塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

過去を感じるなつかしさの正体

2022-09-25 19:59:25 | 日記
 ブラジル国内のファンは、現在のナイキ製のレプリカよりも、ジーコやソクラテスが着用したトッパーに、愛着があるといいます。

 デザインや素材開発だけを考えれば、トッパー製品よりも現在のナイキ製品のほうが理にかなっていますよね。

 ただ往時の本当に濃いカナリアイエローや、優勝を信じて疑わなかった1982年、ジーコ最後のワールドカップとなる1986年へのオマージュがあるのでしょうか。

 ではイングランド代表のファンは、かつてのアドミラル製品とアンブロ製品になつかしさを感じているかと言えば、そんなことはない様子です。

 それはフランス代表がアディダス、日本代表がアシックスやプーマジャージにノスタルジーを感じる、感じないがさほど重要視されないのと同様で、どうやらブラジルのファンはある意味で「メランコリック」なのでしょうか。

 根底にはきっと

 ブラジルらしさを追求するのか、それとも欧州のエッセンスを参考にすべきか
 ブラジルらしさを全面に出して勝利できる時代ではない
 ヨハン・クライフやフランツ・ベッケンバウアーのように、欧州でも優れた選手がいる

 というジレンマがあるのでしょう。

 つまり1982年と1986年とトッパーは

 1970年以来、ブラジル代表がブラジル代表らしく戦えた大会
 美しくも儚く散った我が代表だが、この方が我々らしい
 従ってトニーニョ・セレーゾやジュニオールなど、脇役の選手たちもよく覚えている

 その印象が今でも強いのでしょう。

 とくに1982年は黄金の中盤に、「カレカ」が加わる予定でしたが怪我で出場ができなくなったこと、この点は指揮官テレ・サンターナには痛かったことでしょう。

 ただ現在と明らかに異なるのは、サンパウロを軸にセレソンの選手たちは国内から多く招集されていたことで、これも時代の趣と言えるでしょうか。
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融合か分業かそれが問題だ

2022-09-25 19:29:38 | 日記
 ワールド・サッカーダイジェストでは3-4-1-2
 エル・ゴラッソでは3-4-2-1

 だったはずですが、パリ・サンジェルマンの攻撃の基本は常にネイマールとレオ・メッシ、キリアン・エムバッペで構成する前線のトライアングルになるわけです。

 特に3-4-1-2は攻守分業制ともいえる形で、極論GKを含む7選手が守備をこなし、前線の3選手が攻撃に特化する仕組みです。

 韓日ワールドカップのころ、よく杉山茂樹が

 「日本代表もイタリア代表も根底にあるのは3-4-1-2だ」
 「だがイタリア代表は世界屈指のセンター・フォワードを揃えている」
 「日本代表にワールドクラスのFWはいない」

 と指摘していたものです。

 当時のイタリア代表は「1」をフランチェスコ・トッティが務め、2トップをクリスティアン・ヴィエリとアレサンドロ・デルピエロが指名されることが多く、ピッポ・インザーギやヴィンチェンツオ・モンテッラという実力者でも先発で出場が困難でした。

 イタリア代表のバックラインにはGKのジャンルイジ・ブフォンと軸に、アレサンドロ・ネスタ、パオロ・マルディーニ、ファビオ・カンナバーロが勢ぞろいし、分業制の3-4-1-2でもその選択は理にかなっていました。

 パリ・サンジェルマンもある意味理にかなった形でリーグ戦を戦っている形となります。

 一方でマンチェスター・シティは様相が異なります。

 アーリン・ハーランドが持つ突出した能力を考えれば、パリ・サンジェルマンのように分業制を導入しても不思議ではありません。

 ただグアルディオラはハーランドに、ケヴィン・デ・ブルイネやフィル・フォデンなどの既存戦力と融合した形の展開を考え、ハーランドが最前線で孤立しないように注意しています。

 サッカーにおける布陣の解釈は人によって異なりますが、勝ち点を得られるならば何でもよい、という単純な話でもないですからね。
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改めて考えるサッカーにおける布陣

2022-09-25 18:40:10 | 日記
 現在の日本代表を見ますと、布陣は絶対的に正しいというものはないが、選手の個性、適性によって導き出されたならば、最適な布陣はあるといえます。

 フィリップ・トルシエのように、何が何でもバックラインは3名で構成する、と言う意固地のような指揮官もいあれば、ジーコのようにバック3とバック4を行き当たりばったりで採用する指揮官もいますが、それだけ布陣というものは議論が尽きないのでしょう。

 トルシエのようにバック3と決まっている場、前線の形は3-4-1-2,3-4-2-1,3-3-2-2など限られるわけですが、彼自身はヨハン・クライフは辣腕を振るった1990年代前半のFCバルセロナに着眼点を得たと聞きましたが、3トップは最後までありませんでした。

 一方でアルベルト・ザッケローニように

 本当は十八番である3-4-3を採用したい
 だが現状は4-2-3-1が適している

 という形で折衷案を採用した指揮官もいます。

 実際3-4-3を幾度か試行するも、カバーするスペースが甚大である3-4-3は、選手たちが思うように消化できないこともあり、頓挫してしまうわけですが。

 森保一日本代表監督は、サンフレッチェ広島で自身の名声を一気に高めた3-4-2-1を基本代表に持ち込まず、基本4-2-3-1と4-3-3を採用しています。

 塩谷司 2019年アジア杯招集 アル・アイン
 佐々木翔 広島時代から指揮官の薫陶を得る

 というように、戦術を消化するために広島時代の選手に頼ることはありましたが、指揮官は選手あっての布陣と戦術であり、自分の方法論で個性を殺してはいけないと考えているはずです。

 ドイツ代表やイングランド代表の調子が思わしくないようですが、2006年の日本代表のように、調子のピークが今では意味がないことも事実です。
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