 朱印300円
▲大阪府豊能郡能勢町野間中718  Tel:072-737-0028
▲阪急梅田駅より電車で20分 「阪急池田駅」下車 でタクシー25分
 阪急池田駅より阪急バスで余野、牧行で妙見口バス停もしくは余野バス停下車、バス停より本瀧寺のマイクロバスの送迎。
 完全予約制





▼大空殿の扁額がかかる石鳥居。参道入り口です。







本瀧寺縁起 (本瀧寺HPから抄出)
約1250年前、僧行基がこの山を拓き一寺を建立し、爲楽山大空寺と称していました。爲楽山大空寺は、一時は隆盛でしたが、元亀
天正のころには、戦乱の世となり寺は衰微荒廃。天正9年(1582年)領主能勢頼次は、外襲防御のため、この寺を改造し城構としまし
た。慶長6年(1601年)頼次は日蓮宗に帰依、京都の本満寺十三世日乾上人を請い、領内改宗を行い、 そのとき頼次の遠祖、多田
満仲公の邸内に祀られていた鎮宅霊符神(ちんたくれいふじん)を移し、日乾上人がそれを「妙見大士」として法華勧請し城の守護神
としました。日乾上人は滝を改修し、法華の行場として大衆教化にあたり、この山の守護神として宇迦の御魂権化常富菩薩を勧請、
能勢の本滝と呼ばれるようになりました。





▼石段と平路のダブル参道。勿論ボクは右側、石段はイヤ、奥さんは左石段です。







▼こんな縁起も書かれていました。







▼参道上りきると現代風建築、妙見廟という納骨堂です。

                 





▼裏から見ても寺社建築とは思えない妙見廟。ウチの奥さん「これお寺?」







▼本堂です。
 本瀧寺の本堂は行基菩薩の建てられた「爲楽山大空寺」にちなみ「大空殿」と名付けられています。
 内陣、中陣、拝殿に分かれ、
 内陣にはご本尊のお釈迦如来を中心に、脇本尊の妙見大菩薩、常富大菩薩が祀られています。勿論いずれも見ることは出来ません。







▼大空殿と書かれた本堂扁額。







▼本堂外陣から中陣を見ます。







▼内陣は御簾によって遮られ内部を窺うことは出来ません。本尊は秘仏の釈迦如来坐像。







            ▼甲冑姿の珍しい菩薩、脇本尊の妙見大菩薩。(写真は本瀧寺HPより)







            ▼この方も脇本尊の常富大菩薩。(写真は本瀧寺HPより)







▼本堂横からの景観。能勢の山深い所に本瀧寺はあります。







▼護摩堂。







▼本堂前の香台。







            ▼水掛不動。







▼こんなお顔です。一瞬うちの奥さんの顔を見てしまいました。







▼御瀧。法華行場として能勢の本瀧と呼ばれているそうです。
 行基菩薩が開いたこの御瀧は、本瀧寺の境内の南東の奥にあり正面に石の大鳥居、苔むした岩の上の青銅の龍の口から霊水が落下
 しています。瀧壺には天保十二年に丹波の日の出講の発願で法華経の一字一石が埋められたといわれています。







            ▼龍の口から霊水が落下。この勢いが無くなって幾歳月、ああイヤだ!    







▼鎮守の末社。







▼本堂西に仏像石碑が集められその中の一つ、妙白龍王碑。







▼もう一つの参道を通って……、







▼本瀧寺 オ イ ト マ です。





ウチの奥さんの気が変わらないうちに、あと2カ寺を訪ねる予定なんですが……、
「小さいお寺ネ、もうチョット大きいお寺ないの」と云われてもネェ……。
「お寺は大小じゃないんだぜ」と今更云ってもネェ……。

お寺巡りは一人が一番!