日々、思うことをサラサラと。

日頃、イイな、とかおかしいゾ、とかキレイだなと思うことをサラサラと書き出してみたい。

それぞれの健闘

2010年02月27日 | フィギュアスケート
祝、真央ちゃん。
銀メダルおめでとう
そして、安藤さん、鈴木さん入賞おめでとう。

フィギュア女子の3人はそれぞれ健闘しました。
ヨナは強すぎました。ヨナの完璧で美しい演技の前に
誰もこの結果に異存ないでしょう。
ただ、一言不満があるとすれば、難技トリプルアクセルを二度成功させたこと
への評価が低すぎることでしょうか。

鈴木明子さん、素晴らしい演技を魅せていただきました
TVの前で心震え、つと涙が落ちました。
愉しそうに、そしてラストダンスになるかも知れないその瞬間瞬間を
慈しむように堪能しているあなたの気持ちが強く響いてくるような滑りでした。
小さな強い花が見事にそこで咲き誇った綺麗な瞬間。
4年前の荒川さんのフリーの演技と共に、鈴木さんの今回のフリー
の映像も私の記憶にしっかり残っていくことになるでしょう。

安藤さんも頑張りました。
ただ、惜しむらくは今季は守りに入っていったことかな、と思います。
東洋のクレオパトラ、きれいでした。

今回、NHKで生放送を観戦したが、八木沼純子さんの解説が非常に
聞きやすかった。
抑制が効いて的確な解説。どの選手にも美点を見出し、知りたいところを
押さえてくる。解説に程よい語彙の量と質を熟知している人だ。
加えて、共に実況担当のアナウンサーも過剰な思い入れを抑えて
八木沼さんとテンポの合った実況は気持ちよく観戦することが出来た。

もう一人、リポート報告を楽しみにしていたのは報道ステーションの松岡修三さん。
プロの厳しい世界でスポーツをしてきた経験が下地にあるので説得力がある。
松岡さんが繰り出す言葉は中身が豊かで意外な観点から突いてくることがある。
べたつき感がなくすっきり感動を差し出してくる。
「今回、真央ちゃんがトリプルアクセルを2回跳んでくることは海外のメディア
ではクレイジーだ、と言われていたんです。それを挑んでくる成功させてくる
真央ちゃんを高く評価していた」(およそこんな内容だったと思う)という
コメントを受け取ったときは、しっかり評価されていた真央ちゃんを母親気分で?
嬉しく思った。




コメント

漲るこの人の自信

2010年02月25日 | フィギュアスケート
バンクーバーオリンピック・フィギュアSPの結果は
キム・ヨナが歴代最高得点を叩き出しトップ。
4.72差で真央ちゃん2位。

真央ちゃんもほぼ完璧に滑り終えての4,72差だ。
キム・ヨナの自信に溢れる態度・言動はここに”あった”と思う。
周りが(恐らく日本人だけが)ライバル視し、マスコミがテンション
を高めるために煽いでいるが、キム・ヨナはとうにライバルとして
肩を並べる者はいないと分かっていた。

ヨナには全てが揃っていた。
曲目の斬新さ・・・落とすところ盛り上げるところパーフェクト。加えて気の強いヨナ
の眼差しをピシっと瞬間芸で利用している。

振り付け・・・しなやかな肩のライン・長い腕・ヨナの美点を余すところなく引き出している。
この振り付けがなかったら最高得点は生まれなかったのでは?

コスチュームセンス・・・この人の衣装はハズれたことがない。自分に似合う色を
よく知っていて、しなやかなボディラインを生かすように工夫されている。


なにより強みは”天性”の体表現ができる人なのだ。
例えば、日常の生活の中でも意識しなくても手(腕)の動きが自然に綺麗な人がいる。
殊にこの人のしなやかな肩のラインが好きだ。
SPの振り付けはその武器である肩ラインを綺麗に駆使している。
振り付けの勝利だと言っては誤解を招くかな?

それにしてもなんとメンタル面が強いのだろうか。
会場が沸く真央ちゃんの余韻が残る次の演技でパーフェクトとは。
揺るぎない自信。とてつもない自信だ。TVで高慢とまで映るような
強気の表情は他の追随を許さない強固な意志を感じる。
そう、プルシェンコのような孤高の高慢。
今回、日本の選手たちの多くが語る「楽しみたい、感動を伝えたい」と
いうような生ぬるさ(ゴメン)で糊塗することなく、確実に実力を完備し
孤高の域に登り詰めた、もはや敵なし。
でも・・・初心忘れるべからずを忘れてないか。この人に不足しているもの
はそこだけ。

真央ちゃんはタラソワさんの拘りに摑まり選曲ミスが痛かった今季。
SPもフリーもその過剰な思い入れの振り付けが私にはつまらなく映った。
だが、どんどん自分のものにしていった経緯は凄い。
もしかしたら・・・今回、金メダルは逃してもそれは必ず次へのシナリオ
へと続くと読みたい。今回得たタラソワコーチからの指導は品格のある
スケーティングを修めることに必要だったし、4年後の23才という年齢
はスケーターのピークと聞く。
ここで頂点に立つより4年後のシナリオを愉しみたいと無理に思ったりする。
真央ちゃんのファンだから・・・。

キム・ヨナは昨日の会見でおよそこんなコメントを出していた。
「過去のオリンピックを見て来た経験から、運や神の加護も必要だと思う。
金を逃したときはそれはそれで受け入れる用意はしている」
おぉ、この冷静な対応(19才とは思えない)


ガンバレ、真央ちゃん
これほど騒がれて奢りがなく、ひたむきで、努力家のあなたに
オリンピックの神さまが微笑んでくれますように。


余談・・・
真央ちゃんの地元である名古屋の川村市長がズバリあっけらかーんと
コメントしてました。
「一番難しいトリプルアクセルを成功させているのに点が低いのは
どういうこっちゃ」と。

私もここんとこが素朴な疑問です。
一番難度の高いトリプルアクセルを跳んでも、3回転ー3回転より点が低いのはナゼ?
大技4回転を繰り出すプルシェンコも大技勝負を無くして競技としての魅力はない
と述べている。
私はダンスに関心があるので演技重視派だが、やはり競技としてフィギュアを
見た場合異論はあるだろう。この点、特殊なスポーツですね。
そもそも芸術点というカテゴリが曖昧で、それぞれの審査員の傾向が
介入してしまうことは否めない。
まぁ、そういうところも含めて面白いスポーツであることには変わりがないが。

今回の審査員はどうも演技力を高く評価していそう。
真央ちゃん、トリプルアクセル成功させても、ヨナさん優位かな?



追記
もしかしたら。ジェニファー・ロシェットがくるかもしれない。
今の彼女の状況からしても、凄い気迫と哀切が演技に表出されている。
願わくば、今ここでヨナか真央どちらかに金が渡るより、4年後の
23才での新たな金への挑戦をみてみたい。






コメント

僅差からのフリー・・・男子フィギュア

2010年02月20日 | フィギュアスケート
 高橋くん、銅メダル
  おめでとう


SPでは、リンクに上がった時点で高橋くんの迷いのない強く穏やかな表情
を見て「いける!」と確信した。
この人のSP「Eye」は完璧。これ以上ないくらいの最上で滑らかな
上手いスケーティングにうっとり画面観戦(翌日のきょうも何度もリピートして観てます)
会場を感嘆の空気に包み込み、思惑どおりの採点が付いてきた

僅差からのフリーでは終始ハラハラドキドキ。
やはり4回転跳んできました
メダルの色ではなく自分のこれまでを納得させるために必要な挑戦だったのですね。
失敗した4回転でしたが、見ていて清々しいものが去来しました。
思う存分、全部の自分を出し切り滑り終わった後の高橋くんの
充実感に溢れたあの美しい”ガッツポーズ”は後世の映像に長く残ることでしょう。
ライサチェックも完璧に滑りましたが、スケーティングの上手さは高橋くんが
際立ってました。

そして・・・私一番のお気に入り、小塚くんは健闘しました

オリンピックで見事4回転成功させちゃって・・・
演技前に佐藤コーチから背中をトンされて凛とした表情でリンク中央に向かって
行く様が実にかっこいいのです
正直、4回転の成功は全く期待していなかったので出だしから度肝を抜かれました。
凄いすごい強気だ・・・世界にこの美しいスケーティングを余すところなく
魅せてくれ、と手をギュッと握りしめて緊張して観戦。
フリーの衣装は「ギターコンチェルト」の曲にピッタリ。白いリンクに
黒の綺麗な流線を描きスパンコールが時々キラキラ輝く
流れるように重力を感じさせないスケーティング。技に溺れない清潔で高貴な滑りだ。
何度、見てもこの人のスケーティングに魅了されてしまう

↑画像の観客を見てください。前から3列目の青い服を着た女性「ワォ」
と魅了されているように見えるのですが・・・

織田くんは悔しい結果となってしまいました。
今回、フリーがとても良かっただけに余計にそう思います
ランビエールも応援していたけれど・・・残念。









コメント

・・・下手だったわたし・・・

2010年02月08日 | 喜怒☆楽
先日、過去ブログを手隙に読み流していたら、
ある一つの言葉が鮮明に解けた。

茨木のり子さんの詩(自分の感受性くらい 2006/02/20ブログより)
    ・
    ・ 
    ・ 
    ・
   苛立つのを
   
   近親のせいにするな

   なにもかも下手だったのはわたし
    
    ・
    ・
    ・

↓この「下手」の部分だけ気持ちの入り口で消化しきれずにさ迷っていた。
ところが、今回、スっと素直に入ってきた。

緊張してると跳ね返してしまう言葉が
それを解くといとも簡単に入ってくる。
私、かなりいびつだったんだなァ、と思う。

”なにもかもが下手だったのはわたし”
しかし、なにもかもが下手だったと気付くのは遅くていいと思う。
気付かないのは惜しいけど、それは遅くていい。

たくさん愚かなことを繰り返し、やがてそのことに気付き、
取り返しのつかない悔恨に眠れない夜がたまにはあり・・・
そうやって日々の連なりがある。

コメント

ほうれん草のお浸しからの連想

2010年02月06日 | 映画
”ほうれん草のお浸し”を食べるときに必ず脳裏に浮かぶシーンがある。
「女ざかり」
  1994/大林信彦監督 主演吉永小百合

家庭内での食事シーン。
小百合さんは、ほうれん草のお浸しと卵焼きを本当に美味しそうに食べていた。
緑のほうれん草と卵焼きの黄色が食卓を温かく彩り、ご飯と味噌汁という
ごくごくローカルな食べ物が食卓に並ぶ。
それを吉永小百合が口元に運び、もぐもぐ食すシーンだけが鮮明に10数年経ても
色褪せず思い出せる。
綺麗だった人が食物を食べるシーンであれほど綺麗に食べる人はそうそうない。
場所、食べる物(お浸し、卵焼き)という設定柄、品よく食べるという故意の意図を
全く感じさせず、健やかに空きっ腹を満たす。
ただ、それだけなんだけど、そこはかとなく清潔な色気が感じられる。
私はこの映画を見て初めて吉永小百合(当時46才)という女優の美しさに気付いた。
(あくびのシーンも綺麗)

この作品を見てから数日、ほうれん草と卵焼きセットのメニューが続いた。
本当に本当にこの取り合わせは美味しく飽きることがなかった。
恐らく、このシーンを見たら「食べたい」と思うのは私だけではないはず。


原作は丸谷才一の「女ざかり」。
女性編集者で仕事が出来、楚々とした風情で独身生活を麗しく過ごしている。
しかし、彼女が不倫しているなんて誰も知らない。騒がず慌てず、それぞれが
最低限のけじめをもって対処しているから・・・。
ただ、タイトルに多少抵抗があった
たまたま実家に里帰りしているときに読んでいた本で、兄に「何、読んでる?」
と表紙をひっくり返してタイトルを確認されたときに非常にうろたえた
「この人、絶対誤解した」と思った。
兄にこのタイトルから連想されることは何だかとても恥ずかしかった。
「あれ?」というような雰囲気が一瞬漂った(気がする)







コメント