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私は、3.11.以降に被曝回避を思う人たちが、ビザの取りやすさなどを理由にして、フィリピン移住を考えている言説を何回か聞くにつれて、それについて「正気なのか?」と疑っていました。
本当に被曝回避側の人々が、社会通念のバランス感覚を大きく欠落している人々が数多くいて、そうしたことの顕れだなと感じていました。
これには、山本太郎代議士も含まれます。彼が、初期にはフィリピン移住を模索していたことは、公の話ですから。
なぜ、私がフィリピンに関して、移住を考えている言説を何も信頼しないのか。
圧倒的に、犯罪などの頻度がフィリピンでは高いことが、一般常識だからです。
警察の腐敗も言われるフィリピンでは、そうした治安維持レベルが他国よりかなり低いことは常識です。
東南アジア諸国の中でも圧倒的に低いと思います。
具体的にこういう話は常識です。
日本のヤクザが、国内では殺害しにくいと考えた場合に、フィリピンに連れ出して殺害したり、現地で人を雇って殺害させるケースは、過去に何回も起きています。
そうした凶悪犯罪の敷居が極めて低い国が、フィリピンです。
人を殺害する値段が安い為、リーズナブルに殺害を頼めるところ、逆に言えば犯罪リスクがかなり高いエリアなのです。
放射能回避がいくら出来ても、こんな基本的リスクの高い国にわざわざ避難するという感覚は、一般的には大きなずれがあります。というか話になりません。
また、はっきり言いますが、原発事故を理由にした避難移住需要があることを見込んで、避難を積極的にすすめるブローカーのような連中が、フィリピンには一定数以上いたのだと思います。単純に詐欺師。
そうした連中に、被曝回避側で頭の悪い人々は、簡単に騙されている構図です。あまりにも馬鹿で、話になりません。
フィリピンでは、こんな詐欺集団も横行しました(今も横行している可能性)。
「人間が放射化する」と称して、フィリピンで高額の「治療」と称するものをさせるグループの存在です。「血液鑑定」をして、点滴などをして放射能を取り除く話ですが、完全にインチキ医療詐欺。
まともな国なら既に逮捕されたり、国外退去させられるような話が、野放しになったまま放置されている。これも、フィリピンの低いレベルが知れる話ですし、こんな話が横行している国に避難することなど、真の意味で被曝回避にならないことは、最低限の知性があれば直ちにわかる話です。
そして、この国のドゥテルテ大統領は、治安維持のために違法薬物の流通を抑え込むため、関与した人間を即座に射殺する方針を示し、実際に一か月で400人以上が射殺される状況になり、確かに50万人以上が射殺を恐れて出頭するました。
これは、ここまで堕落している国の状態を改善させるためには致し方ないと主張されています。
でも、まともな知性があれば分かるのですが、こうした強権的手法を平然と取っている政権は、まともなバランス感覚などあり得ないということです。
どこかで、更におかしいことがおこる可能性は高いと思います。
それを示唆することになっていくような話が、きょうAFPが報じました。
首都マニラの西30キロにあるバターン原発。
32年間稼働されていなかった施設。
はっきりいって、原発をオペレーションする技術者的感覚なら、こんな長期間何もしていない原発を稼働させることは、わざわざ壊滅を招く話になりかねないと思うだけのことです。
一般常識や常識があれば(放射能に関しての知見や被曝への意識という意味ではなく)、まともに検討する余地もない話です。
しかし、大統領報道官が、「あらゆる選択肢を検討し、バターン原発の稼働も検討中だ」と答えているそうです。
頭は正気なのか。
日本の原発再稼働も狂気の沙汰ですが、それを一段上回る狂気が、フィリピンに存在しているということです。
やはり即座に射殺などという暴挙を推し進め、自警団による暗殺すら肯定するような大統領による政権は、まともではありません。
その政府は、こんなことすら検討する始末です。
32年も動かしていない原発など、きちんと動く担保があるはずはない。これは反原発的感覚でなく、大規模施設の管理ということをまともに考えれば、一分でわかる話です。
しかも、この原発は首都マニラからわずか30キロ。
完全に頭がいかれている話です。
こうした狂気が国家権力として横行する国に避難しても、被曝回避という目的ですら達成できない状況になるだけですが、その懸念が極めて鮮明な形で顕れてきたということになります。
合掌。