沖縄米兵少女暴行事件・・・告発の行方

2月11日に沖縄市で起きた米兵による少女暴行事件、被害者少女の告訴取り下げにより2月29日拘束されていた米兵釈放という結末となりました。
この破廉恥な犯罪は被害者の親告罪ですから不起訴ということになります。

ことは2月11日沖縄市胡屋交差点の沖縄ミュージックタウンの前から始まったようです。沖縄ミュージックタウン・・・広さ1.18ha。市街地再開発事業(国庫補助70数億円とか)して2007年オープンのミュージック市場、商業地域、住宅地域の複合タウンのようです。店舗構成は知りませんがファミリーがショッピングやお食事を楽しむというよりカラオケスナック、ファーストフードの店が中心で若い子と酔っ払いの街とか。沖縄の少女たちにとって東京で言えば渋谷の「マルキュー」のあたりのようなところなんでしょうか。午後8時30分、日の入りの遅い沖縄では宵の口です。ここからの経過は新聞などの報道を見るより仕方がありません。憶測でものをいえません。
「真実は当事者のみ知る」です。

例によって日米の政府高官は「遺憾」「遺憾」のオンパレードです。
2月27日ライス米国務長官は福田総理と総理官邸で会談「きわめて遺憾で申し訳ない」と言明、2月29日ケーシー米国務副報道官は釈放のニュースをふまえ「ひどい事件だ。米軍当局が拘束して取調べを継続することになるだろう」と記者会見で語り、3月1日シーファード米駐日大使は福田首相との会談で「米側で捜査続ける」と語ったそうです。

一方、日米高官が「遺憾、遺憾」と言ってるころ某新聞では「被害者が悪い」といった論評を展開したようです。九州選出の某代議士も同じようなことをご自身のブログで語られています。また巷間のブログでも同じ趣旨の意見があります。そんなことを責められるほど責める人は偉いのでしょうか。昔からの慎ましやかな日本人は「そっとしておく」という美徳がありました。

誘いに乗った被害者、問題はあります。それを論ずることはとっても大事なことですがこの犯罪と同じ時点で論ずると話はおかしな方向にいってしまいます。被害者を責めることで何か得があるのでしょうか。米兵が犯罪を犯したといってアメリカに遠慮しなくてはならないのでしょうか。基地問題とかそういうことはまったく関係ないことです。犯罪なんです。

犯罪は加害者が悪いのに決まってます。ましてや破廉恥罪です。
犯罪に国籍はないのです。

東京下町の友だちがいました。「下町では家の戸締りをしないんだ」と言うのが彼の自慢でした。日本の田舎はみんなそうでした。今は違いますよね。
沖縄の人たちも本来そういう人たちです。「会う人みな友だち」というのが彼らの言葉です。海洋人ですから外から来た人を大事にします。そんなことができない世を60年以上続けてきたのです。悲しいですね。
基地で生活してるのも事実です。それを言うならあなたもその中に身をおいてごらんなさいといいたいです。

結末としてはなんとも悔しい結果になりました。
岩国基地の米兵の起こした事件も日本側では不起訴になりました。米軍当局が査問してるようですがどうなったでしょうか。結果を知りたいところです。
沖縄の事件も同じようなコースをたどってます。どうなるこでしょうか。

日本国内で起きた事件で日本で断罪されなくて別の国で断罪されたなんていう結果になったらヘンですね。実際は日本国内で日本人の起こした同じような犯罪はいっぱいあるのです。いずれもそれ相応に断罪されています。

話に関係ありませんがアメリカ映画です。
「THE ACCUSED」・・邦題？「告発の行方」1988年。
主演はジョディ・フォスター。レイプのことが主題の映画です。テーマがテーマだけに重たい映画です。ちょっと話題の映画でしたからレンタルビデオではあります。興味があって暇な方は見てください。
ジョディ・フォスターの主演映画で「羊たちの沈黙」というのがあります。これは面白いです。

この事件に関連する私のブログ

07/12/02 告発の行方・・・岩国米兵暴行事件の顛末
08/02/15 沖縄米兵少女暴行事件

《追補》・・・沖縄米兵少女暴行事件・・・一般的には1995年沖縄駐留米軍兵士3名が12歳の少女を強姦・致傷した事件をいいます。この事件をきっかけに基地の整理・縮小・移転、日米地位協定の見直しを求めて宜野湾市で85000人を集めて総決起集会が行われました。
この事件で那覇地裁は3人に対し懲役6年～7年を実刑を言い渡し、3人は服役後に不名誉除隊(懲戒免職)になりました。

※カテゴリー「沖縄のこと」…クリックして読んでいただけたら…。