娘が亡くなってから、
毎年父の日の朝は娘の夢で目が覚める。
これが父の日のプレゼントだろうか、
毎年必ず夢に出てきてくれる。
そして、今年もまた娘の夢を見た。
今までは楽しかった時の思い出であったり、
娘が小さな赤ちゃんを抱っこして家に帰ってきた風景だったり。
しかし今年のそれは違った・・・。
娘が入院していた個室の風景、
亡くなる日の前日、涙をいっぱいためながら一言、
「くやしい」と言った時の情景、
それに続いて亡くなる数時間前の、やはり涙をいっぱいためて、
「助けて」と消え入りそうな声で言ったあの時・・・。
病室の中の情景はそこから急に変わって、
私ひとりが雲の上のような真っ白な空間に居た。
そこがどこだかさっぱりわからないホワイトアウトのような風景に、
歩きさまよいながら何かを探していた。
遠くに何か台のようなものが見えた。
そこへ小走りに向かったら、
それは台の上に置いてある棺だった。
棺の中にはあの時と同じように、娘がウェディングドレス姿で眠っていた。
左手の薬指には指輪が光っていた。
夢はそこで終わった。
止まらぬ涙に布団が濡れた。
どんなに悔しかったであろう。
自身の結婚式の3ヶ月前にこの世を去らねばならぬとは。
なぜうちの娘がこのような目に遭わなければいけなかったのか。
いつまで経ってもわからぬまま。
いつまでたっても行き場の無い指輪を、
仏壇に向かいながら眺めていた父の日でした。
毎年父の日の朝は娘の夢で目が覚める。
これが父の日のプレゼントだろうか、
毎年必ず夢に出てきてくれる。
そして、今年もまた娘の夢を見た。
今までは楽しかった時の思い出であったり、
娘が小さな赤ちゃんを抱っこして家に帰ってきた風景だったり。
しかし今年のそれは違った・・・。
娘が入院していた個室の風景、
亡くなる日の前日、涙をいっぱいためながら一言、
「くやしい」と言った時の情景、
それに続いて亡くなる数時間前の、やはり涙をいっぱいためて、
「助けて」と消え入りそうな声で言ったあの時・・・。
病室の中の情景はそこから急に変わって、
私ひとりが雲の上のような真っ白な空間に居た。
そこがどこだかさっぱりわからないホワイトアウトのような風景に、
歩きさまよいながら何かを探していた。
遠くに何か台のようなものが見えた。
そこへ小走りに向かったら、
それは台の上に置いてある棺だった。
棺の中にはあの時と同じように、娘がウェディングドレス姿で眠っていた。
左手の薬指には指輪が光っていた。
夢はそこで終わった。
止まらぬ涙に布団が濡れた。
どんなに悔しかったであろう。
自身の結婚式の3ヶ月前にこの世を去らねばならぬとは。
なぜうちの娘がこのような目に遭わなければいけなかったのか。
いつまで経ってもわからぬまま。
いつまでたっても行き場の無い指輪を、
仏壇に向かいながら眺めていた父の日でした。