(2018.10.13訪問)
湖南三山の一つ、善水寺を訪ねその後僅かな距離の不動寺の磨崖不動明王に会うため、天気上々の今朝、大和路号は第二京阪から京
滋バイパス、名神高速と便利な便利な高速で栗東湖南ICまで走ります。高速をおりR1を東へ8キロばかり、少々山手に入ると目指す
善水寺三十数体の仏像が待ってくれているのです。
▼立派な寺号石柱が建ってます。
[ 善水寺 ]
●山号 岩根山 (いわねさん)
●寺号 善水寺 (ぜんすいじ)
●勅願 伝元明天皇 (げんめいてんのう)
●開創 伝和銅年間 (708~715年)
●再興 最澄 (さいちょう)
●宗派 天台宗
●本尊 薬師如来坐像 (秘仏)
▲拝観料 500円 朱印300円
▲拝観時間 9:00~16:00
▲http://www.zensuiji.jp/
▲湖南三山の一つ
▲滋賀県湖南市岩根3518 Tel. 0748-72-3730
▲JR草津線甲西駅下車、湖南市巡回バス下田行き「岩根」下車徒歩10分 JR草津線三雲駅下車タクシー15分
▼鐘楼。一撞き355年の余韻にしびれました。寛文三年 (1663年) 建立。
善水寺縁起 (善水寺パンフより抄出)
奈良時代和銅年間元明天皇勅命により鎮護国家の道場として草創され和銅寺と号した。延暦年間、傳教大師最澄上人、比叡山開創の
堂舎建立の用材を甲賀の地に求め、材を野洲川河岸に筏を組み流す時、日照り続きで河水少なく材が流れない。大師請雨祈祷し、岩
根山中より一筋の光が射し、誘われるまま登られた。山中堂東側に百伝池あり、池中より薬師仏出現、その薬師仏を本尊として請雨
祈祷七日間、満願日大雨降り、流勢大いなるまま、材は川を下り琵琶湖対岸比叡の麓に着岸したと云う。その後、都で桓武天皇御悩
の際、大師は霊仏出現の池水を薬師仏の宝前にて七日間病気平癒祈祷、満行の日霊水を天皇に献上、御悩忽ち平癒された。この縁に
より岩根山善水寺の寺号を賜わったという。
▼本堂(国宝)。丁度鐘楼から見た左側面の堂姿です。
桁行七間、梁間五間、入母屋造、檜皮葺。南北朝貞治五年 (1366年) 再建。
▼本堂正面です。
▼本堂扁額は寺号が書かれています。
▼中央が戸口ですが、ここからは入堂出来ません。中央一間が開き戸、周囲は内開き格子蔀戸、向拝なし。
▼堂内外陣と内陣は格子で仕切り。
▼超豪勢で豪華な内陣須弥壇。(写真は善水寺HPから)
中央お厨子に秘仏本尊薬師如来、上段左右に梵天、帝釈天、中段左右に四天王 (重文)、下段左右に十二神将が祀られさながら仏像
オンパレード。後堂にも兜跋毘沙門天 (重文)、不動明王 (重文) 安置されています。総勢三十余躯、今はともかく湖南三山の往時の
賑わいを感じずにはおれませんでした。堂内ではご住職から懇切丁寧な説明があります。
▼本堂東側の百伝池。古来ももつての池と云うそうで、池を中心に池泉回遊式庭園です。
▼こんな親子もいました。
▼善水寺の善水の由来碑。
▼霊水善水。
▼元三大師堂。慈恵大師良源僧正を祀っています。方三間、宝形造、桟瓦葺、正徳三年 (1713年) 再建。
▼元三大師堂扁額。
▼堂内須弥壇。
▼本尊良源僧正のお顔。良源さんは比叡山中興の祖と云われ天台座主も勤めた方です。
▼元三大師堂。
▼石段を上ると善水寺の鎮守六所権現。
▼伊勢、春日、八幡、賀茂、熱田、鹿島の神々を奉安しています。
▼役行者を祀る行者堂。
▼前方には護摩壇が設えてあります。
▼行者堂扁額。役行者の賜名神変大菩薩と書かれています。
▼地蔵堂。小さなお堂ですが堂内には……、
▼お地蔵さんがイッパイ!
▼境内から少し下ったところに観音堂。元禄九年(1696年)建立。
▼観音堂本尊聖観世音菩薩坐像。宝冠が独特のかたち、漆箔がキレイに残る丈六坐像で平安時代作。
▼観音堂東に東西6m、南北5.5m、高さ8.2mの巨岩。左上部の彫物見えますか?
▼不動明王が平彫りされてます。よりによってなんでこんな所に彫ったんでしょうネ。
と疑問を持ちつつ善水寺 オ シ マ イ
▼ご朱印です。
本堂須弥壇上の中央扉が閉ざされた堂形お厨子の中には本尊お薬師さんが秘仏として祀られ、その左右に居並ぶ三十数体の仏像の壮
観さは、おそらく言葉だけでは理解出来ないでしょう。さながら仏像オンパレード、これでお厨子が開けられ本尊お薬師さんに拝す
ることが出来れば文句なしなんですがネ。
それではここからクルマで5分ばかり下ったところにある不動寺磨崖仏に会いに行きましょう。