20日の最高裁大法廷で、市有地にある“神社”を無償貸付することは“違憲”との判決が出ました。実は、昨年末から新年にかけて東京の新聞記者から「渡辺議員 は議会で質問されていますネ・・・」とインターネットで検索しての電話取材でありました。確かに、3年前の2006年度(H18年度)一般会計決算審査特別委員会(H19.11.6)で“神社”問題を質問しています。丁度、砂川市が市有地を神社に無償で貸していることは、憲法の“政教分離”原則に反する、と地元住民が訴訟していた時期とも重なっていた時と記憶しています。私が質問していると内容が“神社”問題だけに他の議員から「罰が当たるぞ!」など私語が飛び交わされていましたが市民の財産問題でもあり“勇気”を出して質問したことを思い出します。親は禅宗ですが、個人的には無神論者(信仰心が足りない?)の一人です。でも時には「神様お願いです!」(昔、そんな曲がありましたネ)と祈願することを何度も体験。俗に言う”困ったときの神頼み”です。
いま受験生は真剣勝負の時期。就職活動や病とたたかっている方など様々な形式があったとしても“祈願”する手段としてお寺や神社を利用しています。そうした意味での心の支えの役割はあると思います。
そのことと質問とは別に考えて、苫小牧市の実態はどうなっているのか?と問題意識を持ちながら独自調査を行ったところ、(砂川市と)同様の実態が市内に7ヶ所あることが判りました。私は、憲法20条、83条を引用して市有地財産条例で規定している無償貸し付けに該当しない、と指摘し改善を求めたもの。当然、過去の様々な経緯(歴史性)があり“神社”の果たしている役割(漁師の方々の寄り合い場所、地域祭りなど)も承知しての質問でした。
当時は、出雲神社(錦町)が“出雲公園”の敷地内にあることも調査で判明し、私の指摘に対し「条例違反をすぐに認め」改善されましたが、神社への無償貸付けはそのまま。他の6ヶ所については、今回の違憲判決で市も早急に検討が必要になる、と思います。3年前の質問の時には「今後、町内会と話し合いをするとか、市としてどういうふうな整理をするか、検討します」と答弁しています。無償貸付けの金額には百万円単位もあれば十円単位と幅が有りすぎますが、今回の違憲判決を受けてどのような対応をするのか?私なりに市民の財産の活用に関わって議会人として行政のチェック機能を果たしていく考えでいます。