「ロストケア」上映中
監督:前田 哲 脚本:籠居由香里
出演:松山ケンイチ・長澤まさみ 他
(画像:映画ドットコムより)
ある殺人事件の容疑者として逮捕された男は介護要員として働く仕事熱心な男だった。
誠実な働きぶりで訪問介護する先々での評判もすこぶる良かった。その男がなぜ??
調べていくととんでもない事実が判明する。これまでに41人の利用者が殺されていたのだ。
・・・・ここから容疑者(松山ケンイチ)と検事(長澤まさみ)双方のやりとり(画像画面)が始まる。
容疑者のありのままの現実を吐く言葉がぐさりと刺さる。彼は介護される者もその家族も「救った」と述べる。
行政に”穴”があるから自分が殺めて救おうとしたと。検事は患者や家族の在り方はあなたが決めることじゃない!と激高する。
「安定した場所にいるあなたにはわからないでしょう」と静かに淡々と述べる容疑者に私は深く頷いていた。
彼が過ごした日々は”誠実”であったと無理にでも思いたい。安易に逃げない脚本だった。
松山と長澤の渾身の演技であった。