東京ミッドタウンのサントリー美術館。「ロートレック展」です。
アンリ・トゥルーズ=ロートレック(1864~1901年)。ロートレックと呼ばれていますがトゥルーズ=ロートレックというのが正式のようです。フランスの裕福な伯爵家の生まれ。
この人の絵を見る場合、身体的ハンデについて知っていることが必要でしょう。13歳で左足、14歳で右足の大腿骨を骨折します。以来、上半身は成長しますが下半身の成長が止まります。骨粗鬆症と骨形成不全症がかさなったようで、医学的には遺伝子疾患と考えられているようです。名門の家系にあった血の近さがそうさせたのでしょうか。
身体的ハンデのための劣等感にさいなまれながら絵の才能を開花させ、18歳のときパリに出て、モンマルトルのアパートで退廃的な生活を過ごします。
モンマルトル・・19世紀パリ郊外のニュータウン、安アパート、飲み屋街、キャバレー街、共同墓地、今はどうなのか知りませんが吹き溜まりのようなひどいところだったようです。モディリアーニ、ピカソも住んでいたようですが家賃が安かったからでしょう。
伯爵家のお坊ちゃんですが容貌魁偉の不具者ですから相手にしてくれるのは売春婦か飲み屋街の人しかいません。鬱屈した生活を送ってたのでしょう。酒と娼婦の日々です。
そんなことを目に浮かべればロートレックの絵が見えてきます。
入場券の絵は厚紙に油彩のものです。ロートレックを凝縮したものだと思います。
左は厚紙に油彩。あとの2枚はポスター(リトグラフ)です。油彩は厚紙に書いたものが多いですね。自由に書きたかったからでしょうか。紙ですから滲みていって油彩独特の光がありません。パステル調にも見えます。厚紙にガッシュもあります。キャンパスに油彩もありますがこれは頼まれた肖像画だけのようです。リトグラフは漫画チックに見えますがデッサンはしっかりしています。
ロートレックといえばポスター(リトグラフ)ですね。モンマルトルそのものです。よく見ると「R」という「落款」らしきものが見えます。写楽、歌麿、国貞など浮世絵の影響がありありです。顔の輪郭を線で表現するという技法は西洋画にはなかったようです。「ジャポニスム」といいます。ゴッホ、モネなどにも浮き世絵の影響が見られます。
リトグラフ・・詳しい技法は知りませんがその当時は石版だったらしいです。亜鉛版、アルミ版に変わっていきますが基本的には変わっていません。
「赤い風車」1952年アメリカ映画。100円ショップで目にはいりましたので買ってしまいました。重たい映画です。
1901年母に連れられて田舎に帰り37歳、アルコール依存症、梅毒の生涯を閉じます。
血縁のための病にさいなまれながらパリの下町の人に目をおいて珠玉のような作品を残しました。
アンリ・トゥルーズ=ロートレック(1864~1901年)。ロートレックと呼ばれていますがトゥルーズ=ロートレックというのが正式のようです。フランスの裕福な伯爵家の生まれ。
この人の絵を見る場合、身体的ハンデについて知っていることが必要でしょう。13歳で左足、14歳で右足の大腿骨を骨折します。以来、上半身は成長しますが下半身の成長が止まります。骨粗鬆症と骨形成不全症がかさなったようで、医学的には遺伝子疾患と考えられているようです。名門の家系にあった血の近さがそうさせたのでしょうか。
身体的ハンデのための劣等感にさいなまれながら絵の才能を開花させ、18歳のときパリに出て、モンマルトルのアパートで退廃的な生活を過ごします。
モンマルトル・・19世紀パリ郊外のニュータウン、安アパート、飲み屋街、キャバレー街、共同墓地、今はどうなのか知りませんが吹き溜まりのようなひどいところだったようです。モディリアーニ、ピカソも住んでいたようですが家賃が安かったからでしょう。
伯爵家のお坊ちゃんですが容貌魁偉の不具者ですから相手にしてくれるのは売春婦か飲み屋街の人しかいません。鬱屈した生活を送ってたのでしょう。酒と娼婦の日々です。
そんなことを目に浮かべればロートレックの絵が見えてきます。
入場券の絵は厚紙に油彩のものです。ロートレックを凝縮したものだと思います。
絵葉書からです。
左は厚紙に油彩。あとの2枚はポスター(リトグラフ)です。油彩は厚紙に書いたものが多いですね。自由に書きたかったからでしょうか。紙ですから滲みていって油彩独特の光がありません。パステル調にも見えます。厚紙にガッシュもあります。キャンパスに油彩もありますがこれは頼まれた肖像画だけのようです。リトグラフは漫画チックに見えますがデッサンはしっかりしています。
ロートレックといえばポスター(リトグラフ)ですね。モンマルトルそのものです。よく見ると「R」という「落款」らしきものが見えます。写楽、歌麿、国貞など浮世絵の影響がありありです。顔の輪郭を線で表現するという技法は西洋画にはなかったようです。「ジャポニスム」といいます。ゴッホ、モネなどにも浮き世絵の影響が見られます。
リトグラフ・・詳しい技法は知りませんがその当時は石版だったらしいです。亜鉛版、アルミ版に変わっていきますが基本的には変わっていません。
「赤い風車」1952年アメリカ映画。100円ショップで目にはいりましたので買ってしまいました。重たい映画です。
1901年母に連れられて田舎に帰り37歳、アルコール依存症、梅毒の生涯を閉じます。
血縁のための病にさいなまれながらパリの下町の人に目をおいて珠玉のような作品を残しました。
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