昨日、旧友より電話があり、家に会社から持ち帰った業務用で使っていた古いノートPCが3台あり、HDD内部にあるデータを完全に消去してから廃棄したいのだが、どうすればいいか?という質問というか依頼がありました。そこで、自分としての答えは、そのような業務用のPCのデータ処理は、本来は個人的に相談を受けるものじゃないので、会社から許可されてPCを家に持ち帰ったものかどうかを尋ねました。答えは、任されているということなので、まず、windows95機種と思われる超古い機械については、データを単にゴミ箱に捨ててごみ箱を空にしたり、初期化したりしても、即復活出来てしまう場合があるので危険だと伝えました。というのは、そういった処理は、ただ単にHDDの目次の部分を消去したに過ぎず、したがってデータ本体が全部残っている可能性が高いからです。
なので、目次だけでなくて、物理フォーマットと言って完全にHDDを100%トレースしてデータを100%消去してからリカバリーディスクでもってwindows95を再インストールすればいいのだということをお教えしました。
ただし、ここに問題があります。つまり、20年間も業務用で酷使したHDDゆえに、すでにかなり消耗・劣化して破損箇所が多くあり、物理的な完全フォーマットが出来ない可能性が高いということです。
そこで、別の方法を考えました。あくまでも仮定の話ですが、下図のようなソフトは既に2007年版であり、販売完了していますが、オークション等で何とかして入手します。6000円程度は想定されるため、データ消去出来るか出来ないか不明なのに試験的に購入するのは勿体無いですが、とにかくやってみます。
それで、まあ、一応データ消去が無理やり強制的にできたとして、破損箇所が多いHDDの処理であるために、果たしてそれが100%確実に消去出来たのかどうかの確証は無いです。なので、個人情報の漏洩につながる危険性は0ではありません。
よく考えてみると、そういった重大なリスクを伴う業務は、冒頭に述べたように、本来、わたしなどの一個人に相談すべきことじゃ絶対ないです。なぜならば、これは本質的には、依頼者の事業所の業務にかかる産業廃棄物処理の問題であり、且つ、業務上の個人情報保護の問題であるからして、会社の責任で正規の手順でもって、それなりの対価を支払ってPC製造業者にデータ消去の依頼をして、正しく処理しないといけない問題であるからであります。
ではそういうわけで、そういった古過ぎる機種を無料というか、非常に安価にHDDの処分をしたいのであるならば、自己責任でHDDをPCから取り出してトンカチで破砕するしか方法が無いとお答えいたしました。
それから先を具体に言えば、当該のPC製造メーカーに連絡して、「エコゆうパック伝票」を郵送してもらって、これをPCに貼り付けて郵便局に依頼して引き取ってもらって下さい。そして、領収書は必ずもらって会社に費用を請求したらいいですよ・・・とアドバイスいたしました。