ほどほどの老後が迎えられれば御の字。サラリーマンの多くは、そう思っているはずだ。だが、現実は厳しい。新語“下流老人”の流行でも分かるように、底辺をはう老後生活を強いられる危険性が高まっている。下流から逃れる防衛策の3大原則とは?
■ダウンサイジング
数年前に定年退職した65歳男性と、専業主婦60歳は2人暮らし。現在は無職世帯で、年金に頼った生活だ。
ごくありふれた家族だが、この2人は毎月6万円以上の赤字生活となっている。総務省の家計調査(14年)によると、高齢夫婦世帯(夫65歳以上、妻60歳以上、無職世帯)の生活費(消費支出)は毎月23万9485円かかる。一方、税金や社会保障費を引いた後の可処分所得は17万7925円だ。差し引き6万1560円の赤字。年間で約74万円の持ち出しとなる。
「10年間で800万円近い赤字ですから、生活をダウンサイジング(規模縮小)するしかありません。定年退職後ではなく、50代など若いうちから、外食や飲酒を減らすなど少しずつ倹約生活に慣れることが大切です」(ファイナンシャルプランナーの紀平正幸氏)
ダウンサイジングで最大のポイントは、生命保険だ。生命保険文化センターの調査では、1世帯当たりの平均保険料は年間41万6000円に上る。
「生命保険は子供が小さいときには必要ですが、手が離れたら保険料を払い続けるのはもったいない。見直したほうがいいでしょう」(紀平正幸氏)
病気の内容にもよるが、医療費の自己負担額は150万円程度で収まるケースがほとんどだ。老後の生命保険は不要と割り切れば、年間40万円以上が浮く計算になる。
■配当金
2つ目の原則は「年金以外の収入を確保すること」。
「株価低迷の今こそ、投資を始める絶好のチャンスです。毎月2万円でいい。高配当銘柄を買い続けることで、老後に数十万円単位の配当金を受け取れます」(株式評論家の杉村富生氏)
たとえば、みずほFGの株を毎月100株(約2万5000円)購入すると、20年後は約20万円の配当金を得
手を打たねば破産も 「下流老人」にならないための3大原則
■ダウンサイジング
数年前に定年退職した65歳男性と、専業主婦60歳は2人暮らし。現在は無職世帯で、年金に頼った生活だ。
ごくありふれた家族だが、この2人は毎月6万円以上の赤字生活となっている。総務省の家計調査(14年)によると、高齢夫婦世帯(夫65歳以上、妻60歳以上、無職世帯)の生活費(消費支出)は毎月23万9485円かかる。一方、税金や社会保障費を引いた後の可処分所得は17万7925円だ。差し引き6万1560円の赤字。年間で約74万円の持ち出しとなる。
「10年間で800万円近い赤字ですから、生活をダウンサイジング(規模縮小)するしかありません。定年退職後ではなく、50代など若いうちから、外食や飲酒を減らすなど少しずつ倹約生活に慣れることが大切です」(ファイナンシャルプランナーの紀平正幸氏)
ダウンサイジングで最大のポイントは、生命保険だ。生命保険文化センターの調査では、1世帯当たりの平均保険料は年間41万6000円に上る。
「生命保険は子供が小さいときには必要ですが、手が離れたら保険料を払い続けるのはもったいない。見直したほうがいいでしょう」(紀平正幸氏)
病気の内容にもよるが、医療費の自己負担額は150万円程度で収まるケースがほとんどだ。老後の生命保険は不要と割り切れば、年間40万円以上が浮く計算になる。
■配当金
2つ目の原則は「年金以外の収入を確保すること」。
「株価低迷の今こそ、投資を始める絶好のチャンスです。毎月2万円でいい。高配当銘柄を買い続けることで、老後に数十万円単位の配当金を受け取れます」(株式評論家の杉村富生氏)
たとえば、みずほFGの株を毎月100株(約2万5000円)購入すると、20年後は約20万円の配当金を得
手を打たねば破産も 「下流老人」にならないための3大原則