東電社長が「官邸の指示」を理由に社員に「炉心溶融(メルトダウン)という言葉を使うな」と指示していたそうです。で、当時の官邸側はそれを否定している。
「違法ではないが不適切」とか「第三者の厳しい目で」とか言いたくなってしまいました。私も「マスゾエ」に汚染されてしまったようです。
【ただいま読書中】『石』小松左京 著、 出版芸術社、1993年、1456円(税別)
目次:「夜が明けたら」「空飛ぶ窓」「海の森」「ツウ・ペア」「真夜中の視聴者」「葎生の宿」「秘密(タプ)」「石」「黄色い泉」「くだんのはは」「保護鳥」「凶暴な口」「比丘尼の死」「ハイネックの女」「牛の首」
モダンホラーをテーマに編まれた短編集です。著者はホラーでも名手ですが、「地球の自転」「ナウマン象」「カラーテレビ」「朱鷺」など、あたるを幸いばったばったとホラーの材料として“料理”をしてくれています。伝統的な「妖怪」も登場しますが、著者の手にかかると「新しい料理」になるのが、見事です。たとえばあのろくろ首が……(ネタバレ自粛)
しかし最後の「牛の首」、これまで聞いたことがない恐い話、が“主人公”なんですが、これがまた不気味な味わいです。登場人物がやたらと煙草を吸っていたりテレビが「カラー」だったりするところに時代を感じますが、話の怖さは全然古びていません。未読の方は、ぜひ。