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ソン・ガンホの新作

2018年04月25日 | 映画
「タクシー運転手」韓国/公開中
監督:チャン・フン  出演:ソン・ガンホ ユ・ヘジン他



ソン・ガンホは外せない俳優である
大韓民国・光州市で戒厳軍と学生デモの激しい衝突が起きていた(1980年)
韓国内の報道では虚実の内容が(真逆)流されていて光州市民以外はその実態を知らされていない。
外国人記者はその実態を世界に訴えるため光州に向かう。案内役としてソウル市内のタクシー運転手と共に。
タクシー運転手(ソン・ガンホ)は報酬料金に目が眩んでスルっと本人と入れ替わったお調子者。辿り着いた先に
何が起きているかを知らずに巻き込まれていく。
そこに展開されていた光景はあまりに無残で理不尽だった。何故?同国民の軍が学生・市民に向かって暴力の
限りを尽くすのか。その描写は目を覆いたくなるほど酷で、軍政への怒りが込み上げてくる。
だが、その後”映画(作品)”に仕上げてくる。追撃の見せ場が実に上手いと感じる。
どきどきと悔しい涙が同時にくる。やりきれなく苦しい内容なのだが、
そこはソン・ガンホ・・・可笑しみも柔らかさも練達の上手さで差し出してくれる。
これ、ジャンルがアクションドラマとして紹介されてます


光州事件(1980/5/18~5/27)
大韓民国・光州市にて当時の大統領(全斗かん)のクーデターと金大中の逮捕に抗議する学生デモに対し
戒厳軍(当時)の目に余る暴行に市民が参加。悲惨な結果を招いた事件(死者154人、負傷者約3000人)
「光州事件5・18」2007年作品に詳細が描かれている。←は生涯忘れられない作品である。


付記:
「大統領の理髪師」2005年

この作品も当時(1962~1979)の朴大統領(パク・チョンヒ)の理髪師として日常風景の一コマとして
大統領の調髪をしながらの触れ合いの中で政権への関わりに触れている。
ソン・ガンホのどこか天然っぽいだけど深みのある独特なキャクターが存分に活きた秀作です



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