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(2012.07.07訪問)
七夕恒例の元興寺の桔梗をと思って訪ねましたが、この日もどんよりポツリとケッタイなお天気、桔梗も元
気がありません。花も小さく色悪し、まだまだといったところでしょうか。
南都七大寺最大を誇った元興寺も、幾多の盛衰を経たとはいえ千四百年の星霜は、相当厳しい試練の連続だ
ったのでしょう。三宗兼学で我が国最古の寺院も、釈迦理論や宗学論だけでは生存安泰とは行けない時代の
波は、元興寺の前途に強烈に立ち塞がったのでは。衆生教化と国家鎮護、寺勢強化と云う課題に往事の僧侶
たちは答えてきたのだろうか。飛び抜けたキャラクターの出現もままならないまま、時々の国家や為政者に
翻弄され続けてきた結果が、今の元興寺の姿と寺勢とになったのでは。世界遺産というお土産をもらい東大
寺や興福寺の華やかさを横目で見ながらでは、最古という歴史が色褪せて見えてしまう。その現実は、非常
にもったいない気がします。大好きなお寺の一つなんですが…。
[ 元興寺 ]
●寺号 元興寺(がんごうじ)
●宗派 真言律宗
●開創 崇峻天皇元年(588年)
●開基 蘇我馬子(そがのうまこ)
●本尊 智光曼荼羅(重文)
●古都奈良の文化財として1998年世界文化遺産に登録。
元興寺縁起 (元興寺 HPから抄出)
渡来した異国の宗教の受容をめぐり、蘇我氏が崇仏を、一方、物部氏は俳仏をと両者の対立が激しくなり、
用明天皇2年(587年)、蘇我馬子は厩戸皇子(聖徳太子)と軍を起こし、俳仏派の物部守屋を破り、日本の仏教
受容の道を開くことになります。翌年、飛鳥の地にはじめて正式の仏寺建立に着手しました。この寺がこの
元興寺の前身である法興寺で地名によって飛鳥寺とも言われる寺です。
元明天皇の和銅3年(710年)奈良に都が移されると、この寺も養老2年(718年)には新京に移されて、寺名を法
興寺から元興寺に改めました。その際、飛鳥の地名からとった飛鳥寺の名はそのまま継承され、かえって新し
く移った元興寺の寺地が平城(なら)の飛鳥と呼ばれることとなりました。
▼東門(重文)。元興寺正門。室町時代応永年間に東大寺西南院四脚門を移築したそうです。
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▼寺標。
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▼東門から本堂(極楽堂)。何やら大勢の人々が。
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▼ヤッパリ大勢の人々が。何かが終わったようです。
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▼本堂前の蓮鉢に一輪だけ咲いていた蓮華。
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▼モデルさんを囲んで撮影会かな?
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▼印度舞踊の踊り子さんでした。
本堂で印度舞踏の会が行われたそうで、僕たちが着いたのは終了直後。後の祭りとはこのこと。
いつもこうですワ。
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▼人気の引いた本堂(国宝)。
桁梁共方六間、寄棟造、本瓦葺(一部行基葺)。身舎部(中央の間)を内陣、東正面三間向拝付。
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▼浮図田の桔梗。本堂南側の浮図田には、集められた石仏の間に桔梗が植わっています。
今年は少々ペースが遅いようで。まだまだ蕾が多く、花径は小ぶり、あの高貴な桔梗ブルーとは思えない花
色に感じました。
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▼本堂東面の須弥壇。中央上部に本尊智光曼荼羅図(重文)。板絵彩色、縦217.0cm、横195.0cm。
現在のものはレプリカ。毎秋に特別開扉されるそうです。
極楽坊本堂内陣の厨子背面に奉安され、横に板を連ねて画面とし、漆下地としてさらに黄土を塗り、その上
に岩絵具を用いて阿弥陀如来を中心とした聖衆と極楽浄土世界のようすを細密に描いている。
(元興寺 HPから抄出)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/ca/102bc02ef55661abb56ec066b243e386.jpg)
▼桔梗。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/1c/211d11b5fc9069738ff3f89708d6b43b.jpg)
▼本堂西面の須弥壇。本尊智光曼荼羅図の模写、キャンバス油彩。非常に細かく描き込まれています。
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▼桔梗。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/95/4299117fcd63ec4801539d0a5c09720a.jpg)
▼禅室(国宝)。非公開。
切妻造、本瓦葺(一部行基葺)。簡素だが重厚な趣、僧侶が起居学修した僧坊の遺構。
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▼桔梗。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/81/ea479ce6a10c5d6414ba7cc17135de25.jpg)
▼禅室と萩。このお寺の萩は半端じゃないですよ。秋には期待しましょうか。
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▼桔梗。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/e2/788a0638d04b15928e3196f40abc12dd.jpg)
▼境内小道。たくさんの石仏が並んでいます。
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▼桔梗。
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▼桔梗。
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▼毎年のことながら、どなたが置いたかニクイ演出。蹲なんですが蹲に見えます?
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▼薬師如来立像(国宝)。像高240cm、平安前期の作。数年前に描いたペン画です。
出処由緒が不明の国宝も珍しいですが、このお像は、元興寺五重塔健在時にその塔の本尊として祀られてい
たそうで、現在は奈良博に寄託。収納庫に安置されている五重小塔は元興寺五重塔のレプリカモデルらしい
です。
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▼奈良町のいつ寄っても猫が一杯の寧估庵で猫と遊んで帰りました。
コワイ顔ですが性格はいいんですよ。16歳のナントカちゃん。
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元興寺、私も大好きなお寺の一つです。
屋根の色と形が気に入っています。
いったいどれだけの色で構成されているのでしょう、微妙に色の異なる瓦の並ぶ様。
軒反りのない真っ直ぐな屋根。
好きな屋根ベスト3を決めるとしたら、新薬師寺と浄土寺とここ元興寺かな。
あっ、でも秋篠寺もいいかも。唐招提寺もよいし・・・。
3つになりませんね。
いつもながら、お写真の美しさに感嘆。
特に、桔梗がいいですね。
清楚なのあり、凛々しいのあり。
今日はけったいな天気なので「土曜日は…」は中止です。
その代り今「アイラブ仏像めぐり」過去ログ巡りをしています。
相変わらずのパワーに脱帽!
またまたアクションママさんの追っかけしますわ。