蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

『チュイチュイ ~左手のバイオリン弾き~』

2022年04月15日 14時57分50秒 | 日記

チュイチュイ ~左手のバイオリン弾き~

奇跡の人『鈴木鎮一先生』との出会いにより
希望の光を見出したバイオリニスト牧美花さん

 

美花さんは左手が生まれつき小さくて
中指と薬指が第一関節の長さで
小さく固まったままの左手は
一生使えないと診断されたそうです。

美花さんが2歳8か月の時
お姉さんが通っていたスズキ・メソードの
バイオリン教室の廊下で偶然にも
鈴木鎮一先生と出会った。

先生は美花さんの手に気付き

 お嬢ちゃん、バイオリンを弾いてみない?

と・・・

コクンと頷く美花さん。

けど、お母さんは片手が固まっているこの子に
弾けるはずがないと断ろうとする。

そんなお母さんに鈴木先生は

 例え医学的に使用不可能と言われても
 私は子どもたちの素晴らしい能力を信じています。
 どの子も大切な目的、希望、役割を持っています。
 どの子も育つ、育て方一つ。
 お子さんの可能性を信じてください。
 幸せな生き方を見つけられるよう一緒に考えましょう。
 もしバイオリンが弾けるようにならなかったとしても
 毎日身近に音楽があるという環境は
 きっと素晴らしい人生に繋がると思いますから。

この出会いがなかったら
バイオリニスト・牧美花は存在しなかったかもしれない。

初めのレッスンは、挨拶とひたすらモーツァルトの
「 アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を聴くこと。

挨拶、大事だよねー
幼い子も繰り返すうちに必ずできるようになる。

モーツァルト: アイネ・クライネ・ナハトムジーク 
フルトヴェングラー /ウィーン・フィルハーモニー 

最初のうち、オテンバ娘の美花さんはじっと聴いていることができなかったそうで。

っていうか、クラッシック音楽をじっと聴くことが出来る子のほうが珍しいよね。

この曲を集中して聴けるようになるまで
バイオリンのレッスンは始まらない。

ある意味、親や先生が試される期間💦

諦めず根気よく聴かせていると
いつしか集中して聴けるようになるんですって。

美花さんもついに最後まで聴けるようになって
いよいよバイオリンのお稽古?と思ったら
次に出されたのは、箱バイオリンと菜箸!!

箱バイオリンで立ち方、バイオリンと弓の持ち方、構え方の練習。

こんな感じです。

これが出来て、ようやくバイオリンを手にすることが出来る。

そして、母子二人三脚でバイオリンと格闘する日々が始まったのでした・・・

鈴木先生は、脳性麻痺や盲目のお子さんのご指導もされたご経験があり
そのたびに様々な手法を模索しながら

 人間は環境の子なり
 どの子も育つ 育て方一つ
 親次第 先生次第

と信じて、ご指導を続けた結果
脳性麻痺で右半身が動かなかったお子さんが動けるようなり
盲目だったお子さんの心の目が開いてバイオリンが弾けるようになり・・・
奇跡のような出来事だけど、創意工夫を凝らして
諦めずにコツコツ取り組んだ結果なんですねー

子どもたちは興味を抱いたことであれば
面白いと思ったことであれば
何時間でも集中して取り組めるんですよねー

幼い子の集中力は短いというのは
面白くないことをやらねばならない場合のこと。

これは演劇を通して、私も体感している。

子どもは本当に正直で
面白くなければ5分と持たないけど
面白ければ一時間を超える作品でも
最後まで飽きずに観ることができる。

子どもの記憶力は素晴らしい。

ある日、鈴木先生は驚かれた。

「子どもたちが日本語をしゃべっている!」

あまりに当然のことだけど
良く考えると凄いことで。

泣くことしかできなかった赤ちゃんが
「マンマ」とか片言を喋り出してから
センテンスを喋り出すまではあっという間。

少しずつ記憶に音と出来事がしみ込んで
それがいつしか合致して
言葉になっていくんですよね。

「奇跡の人」ヘレン・ケラーが
「ウォーッ!」(water)と叫んだ瞬間と同じかも。

0歳~3歳までの発達速度は物凄くて
この間に記憶すること、体験することの大切さを
改めて痛感しているところ。

子どもの能力を過小評価せずに
高度なことでも飽きさせることなく
教えることができれば
大抵の子がクリアできちゃうんだよねー

大人が途中で諦めなければ💦

工夫することができれば💦

大人がつくる環境次第で子どもの人生が変わる――

子どもたちのための表現体験プログラム
以前から考えていたことだけど
本腰を入れていく時期かもしれない。

既にいろんな形で行われているけど
優秀な子を育てるためのプログラムではなく
逞しく生き抜く素養づくりのプログラム。

結果として優秀な子が育つ可能性はあるけどねー

音楽と運動と体操とダンスと演劇表現によるプログラム。

「チュイチュイ」の作品づくりを通して
幼児教育の大切さ再認識できたし
更に学ぶ意欲も湧いてきた。

牧さん、そして鈴木先生に感謝いたします❣

あ、私もケンジと一緒に母としての立場で
バイオリンをかじり始めました。

まさに・・・

六十の手習い💛

何歳になって始めても遅すぎるということはないんだよねー
継続は力なり♪

  

美花さんにご指導いただいてます♪

美花さんは小学校で演奏会をする時
こんな仮装もするそうで!(^^)!

 

エンターティナー牧美花さんの半生を描く舞台は
2023年1月~3月にかけて長野県内4都市で上演予定。

子どもたちにも楽しんで観てもらえるように
ファンタジー仕立ての音楽劇として創り上げます。

そして、なんと!

コンテンポラリーダンサーの井田亜彩実さんの出演が決定‼

どんなステージになるのかな~~?
どうぞお楽しみに~~💛



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