札幌弁護士会の知恵袋 第6回 労働問題その2「解雇について」
参院厚生労働委員会の理事懇談会が3日開かれ、与党は、審議中の労働者派遣法改正案の施行日を今月30日に延期することを含めた修正案を近く提案すると野党側に伝えた。
与党は、改正案に反対する野党の主張を一部盛り込み、修正案をまとめる。
派遣法改正案の当初の施行予定日は今月1日だったが、安全保障法案をめぐる与野党対立などの影響で審議が大幅に遅れている。与党は、修正内容を明らかにしていないが、派遣労働者に対する雇用安定化措置の実効性を高めることなどが検討されているもよう。参院厚労
与党、派遣法を一部修正へ=野党の主張を考慮
与党は、改正案に反対する野党の主張を一部盛り込み、修正案をまとめる。
派遣法改正案の当初の施行予定日は今月1日だったが、安全保障法案をめぐる与野党対立などの影響で審議が大幅に遅れている。与党は、修正内容を明らかにしていないが、派遣労働者に対する雇用安定化措置の実効性を高めることなどが検討されているもよう。参院厚労
与党、派遣法を一部修正へ=野党の主張を考慮
那覇市で太陽光発電の販売・施工などを手掛ける会社(本社・東京)の沖縄支店で働いていた元従業員らが、就業時の残業代の一部が支払われず、退職時の賃金支払いが半額にされたなどとして、不満を募らせている。会社側の改善を求めて、法的手段も視野に検討している。
会社側との話し合いで折り合いが付かず、賃金が減額されたまま受領書にサインし受け取るなど、泣き寝入りを強いられた人もいる。労働基準監督署や県警などに相談しているが、解決に至っていないという。
元従業員らによると、昨年の支店開所以降、40~50人が退職。労働環境に不安を抱き短期で辞める事例が多く、1日で退職した人もいた。
同社の社長は2日、沖縄タイムスの取材に応じ、残
「賃金半額」「残業代未払い」…太陽光発電企業の元従業員が訴え
会社側との話し合いで折り合いが付かず、賃金が減額されたまま受領書にサインし受け取るなど、泣き寝入りを強いられた人もいる。労働基準監督署や県警などに相談しているが、解決に至っていないという。
元従業員らによると、昨年の支店開所以降、40~50人が退職。労働環境に不安を抱き短期で辞める事例が多く、1日で退職した人もいた。
同社の社長は2日、沖縄タイムスの取材に応じ、残
「賃金半額」「残業代未払い」…太陽光発電企業の元従業員が訴え
新聞やテレビのニュースを見ていると、労働紛争に関する話題が、尽きることなく頻繁に出てきます。賃金不払い残業、過重労働、過労死、パワハラ、リストラ、賃金カット、退職勧奨、懲戒解雇… これらの一つ一つ、当事者にとっては大きな問題です。
裁判で解決を図ると、紛争当事者は主張立証をし尽くさなければなりません。相互に一方的な主張を繰り返します。解雇無効の訴えの場合なら、こんな具合です。
労働者「誠実に勤務していたのに、理由もなく突然解雇された」
事業所「勤務態度が極めて悪く反抗的で、能力も低く他の労働者に迷惑をかけ続け、もはや雇用継続は不可能な状態だった」
場合によって程度の低い罵り合いになりかねません。裁判は、人間の日々の行為について事実認定し、白黒つけるわけです。労働紛争は裁判制度になじまないといえるでしょう。
時間はかかりますし、疲れます。判決で主張が認められる保証もありません。裁判官にとっても、判決文を書くのは大変です。そこで、裁判官は強力に和解を勧めます。当事者も条件さえ合えば和解は望むところです。その結果、労働裁判は判決に至らず和解が成立することが非常に多いのです。
「和解」といいますが、仲直りをしたわけではありません。金銭的解決にすぎません。人間関係は二度と修復できないくらい壊れたまま、というのが通常です。
裁判上の和解に至るまでには、嫌な思いをしながら相当の時間、労力、弁護士費用がかかることが一般的です。さらに、双方の条件が一致しなければ成立しません。和解が成立する保証は、どこにもありません。
もっと早く、もっと簡単に、そしてもっと費用がかからずに和解できれば、どんなに良いことでしょう。
ここで、個別労働紛争あっせん制度を紹介したいと思います。あっせん制度は、裁判と違って白黒つけるのではありません。あっせん委員を通じた間接的な話し合いで、ひたすら和解成立だけを目指す制度です。
事実認定しないので、罵り合う必要もありません。しかも原則として1日だけで決まります。その1日も、おおむね申立から約1~2カ月後に開催されます。
あっせんは申し立てられた側が必ず参加する義務はありません。ざっくり言えば、3件に1件くらいの割合で不参加打ち切りになっています。しかし、申し立てられた側が参加した場合は、結果として、かなり高い確率で和解成立している実績があります。
迅速で手続は簡単、そして相手方と顔を合わせずに済む。費用もほとんどかかりません。自分だけでもできますが、専門家に依頼しても裁判よりかなり低廉です。裁判までは考えていない場合だけでなく、裁判を視野に入れている場合も「利用価値は大」といえます。あっせん不成立であれば、それから裁判に移行しても構わないのです。
このように非常に有効な制度ですが、ほとんど普及していません。最大の理由として、制度の周知不足が挙げられます。労働紛争の当事者が知らないことは仕方がありません。一般になじみがなく、自分で調べてもわかりにくい制度といえるからです。しかし、相談を受けた専門家が、選択肢の一つとしてあっせん制度の説明をしていないのであれば、対応に問題があるといえるでしょう。
福岡の場合、個別労働紛争専門のあっせん機関として、福岡労働局が設置する「紛争調整委員会」と福岡県社会保険労務士会が設置する「社労士会労働紛争解決センター福岡」があります。万一、労働紛争
【雇用のプロ安藤政明の一筆両断】労働紛争解決「あっせん制度」知っていますか?
裁判で解決を図ると、紛争当事者は主張立証をし尽くさなければなりません。相互に一方的な主張を繰り返します。解雇無効の訴えの場合なら、こんな具合です。
労働者「誠実に勤務していたのに、理由もなく突然解雇された」
事業所「勤務態度が極めて悪く反抗的で、能力も低く他の労働者に迷惑をかけ続け、もはや雇用継続は不可能な状態だった」
場合によって程度の低い罵り合いになりかねません。裁判は、人間の日々の行為について事実認定し、白黒つけるわけです。労働紛争は裁判制度になじまないといえるでしょう。
時間はかかりますし、疲れます。判決で主張が認められる保証もありません。裁判官にとっても、判決文を書くのは大変です。そこで、裁判官は強力に和解を勧めます。当事者も条件さえ合えば和解は望むところです。その結果、労働裁判は判決に至らず和解が成立することが非常に多いのです。
「和解」といいますが、仲直りをしたわけではありません。金銭的解決にすぎません。人間関係は二度と修復できないくらい壊れたまま、というのが通常です。
裁判上の和解に至るまでには、嫌な思いをしながら相当の時間、労力、弁護士費用がかかることが一般的です。さらに、双方の条件が一致しなければ成立しません。和解が成立する保証は、どこにもありません。
もっと早く、もっと簡単に、そしてもっと費用がかからずに和解できれば、どんなに良いことでしょう。
ここで、個別労働紛争あっせん制度を紹介したいと思います。あっせん制度は、裁判と違って白黒つけるのではありません。あっせん委員を通じた間接的な話し合いで、ひたすら和解成立だけを目指す制度です。
事実認定しないので、罵り合う必要もありません。しかも原則として1日だけで決まります。その1日も、おおむね申立から約1~2カ月後に開催されます。
あっせんは申し立てられた側が必ず参加する義務はありません。ざっくり言えば、3件に1件くらいの割合で不参加打ち切りになっています。しかし、申し立てられた側が参加した場合は、結果として、かなり高い確率で和解成立している実績があります。
迅速で手続は簡単、そして相手方と顔を合わせずに済む。費用もほとんどかかりません。自分だけでもできますが、専門家に依頼しても裁判よりかなり低廉です。裁判までは考えていない場合だけでなく、裁判を視野に入れている場合も「利用価値は大」といえます。あっせん不成立であれば、それから裁判に移行しても構わないのです。
このように非常に有効な制度ですが、ほとんど普及していません。最大の理由として、制度の周知不足が挙げられます。労働紛争の当事者が知らないことは仕方がありません。一般になじみがなく、自分で調べてもわかりにくい制度といえるからです。しかし、相談を受けた専門家が、選択肢の一つとしてあっせん制度の説明をしていないのであれば、対応に問題があるといえるでしょう。
福岡の場合、個別労働紛争専門のあっせん機関として、福岡労働局が設置する「紛争調整委員会」と福岡県社会保険労務士会が設置する「社労士会労働紛争解決センター福岡」があります。万一、労働紛争
【雇用のプロ安藤政明の一筆両断】労働紛争解決「あっせん制度」知っていますか?
大相撲・宮城野部屋の熊ヶ谷(くまがたに)親方(元十両金親(かねちか))が傷害容疑で逮捕された事件で、熊ヶ谷親方の山村和行容疑者(45)が被害者の男性を金づちでも殴っていたことが、捜査関係者への取材でわかった。
「最初はおでこを指ではじく程度だった」と供述しているといい、警視庁は容疑者が暴力をエスカレートさせたとみている。
山村容疑者は、7月下旬の5日間で運転手の男性(31)の腰や尻を金属バットで数十回殴るなどし、約2週間のけがを負わせた疑いで逮捕された。捜査関係者によると、この間、くるぶしを金づちで殴る暴行も加えていたという。被害男性は昨年4月、車の運転などをするため山村容疑者に個人的に雇われていた。
熊ヶ谷親方、金づちでも殴る…暴力エスカレート
「最初はおでこを指ではじく程度だった」と供述しているといい、警視庁は容疑者が暴力をエスカレートさせたとみている。
山村容疑者は、7月下旬の5日間で運転手の男性(31)の腰や尻を金属バットで数十回殴るなどし、約2週間のけがを負わせた疑いで逮捕された。捜査関係者によると、この間、くるぶしを金づちで殴る暴行も加えていたという。被害男性は昨年4月、車の運転などをするため山村容疑者に個人的に雇われていた。
熊ヶ谷親方、金づちでも殴る…暴力エスカレート