泥だらけのまま家まで歩かされ、帰宅を急ぐ人や立ち話する学生たちにまで街灯に照らされた真っ裸をじろじろと見られた。Y美はいかなる理由があってもおちんちんを隠すことを禁じて、もし隠したら、今晩は畑にこの格好のまま寝かせると宣言した。
観念した僕は、一つだけお願いを聞いてほしいと切り出した。言うことを聞くからおちんちんを縛りつけているロープだけは解いてください、と頼んだのだった。どうせ断られると思ったが、予想に反してY美は承知した。ポケットからカッターナイフを取り出して、おちんちんの前にしゃがみ込む。
「動いたら駄目だよ」
突き出した刃が街灯を返して白く光った。おちんちんを切り取られる恐怖で膝が震える。
「動くなって。おちんちん、傷つけてもいいのかよ」
びくびくする僕を叱りつけて、Y美はカッターナイフの刃をおちんちんの根元に当てた。細いロープだが簡単には切れない。力の加減を少しでも間違えれば、おちんちんに鋭い刃が及ぶのだ。
うまく切れず、難儀するY美はおちんちんの袋を持ち上げて、裏側から切ろうとしたり、横側から切り込みを入れたりしたが、やはり上から刃を入れるのが一番だと判断して、刃に力を込める。
脂汗が一筋こめかみを伝った。ロープがはらりと地面に落ちた。Y美が大きく息をついて汗を拭った。さすがに緊張したらしい。僕はすぐには緊張から解放されず、しばらく声が出なかった。ロープの当たっていた部分に空気が触れ、おちんちんを締め付けていたロープから一日ぶりで解放されたことを実感する。
「お礼はどうしたんだよ」
怒鳴られて、慌てて頭を下げると、Y美はにっこり笑って、
「初めからおちんちんのロープは解いてやろうと思ってナイフを用意してたんだよ。お前が幸ちゃんやレイに嬲られてたから、その機会を失ってただけ」
と、言った。
おちんちんに括り付けたロープで引き摺り回される屈辱から逃れられたものの、思いもよらぬ新たな羞恥に見舞われることになった。確かにY美はもう僕をロープで引いて歩くことはしなくなった。しかし、依然として僕は素っ裸のままだったし、おちんちんを隠してはならない厳命に変わりはない。
ロープで引っ張られている時は、いじめられて真っ裸で歩かされているのが見る者には一目瞭然であったけれども、今度は、僕が自ら裸で歩いているようにも見える。Y美が企図したように、田んぼに落ちて泥だらけになったから裸で歩いている、という幼い男の子の真似を演じなければならないのが辛かった。
夏の夜の涼しい風が吹き抜けた。ゆっくり歩くY美の後ろをとぼとぼと付いて行く。家々の角で立ち話する主婦が驚いて僕に話しかけた。口ごもる僕を制してY美が説明すると、主婦たちはくすくす笑いながら僕に手を振るのだった。レイちゃんに受けた暴行で体の節々がずきずきと痛むのだが、その痛みすらも、丸出しのおちんちんを隠すことなく歩かされる羞恥を忘れさせてはくれなかった。
バス通りを過ぎていよいよ家に近づくと、Y美が寄ってきて僕を電信柱に押し付けた。何をするのかと思ったら、いきなり指でおちんちんを扱き始める。電信柱の硬いコンクリートにお尻が潰れる程圧せられた。Y美の指の動きが速くなる。いやがる僕を無視してY美の目は真剣だった。刺激に負けておちんちんが大きくなると、Y美が指を放して歩行を再開する。勃起させられたおちんちんに満足そうに頷いたY美は、隠すのは絶対に許さない旨、僕に釘を刺すのだった。
近所の人たちは既に僕が素っ裸で歩かされているところを何度も目撃している。だから今回は趣向を変えたというのがY美のおちんちんを勃起させた理由だった。Y美のサービス精神は、悔しいことに十分な効果を上げたと言わざるを得なかった。
畑の前では、顔馴染みの人たちが農作業姿のまま立ち話に興じていた。大きくなって天を仰ぐおちんちんを隠したいあまり、前後に元気よく振ることを命じられた腕の動きが止まりかかった。しかし、振り返るY美に睨まれて、すぐに平静を装う。おちんちんを元に戻そうと必死に冷静になってあれこれ考えたが、功を奏さず、リヤカーに寄りかかったおじさんや農作物を抱えたおばさんたちの嘲笑の的になってしまった。
「裸で歩いて沢山の人に見られているうちに、興奮しちゃったようなの」
呆れたようにY美が言うと、みんながどっと笑った。
体が羞恥の熱で火照る。Y美の家の鉄扉が開くと、吸い込まれるように体を入れた。それと同時に不穏な空気を感じる。
玄関のドアの前で、おば様が怒ったような顔をして女の人と話していた。しょんぼりとうなだれている女の人はヌケ子さんだった。何か仕事上のミスをしておば様に激しく叱られているようだった。おば様はY美の後ろから僕が姿を現わすと、目を丸くした。
「あんた、何やってんのよ」
相変わらず素っ裸のまま、全身泥まみれで、その上、おちんちんまで大きくさせている。Y美がおば様に事情を説明したが、おば様は納得していなかった。時間はもう八時半を過ぎており、こんなに遅くまで出歩いていたことが気に入らないようだった。
「お母さん、ごめんなさい」
叱責されて、Y美がしおらしく頭を下げる。おば様が今度は僕の前に立ち、気をつけを命じる。おば様は僕が全裸でいる理由も、泥だらけの理由も、おちんちんが大きく硬くなっている理由も、問わなかった。そんなことよりも昨日、僕がさせられたモデルのバイトの時の態度が悪かったことの方がよほど問題であるとして、ひたすらその件について難詰するのだった。
弁当をさっさと運ばなかったこと、先生の指示に素直に従わなかったこと、荷物の運搬時に会社の備品を紛失したことなどについて、僕に責任を感じているかどうか問い、僕の無責任な態度がおば様の社会的信用の喪失につながることを説明する。
身に覚えがない訳ではないこれらのことは、すべてヌケ子さんが報告したらしい。だが、びしょ濡れのパンツをなかなか脱ごうとしなかったことなどは、先生の命令不服従と難じられる程のことではないような気がしたし、弁当運びの際の不始末に至っては、途中変な男の人にパンツを脱がされたトラブルのことが全然考慮されていない。それでつい、「でも」を連発して反省の弁を見送ってしまった。下手な言い訳がおば様の逆鱗に触れることを一瞬でも忘れたことが恨めしかった。おば様が力任せに僕の頬を交互に何度も平手打ちする。
「立ちなさい」
怒りに燃えた時の目がY美とよく似ている。
「ごめんなさい。申し訳ありません」
泣きべそをかきながら腰を上げる僕に、もう一発、平手打ちを見舞う。ヌケ子さんが小気味の悪い薄笑いを浮かべて見ていた。そして、僕がどれだけ不真面目だったか、勤務態度がいかに悪かったかを大きな手振りを交えておば様に伝える。さっきまで自分が叱られていたものだから、僕に八当たりしているとしか思えなかった。おば様の怒りの矛先を僕に向けさえすればヌケ子さんは満足なのだろう。
昨日から僕がずっと裸だとY美から聞いたヌケ子さんは、手を叩いて喜んだ。
「いい気味ね。真面目に言うことを聞いて働かないからこうなるのよ。当分おちんちん丸出しにするしかないね。ちっちゃいおちんちん」
指摘されて、勃起が完全に収まっていることに気づく。悔しさと恥ずかしさと恐怖で小さく縮こまるおちんちんをヌケ子さんが指でつんとはじいた。
庭へ僕を回すと、おば様がホースを引いてきた。僕が泥だらけでいることが気に入らないらしかった。いきなり水を浴びせられる。冷たさに悲鳴を上げて身を縮ませる僕におば様は容赦なくホースの口を狭めて向ける。ヌケ子さんに命じて、靴などの汚れを落とすのに使うブラシで僕の体をこすらせる。洗剤を背中やお腹にこぼされ、お尻や足の付け根を徹底的に洗われる。僕は冷たさに身を竦め、ブラシできつくこすられる痛みに悲鳴を上げる。ヌケ子さんは僕の体から泥を落とすのに躍起になって、大きな庭石の上で僕を四つん這いにさせたり、仰向けにさせたり、股を大きく開かせたりするのだった。
荒々しい水洗いが済むと、ヌケ子さんはおば様の許可を得て、ようやく一日の仕事から解放されるのだった。鼻歌を歌いながら門の外へ出て行ったヌケ子さんの背中を見送った僕は、Y美の「いただきます」と言う声を聞いた。立ち上がると、Y美がガラス戸の向こうで夕飯を食べるのが見えた。
「一緒にご飯を食べたいでしょうね。でも、家には上がらせない」
いきなり背後からおば様に両肩を掴まれた。おば様の爪が僕の濡れた肩にきりきりと食い込んでゆく。足払いされて芝生の上に崩れた僕におば様が言った。
「あんたは夕飯は外で食べるのよ」
程なくしておば様が膳を運んでくれた。朝から少量の食事しか与えられていなかったこともあり、膳のコロッケを見ると、一気に空腹を覚えた。芝生に土下座して食事の許可を乞う。おば様が胸の前で腕を組み、手を使わないことを条件にして食べる許可をしてくれた。罰として犬のように過ごすことを命じるのだった。
おば様が茶碗のご飯を丸皿に移しコロッケに混ぜると、手を叩いた。食事を始めてよいという合図だった。顔を突っ込んでがつがつ食べる。手を使わず四つん這いになってお尻を高く上げる。縁側のすぐ横の芝生は、居間の明かりがガラス戸から漏れて明るい。泥を落とした僕の体をしげしげと見つめるおば様がそこに沢山の痣があることに気づいて、心配そうに僕の顔を覗き込んだ。
「体じゅう痣だらけじゃないの。誰にやられたのよ」
お皿から顔を放して、辛かった体験を言葉少なに語る。犬になり切って食事をしていたのに、おば様が急に僕を一人の人間として扱うので、真っ裸のまま四つん這いになって皿に顔を付ける自分が恥ずかしくなる。
同情したおば様が僕の頭を撫でて、慰めの言葉を掛けてくれた。もしかすると、許されて家に上がらせてくれるかもしれない。服を着せてくれて、今晩だけはY美やおば様と同じように布団の中で眠らせてくれるかもしれない。不意に胸に希望が萌した。昨晩は硬い地面の上で過ごしたので、せめて建物の中で眠りたいものだと強く思ったのだが、おば様は僕の頭を撫で続けるだけで、なかなか次の言葉を発してくれない。食事を終えると、皿の前に正座して、おば様を黙って見上げる。
「そんな哀れを誘うような目をしても駄目よ。あなたが年下の女の子たちに浣腸されたり、お尻の穴にいろいろな物を入れられたり、暴力を受けたりしたことに同情するけど、彼女たちを責めようとは思わない。女の子の探究心は大事に育てる必要があるし、ストレスは適度に発散させなくてはいけないからね」
そう言うと、僕を庭の奥の土が露出したところに連れて行った。太腿や胸、お尻が妙に痒くて堪らなかった。草の上で寝かされしたものだから、かぶれたのかもしれない。見ると、赤く腫れていた。黒くて柔らかい土を足の裏に感じる。
木の枝を地面に引いて円を描いたおば様がこの中で一晩寝なさいと命じた。円から一歩でも出たところを発見次第、いかなる理由があろうともおちんちんをちょん切るとおば様が宣した。おちんちんを切り取って僕を女の子にすると言うのだった。真面目な顔のおば様に睨まれ、得体の知れない不安で背筋が寒くなる。
とにかく朝から裸のままずっといじめられ続けたハードな一日のおかげで僕は非常に疲れていて眠かった。体の節々が痛く、草にかぶれたお尻やお腹が痒いのは相変わらずだが、疲労困憊した体は、おば様が立ち去るとすぐに動かなくなった。眠りだけが今の僕を慰めてくれる避難所のような気がした。
慰めに満ちた安らかな眠りは、しかし長く続かず、あっと言う間に朝を迎えた。お尻を蹴っ飛ばされ、仰向けになると、Y美とおば様が僕を覗き込んでいた。
「やだ。おちんちんが立ってる」
「朝はおちんちんが立つみたいね。男の子って面白いわね」
そう言うと、おば様がおちんちんの根元をつまんで軽く揺らした。横向きになって腰を曲げ、全く僕の意志とは関係なく大きくなったおちんちんを手で覆う。目の前の地面に小石や草があり、ここで一夜を明かしたのだと改めて思った。すると、Y美が僕の耳たぶをつまんで引っ張った。
「起きなさいよ。図々しいな」
半分眠った状態で立たされる。足元がおぼつかない。いきなりお尻を平手打ちされた。
「しっかり歩きなさい。おちんちんはしっかりお目覚めじゃないの」
おば様が僕を叱ると、Y美が「やだ、お母さんたら」と言ってくすくす笑った。
ガラス戸に面した芝生で食パンとバナナを口に突っ込まれ、水で流し込む。続いて歯磨きと洗顔を済ませる。Y美もおば様もティシャツに短パン姿だった。Y美がまだ制服に着替えていないので、朝のまだ早い時間であることが知られた。
体が痒くてぽりぽりと掻くので、不審に思ったおば様が僕を立たせ、僕の体をゆっくり回した。草にかぶれたと知ったおば様は、赤く腫れている部分に薬を塗ってくれた。ティシャツを着たおば様の胸がツンと張っている。ブラジャーを着けていないようだった。起立する僕の前にしゃがんで薬を塗るおば様の首元から胸の谷間が見える。
最大に大きくなったおちんちんは薬を塗るのに邪魔なようで、うるさそうにおば様が片方の手でどかしながら、おちんちんの袋を点検した。ここも草でかぶれているらしい。おば様の手が忍び込んで薬を摺り付ける。
後ろ向きにされると、正面にY美が立っていた。Y美は前を手で隠す僕に気をつけを命じる。
「さっきよりも大きくなっているんじゃないの?」
腰を屈め、下腹部に密着するほどそそり立ったおちんちんに顔を近づけるY美もまた、おば様同様、乳首が直接ティシャツの裏地にツンツンと当たっているようだった。おば様の首元ほど広くないので胸が見えないし、おば様ほどの隆起は認められないけれどもシャツが生々しく胸の起伏を伝えている。
「やだ。こいつ、私の胸を見て興奮してんのかな」
さっと顔を赤らめ、シャツの下に息づく胸を両手で覆いながら、Y美が二三歩後退りした。目は憎しみと嫌悪の情を湛えて僕とおちんちんを交互に睨みつけている。おば様が鷹揚に笑った。
「素っ裸の男の子って、興奮するとすぐに分かっちゃうから面白いね。おちんちんの小さな変化もすべて丸見えだしね」
薬を塗り終えたおば様がY美に目配せすると、Y美が「さ、行くよ」と、僕の手を引いて門に向かった。
「待ってください」
このまま服を与えられ、学校に行くものと思っていた僕は、不安のあまり呼吸するのが精一杯になりながら、Y美とおば様に質問をぶつけずにはいられなかった。
「勝手な夢を見るな。いつ誰がお前に今日服を着て学校に行けるなんて言ったんだよ」
忌々しそうに僕の手を強く引きながら、Y美が怒鳴った。
太腿を上げて、運動靴の裏で硬化中のおちんちんを上から押しては怒りを発散させるY美に、
「程々にしなさいよ」
と、おば様が少し離れた場所からなだめると、戸惑いを隠すかのような微笑を僕に向けて、事情を説明してくれた。
今日は午前中から大物代議士やら事業主やらが取っ換え引っ換えこの家を訪問することになっているので、僕がうろうろしていると大変よろしくない、そこで、今日は一日この家の敷地から離れた場所に隠れていてもらう、素直に従っていれば夜には家に入らせてあげる、とのことだった。
それならば学校に行かせてくれたらよいのではないか。半分べそをかきながらそう言うと、僕の裸の肩を叩きながら、おば様がうんうんと頷く。
「そうよね。私もそうさせてあげたいんだけど、昨日Y美がね、あなたの学校を休んだ理由を担任に問われて、久し振りに休暇が取れた実のお母さんと一緒に温泉旅行をしているって、言っちゃったみたいなの。旅行しているのに一日で戻ってきたら嘘がばれちゃうでしょ。馬鹿な娘でごめんね」
言葉とは裏腹に断固とした意志の強さを秘めた口調だった。Y美に引かれて門の外に出て、道路の反対側の歩道を歩き出す。言うことを聞くからせめてパンツぐらいは穿かせてくださいと頼んだが、頭陀袋を持って後ろから続くおば様にあっさり聞き流された。朝の早い時間帯だから通学の人はいなかったけど、農作業の人の白い軽トラックとスクーターのおばさんが通り過ぎた。Y美が後ろを向いて、
「こんな風に歩かされていても、おちんちんはおっ立てたまんまなんだね」
と、呆れる。手で隠さずに普通に歩くように強制されている僕は、勃起の収まらないおちんちんが朝の涼しい空気の中で揺れるのを忌々しい思いで見つめながら、Y美の後ろを歩く。後ろのおば様が間隔をかなり空けているので、反対側から来た軽トラックからはお尻が丸見えになり、僕が素っ裸で歩かされているのが簡単に分かってしまった。
草を踏み倒して作ったような脇道に入ると、人一人がやっと通れる足元の悪い急な坂道を下る。川のせせらぎを聞きながら、段々増えてくる小石のため足の踏み場所に一層気を遣う。やがて目の前に渓流が現われた。みなみ川だった。
流れに向かって左側へ川沿いを進む。大きな岩を登ったり、岩と岩をジャンプするY美は、その都度振り向いて、僕にも同じようにしてみろと命じる。僕が丸裸で、転んだりしたら肌を摺り剥きやすいことを忘れているようだった。難儀しながらやっと一つの岩を攀じ登り、Y美に叱咤されて向こうの岩までジャンプする。なんとか無事に着地するとY美が手を叩いて喜んでいる。素足を岩にぺたりと着けたのと同時に、未だ半分勃起中のおちんちんがぷるんと揺れたのがおかしかったらしい。
五分程歩いただろうか。岩の上で頭陀袋を下ろしたおば様が僕に気をつけを命じた。Y美が頭陀袋からロープを取り出し、おば様に渡す。おば様がロープで適当に輪っかを作って、おちんちんに嵌めると、根元できゅっと締め上げる。
「こんなもんでいいかな」
どんなに強く引っ張ってもおちんちんの袋にロープが食い込むばかりで抜けようがないことを入念に確認したおば様が、何重にも縛って固い結び目を幾つも作った。ロープの片方は、Y美が岩間から探し出した廃棄物の鉄材に結び付ける。Y美とおば様が二人がかりで大きな鉄材を持ち上げると、その重そうな物体を川の真ん中に向かって投げ込んだ。ロープに十分な長さがなければ、僕まで川の中へ巻き込まれたことだろう。おちんちんの根元に括り付けられたロープも、昨晩までのロープと全く同じようにかろうじて血流を妨げない程度に縛られていて、抜き取ることができない。
大きな岩が重なっていて、いざという時の隠れ場所があるし、川で泳ぐこともできるし、岩の上で日光浴もできるから、ここで一日放置されても平気だろう、とおば様が泣きべそをかく僕の顔を覗き込みながら言った。
「反対の岸には散歩コースが整備されているから岩の上にずっといると気付かれるかもしれないね。でも、ここまで来る人は、まずいないと思う。もし、おちんちんのロープを解くことができたら、好きな場所へ逃げていいよ」
頭陀袋から水の入った瓶を取り出して岩の上に置くと、おば様がにっこりと笑って僕の頬を撫でた。昨日に続いて野外に全裸のまま放置される長い一日を過ごすのかと思って失意にうなだれる僕を、おば様は励まそうとしたのかもしれない。
「ここから逃げることができたら、今後はあなたを裸にして晒し者にしないって約束してあげる」
「ほんとですか」
思わぬおば様の申し出に声が裏返る。
「もちろんだよ。だから、そんな悲しそうな顔しないこと」
ロープを引いておちんちんを揺すりながら、おば様が笑顔を向けた。Y美が心配そうな顔をしておば様に何か耳打ちをしたが、おば様は取り合わなかった。
「両手を出しなさいよ、早く」
時間はたっぷりあるからロープの結び目を一つ一つ解こうと考えていた矢先、Y美が頭陀袋から爪切りを取り出した。爪切りをカチカチ鳴らすY美に命令され、恐る恐る指を伸ばす。あっと言う間に爪を深く切り取られてしまった。
「頑張りなよ。女の子におちんちんやお尻を弄ばれる生活から抜けられるかもよ」
と、Y美が励ますと、おば様と一緒に来た道を引き返して行った。
川の流れが聞こえてくるだけの自然の中に一人ぼっちになったものの、途方にくれていた訳ではなかった。おば様は確かに約束してくれた。このロープから自由になれたら、もう裸にされて性的ないじめを受ける日々を過去のものにすることができる。
鶺鴒が水面を嘴で突っついて、羽を激しく動かしたかと思うと、するりと飛んで行った。
爪をすっかり切られてしまったので、結び目を解くことはできない。ロープを叩き切ろうとして鋭角な石を探した。岩の周囲から斜面の草叢までおちんちんのロープが許す限り手を伸ばしたが、小石ばかりで碌なものがない。川の中なら見つかるかもしれないと思って、水面に爪先を当てると案外冷たくなかった。思い切って川に入ると、底は石でごろごろしていた。しかし、丸石しか無くて、先の尖がった石はなかなか見つからない。潜って深い処に行き、ようやく三日月の形をした石を見つけたが、どんなに叩きつけてもロープは切れそうもなかった。そのうち、岩に当って石が砕けてしまった。
次に考えたのは、ロープの端を縛り付けた鉄材を引き上げることだった。しかし、これは重くてとても無理だった。川底に沈められた鉄材に縛り付けられたロープを解く方がたやすい。そう考えた僕は、再び川に身を沈め、大きく深呼吸してから潜った。水深は2m以上あった。水中でも川の流れは速く、川底まで潜ったら、しっかり岩などに掴まっていないと流されてしまう。
何度も潜り直して、鉄材に縛り付けたロープを解こうと試みる。おちんちんの根元と違い、簡単な結び方しかしていないので、根気よくやれば解くことができる筈だが、なにしろ水中で流れも速く、岩に掴まりながらでの作業なので予想以上に難儀するのだった。水面に顔を出しては、すぐに潜り直す。と、人の声がした。
「そんなところで何してるんだ」
お腹の出たおじさんが怒ったような顔をして僕を手招きする。その横では小柄な婦人が首を傾げていた。
下手に逃げたり無視したりするのは賢明ではない気がして、とりあえず中年の夫婦のいる岸辺に立ち泳ぎしながら向かう。渋る僕に執拗に川から上がるように求めるので、正直に今裸だから上がりたくないのだと答えても、
「裸なのは知ってる。パンツくらい穿いてるだろうが」
と、おじさんはしつこかった。
「いえ、その、パンツも穿いてないんです」
この人たちにまで興味本位で裸をからかわれるのはいやだったが、その予感は当たった。それまで黙って不思議そうな顔をしていた婦人が急に眼を輝かせて、「嘘つき」と僕を詰るのだった。
嘘ではないことを証明するために川から上がって素っ裸の恥ずかしい体を晒す。と、奥から若い女の人と男の人の二人が出てきた。二人は夫婦の子どものようだった。
朝の散歩を楽しんでいたこの四人家族は、僕が辞退を申し出たにもかかわらず、親切にも、おちんちんのロープを解こうとしてくれた。おちんちんが垂れてこないように押さえつけることを父親に言いつけられた娘がにやにや笑いながら、おちんちんを指でつまみ、もう片方の手でおちんちんの袋を持ち上げる。高校生ぐらいの女の人で、息子は僕よりもうんと背が高いものの年は変わらないように思われた。息子が後ろに回ってお尻の肉をぐいと掴む。
四人の家族が全員一人ずつ試したが、ロープは解けなかった。というよりも、あまり本気で解こうとしているようには見受けられなかった。
息子が僕のことをY美の家の奴隷みたいな奴だと言うと、母親の顔色が変わって、父親に耳打ちする。僕がY美の家と関係があるのは重大事のようだった。下手に助けるとトラブルに巻き込まれる恐れがあると判断した父親は、咳払いをして散歩を続けた。婦人と息子がすぐに後を追う。
最後に残った娘は、僕を川へ突き落すと家族の方へ走って行った。
観念した僕は、一つだけお願いを聞いてほしいと切り出した。言うことを聞くからおちんちんを縛りつけているロープだけは解いてください、と頼んだのだった。どうせ断られると思ったが、予想に反してY美は承知した。ポケットからカッターナイフを取り出して、おちんちんの前にしゃがみ込む。
「動いたら駄目だよ」
突き出した刃が街灯を返して白く光った。おちんちんを切り取られる恐怖で膝が震える。
「動くなって。おちんちん、傷つけてもいいのかよ」
びくびくする僕を叱りつけて、Y美はカッターナイフの刃をおちんちんの根元に当てた。細いロープだが簡単には切れない。力の加減を少しでも間違えれば、おちんちんに鋭い刃が及ぶのだ。
うまく切れず、難儀するY美はおちんちんの袋を持ち上げて、裏側から切ろうとしたり、横側から切り込みを入れたりしたが、やはり上から刃を入れるのが一番だと判断して、刃に力を込める。
脂汗が一筋こめかみを伝った。ロープがはらりと地面に落ちた。Y美が大きく息をついて汗を拭った。さすがに緊張したらしい。僕はすぐには緊張から解放されず、しばらく声が出なかった。ロープの当たっていた部分に空気が触れ、おちんちんを締め付けていたロープから一日ぶりで解放されたことを実感する。
「お礼はどうしたんだよ」
怒鳴られて、慌てて頭を下げると、Y美はにっこり笑って、
「初めからおちんちんのロープは解いてやろうと思ってナイフを用意してたんだよ。お前が幸ちゃんやレイに嬲られてたから、その機会を失ってただけ」
と、言った。
おちんちんに括り付けたロープで引き摺り回される屈辱から逃れられたものの、思いもよらぬ新たな羞恥に見舞われることになった。確かにY美はもう僕をロープで引いて歩くことはしなくなった。しかし、依然として僕は素っ裸のままだったし、おちんちんを隠してはならない厳命に変わりはない。
ロープで引っ張られている時は、いじめられて真っ裸で歩かされているのが見る者には一目瞭然であったけれども、今度は、僕が自ら裸で歩いているようにも見える。Y美が企図したように、田んぼに落ちて泥だらけになったから裸で歩いている、という幼い男の子の真似を演じなければならないのが辛かった。
夏の夜の涼しい風が吹き抜けた。ゆっくり歩くY美の後ろをとぼとぼと付いて行く。家々の角で立ち話する主婦が驚いて僕に話しかけた。口ごもる僕を制してY美が説明すると、主婦たちはくすくす笑いながら僕に手を振るのだった。レイちゃんに受けた暴行で体の節々がずきずきと痛むのだが、その痛みすらも、丸出しのおちんちんを隠すことなく歩かされる羞恥を忘れさせてはくれなかった。
バス通りを過ぎていよいよ家に近づくと、Y美が寄ってきて僕を電信柱に押し付けた。何をするのかと思ったら、いきなり指でおちんちんを扱き始める。電信柱の硬いコンクリートにお尻が潰れる程圧せられた。Y美の指の動きが速くなる。いやがる僕を無視してY美の目は真剣だった。刺激に負けておちんちんが大きくなると、Y美が指を放して歩行を再開する。勃起させられたおちんちんに満足そうに頷いたY美は、隠すのは絶対に許さない旨、僕に釘を刺すのだった。
近所の人たちは既に僕が素っ裸で歩かされているところを何度も目撃している。だから今回は趣向を変えたというのがY美のおちんちんを勃起させた理由だった。Y美のサービス精神は、悔しいことに十分な効果を上げたと言わざるを得なかった。
畑の前では、顔馴染みの人たちが農作業姿のまま立ち話に興じていた。大きくなって天を仰ぐおちんちんを隠したいあまり、前後に元気よく振ることを命じられた腕の動きが止まりかかった。しかし、振り返るY美に睨まれて、すぐに平静を装う。おちんちんを元に戻そうと必死に冷静になってあれこれ考えたが、功を奏さず、リヤカーに寄りかかったおじさんや農作物を抱えたおばさんたちの嘲笑の的になってしまった。
「裸で歩いて沢山の人に見られているうちに、興奮しちゃったようなの」
呆れたようにY美が言うと、みんながどっと笑った。
体が羞恥の熱で火照る。Y美の家の鉄扉が開くと、吸い込まれるように体を入れた。それと同時に不穏な空気を感じる。
玄関のドアの前で、おば様が怒ったような顔をして女の人と話していた。しょんぼりとうなだれている女の人はヌケ子さんだった。何か仕事上のミスをしておば様に激しく叱られているようだった。おば様はY美の後ろから僕が姿を現わすと、目を丸くした。
「あんた、何やってんのよ」
相変わらず素っ裸のまま、全身泥まみれで、その上、おちんちんまで大きくさせている。Y美がおば様に事情を説明したが、おば様は納得していなかった。時間はもう八時半を過ぎており、こんなに遅くまで出歩いていたことが気に入らないようだった。
「お母さん、ごめんなさい」
叱責されて、Y美がしおらしく頭を下げる。おば様が今度は僕の前に立ち、気をつけを命じる。おば様は僕が全裸でいる理由も、泥だらけの理由も、おちんちんが大きく硬くなっている理由も、問わなかった。そんなことよりも昨日、僕がさせられたモデルのバイトの時の態度が悪かったことの方がよほど問題であるとして、ひたすらその件について難詰するのだった。
弁当をさっさと運ばなかったこと、先生の指示に素直に従わなかったこと、荷物の運搬時に会社の備品を紛失したことなどについて、僕に責任を感じているかどうか問い、僕の無責任な態度がおば様の社会的信用の喪失につながることを説明する。
身に覚えがない訳ではないこれらのことは、すべてヌケ子さんが報告したらしい。だが、びしょ濡れのパンツをなかなか脱ごうとしなかったことなどは、先生の命令不服従と難じられる程のことではないような気がしたし、弁当運びの際の不始末に至っては、途中変な男の人にパンツを脱がされたトラブルのことが全然考慮されていない。それでつい、「でも」を連発して反省の弁を見送ってしまった。下手な言い訳がおば様の逆鱗に触れることを一瞬でも忘れたことが恨めしかった。おば様が力任せに僕の頬を交互に何度も平手打ちする。
「立ちなさい」
怒りに燃えた時の目がY美とよく似ている。
「ごめんなさい。申し訳ありません」
泣きべそをかきながら腰を上げる僕に、もう一発、平手打ちを見舞う。ヌケ子さんが小気味の悪い薄笑いを浮かべて見ていた。そして、僕がどれだけ不真面目だったか、勤務態度がいかに悪かったかを大きな手振りを交えておば様に伝える。さっきまで自分が叱られていたものだから、僕に八当たりしているとしか思えなかった。おば様の怒りの矛先を僕に向けさえすればヌケ子さんは満足なのだろう。
昨日から僕がずっと裸だとY美から聞いたヌケ子さんは、手を叩いて喜んだ。
「いい気味ね。真面目に言うことを聞いて働かないからこうなるのよ。当分おちんちん丸出しにするしかないね。ちっちゃいおちんちん」
指摘されて、勃起が完全に収まっていることに気づく。悔しさと恥ずかしさと恐怖で小さく縮こまるおちんちんをヌケ子さんが指でつんとはじいた。
庭へ僕を回すと、おば様がホースを引いてきた。僕が泥だらけでいることが気に入らないらしかった。いきなり水を浴びせられる。冷たさに悲鳴を上げて身を縮ませる僕におば様は容赦なくホースの口を狭めて向ける。ヌケ子さんに命じて、靴などの汚れを落とすのに使うブラシで僕の体をこすらせる。洗剤を背中やお腹にこぼされ、お尻や足の付け根を徹底的に洗われる。僕は冷たさに身を竦め、ブラシできつくこすられる痛みに悲鳴を上げる。ヌケ子さんは僕の体から泥を落とすのに躍起になって、大きな庭石の上で僕を四つん這いにさせたり、仰向けにさせたり、股を大きく開かせたりするのだった。
荒々しい水洗いが済むと、ヌケ子さんはおば様の許可を得て、ようやく一日の仕事から解放されるのだった。鼻歌を歌いながら門の外へ出て行ったヌケ子さんの背中を見送った僕は、Y美の「いただきます」と言う声を聞いた。立ち上がると、Y美がガラス戸の向こうで夕飯を食べるのが見えた。
「一緒にご飯を食べたいでしょうね。でも、家には上がらせない」
いきなり背後からおば様に両肩を掴まれた。おば様の爪が僕の濡れた肩にきりきりと食い込んでゆく。足払いされて芝生の上に崩れた僕におば様が言った。
「あんたは夕飯は外で食べるのよ」
程なくしておば様が膳を運んでくれた。朝から少量の食事しか与えられていなかったこともあり、膳のコロッケを見ると、一気に空腹を覚えた。芝生に土下座して食事の許可を乞う。おば様が胸の前で腕を組み、手を使わないことを条件にして食べる許可をしてくれた。罰として犬のように過ごすことを命じるのだった。
おば様が茶碗のご飯を丸皿に移しコロッケに混ぜると、手を叩いた。食事を始めてよいという合図だった。顔を突っ込んでがつがつ食べる。手を使わず四つん這いになってお尻を高く上げる。縁側のすぐ横の芝生は、居間の明かりがガラス戸から漏れて明るい。泥を落とした僕の体をしげしげと見つめるおば様がそこに沢山の痣があることに気づいて、心配そうに僕の顔を覗き込んだ。
「体じゅう痣だらけじゃないの。誰にやられたのよ」
お皿から顔を放して、辛かった体験を言葉少なに語る。犬になり切って食事をしていたのに、おば様が急に僕を一人の人間として扱うので、真っ裸のまま四つん這いになって皿に顔を付ける自分が恥ずかしくなる。
同情したおば様が僕の頭を撫でて、慰めの言葉を掛けてくれた。もしかすると、許されて家に上がらせてくれるかもしれない。服を着せてくれて、今晩だけはY美やおば様と同じように布団の中で眠らせてくれるかもしれない。不意に胸に希望が萌した。昨晩は硬い地面の上で過ごしたので、せめて建物の中で眠りたいものだと強く思ったのだが、おば様は僕の頭を撫で続けるだけで、なかなか次の言葉を発してくれない。食事を終えると、皿の前に正座して、おば様を黙って見上げる。
「そんな哀れを誘うような目をしても駄目よ。あなたが年下の女の子たちに浣腸されたり、お尻の穴にいろいろな物を入れられたり、暴力を受けたりしたことに同情するけど、彼女たちを責めようとは思わない。女の子の探究心は大事に育てる必要があるし、ストレスは適度に発散させなくてはいけないからね」
そう言うと、僕を庭の奥の土が露出したところに連れて行った。太腿や胸、お尻が妙に痒くて堪らなかった。草の上で寝かされしたものだから、かぶれたのかもしれない。見ると、赤く腫れていた。黒くて柔らかい土を足の裏に感じる。
木の枝を地面に引いて円を描いたおば様がこの中で一晩寝なさいと命じた。円から一歩でも出たところを発見次第、いかなる理由があろうともおちんちんをちょん切るとおば様が宣した。おちんちんを切り取って僕を女の子にすると言うのだった。真面目な顔のおば様に睨まれ、得体の知れない不安で背筋が寒くなる。
とにかく朝から裸のままずっといじめられ続けたハードな一日のおかげで僕は非常に疲れていて眠かった。体の節々が痛く、草にかぶれたお尻やお腹が痒いのは相変わらずだが、疲労困憊した体は、おば様が立ち去るとすぐに動かなくなった。眠りだけが今の僕を慰めてくれる避難所のような気がした。
慰めに満ちた安らかな眠りは、しかし長く続かず、あっと言う間に朝を迎えた。お尻を蹴っ飛ばされ、仰向けになると、Y美とおば様が僕を覗き込んでいた。
「やだ。おちんちんが立ってる」
「朝はおちんちんが立つみたいね。男の子って面白いわね」
そう言うと、おば様がおちんちんの根元をつまんで軽く揺らした。横向きになって腰を曲げ、全く僕の意志とは関係なく大きくなったおちんちんを手で覆う。目の前の地面に小石や草があり、ここで一夜を明かしたのだと改めて思った。すると、Y美が僕の耳たぶをつまんで引っ張った。
「起きなさいよ。図々しいな」
半分眠った状態で立たされる。足元がおぼつかない。いきなりお尻を平手打ちされた。
「しっかり歩きなさい。おちんちんはしっかりお目覚めじゃないの」
おば様が僕を叱ると、Y美が「やだ、お母さんたら」と言ってくすくす笑った。
ガラス戸に面した芝生で食パンとバナナを口に突っ込まれ、水で流し込む。続いて歯磨きと洗顔を済ませる。Y美もおば様もティシャツに短パン姿だった。Y美がまだ制服に着替えていないので、朝のまだ早い時間であることが知られた。
体が痒くてぽりぽりと掻くので、不審に思ったおば様が僕を立たせ、僕の体をゆっくり回した。草にかぶれたと知ったおば様は、赤く腫れている部分に薬を塗ってくれた。ティシャツを着たおば様の胸がツンと張っている。ブラジャーを着けていないようだった。起立する僕の前にしゃがんで薬を塗るおば様の首元から胸の谷間が見える。
最大に大きくなったおちんちんは薬を塗るのに邪魔なようで、うるさそうにおば様が片方の手でどかしながら、おちんちんの袋を点検した。ここも草でかぶれているらしい。おば様の手が忍び込んで薬を摺り付ける。
後ろ向きにされると、正面にY美が立っていた。Y美は前を手で隠す僕に気をつけを命じる。
「さっきよりも大きくなっているんじゃないの?」
腰を屈め、下腹部に密着するほどそそり立ったおちんちんに顔を近づけるY美もまた、おば様同様、乳首が直接ティシャツの裏地にツンツンと当たっているようだった。おば様の首元ほど広くないので胸が見えないし、おば様ほどの隆起は認められないけれどもシャツが生々しく胸の起伏を伝えている。
「やだ。こいつ、私の胸を見て興奮してんのかな」
さっと顔を赤らめ、シャツの下に息づく胸を両手で覆いながら、Y美が二三歩後退りした。目は憎しみと嫌悪の情を湛えて僕とおちんちんを交互に睨みつけている。おば様が鷹揚に笑った。
「素っ裸の男の子って、興奮するとすぐに分かっちゃうから面白いね。おちんちんの小さな変化もすべて丸見えだしね」
薬を塗り終えたおば様がY美に目配せすると、Y美が「さ、行くよ」と、僕の手を引いて門に向かった。
「待ってください」
このまま服を与えられ、学校に行くものと思っていた僕は、不安のあまり呼吸するのが精一杯になりながら、Y美とおば様に質問をぶつけずにはいられなかった。
「勝手な夢を見るな。いつ誰がお前に今日服を着て学校に行けるなんて言ったんだよ」
忌々しそうに僕の手を強く引きながら、Y美が怒鳴った。
太腿を上げて、運動靴の裏で硬化中のおちんちんを上から押しては怒りを発散させるY美に、
「程々にしなさいよ」
と、おば様が少し離れた場所からなだめると、戸惑いを隠すかのような微笑を僕に向けて、事情を説明してくれた。
今日は午前中から大物代議士やら事業主やらが取っ換え引っ換えこの家を訪問することになっているので、僕がうろうろしていると大変よろしくない、そこで、今日は一日この家の敷地から離れた場所に隠れていてもらう、素直に従っていれば夜には家に入らせてあげる、とのことだった。
それならば学校に行かせてくれたらよいのではないか。半分べそをかきながらそう言うと、僕の裸の肩を叩きながら、おば様がうんうんと頷く。
「そうよね。私もそうさせてあげたいんだけど、昨日Y美がね、あなたの学校を休んだ理由を担任に問われて、久し振りに休暇が取れた実のお母さんと一緒に温泉旅行をしているって、言っちゃったみたいなの。旅行しているのに一日で戻ってきたら嘘がばれちゃうでしょ。馬鹿な娘でごめんね」
言葉とは裏腹に断固とした意志の強さを秘めた口調だった。Y美に引かれて門の外に出て、道路の反対側の歩道を歩き出す。言うことを聞くからせめてパンツぐらいは穿かせてくださいと頼んだが、頭陀袋を持って後ろから続くおば様にあっさり聞き流された。朝の早い時間帯だから通学の人はいなかったけど、農作業の人の白い軽トラックとスクーターのおばさんが通り過ぎた。Y美が後ろを向いて、
「こんな風に歩かされていても、おちんちんはおっ立てたまんまなんだね」
と、呆れる。手で隠さずに普通に歩くように強制されている僕は、勃起の収まらないおちんちんが朝の涼しい空気の中で揺れるのを忌々しい思いで見つめながら、Y美の後ろを歩く。後ろのおば様が間隔をかなり空けているので、反対側から来た軽トラックからはお尻が丸見えになり、僕が素っ裸で歩かされているのが簡単に分かってしまった。
草を踏み倒して作ったような脇道に入ると、人一人がやっと通れる足元の悪い急な坂道を下る。川のせせらぎを聞きながら、段々増えてくる小石のため足の踏み場所に一層気を遣う。やがて目の前に渓流が現われた。みなみ川だった。
流れに向かって左側へ川沿いを進む。大きな岩を登ったり、岩と岩をジャンプするY美は、その都度振り向いて、僕にも同じようにしてみろと命じる。僕が丸裸で、転んだりしたら肌を摺り剥きやすいことを忘れているようだった。難儀しながらやっと一つの岩を攀じ登り、Y美に叱咤されて向こうの岩までジャンプする。なんとか無事に着地するとY美が手を叩いて喜んでいる。素足を岩にぺたりと着けたのと同時に、未だ半分勃起中のおちんちんがぷるんと揺れたのがおかしかったらしい。
五分程歩いただろうか。岩の上で頭陀袋を下ろしたおば様が僕に気をつけを命じた。Y美が頭陀袋からロープを取り出し、おば様に渡す。おば様がロープで適当に輪っかを作って、おちんちんに嵌めると、根元できゅっと締め上げる。
「こんなもんでいいかな」
どんなに強く引っ張ってもおちんちんの袋にロープが食い込むばかりで抜けようがないことを入念に確認したおば様が、何重にも縛って固い結び目を幾つも作った。ロープの片方は、Y美が岩間から探し出した廃棄物の鉄材に結び付ける。Y美とおば様が二人がかりで大きな鉄材を持ち上げると、その重そうな物体を川の真ん中に向かって投げ込んだ。ロープに十分な長さがなければ、僕まで川の中へ巻き込まれたことだろう。おちんちんの根元に括り付けられたロープも、昨晩までのロープと全く同じようにかろうじて血流を妨げない程度に縛られていて、抜き取ることができない。
大きな岩が重なっていて、いざという時の隠れ場所があるし、川で泳ぐこともできるし、岩の上で日光浴もできるから、ここで一日放置されても平気だろう、とおば様が泣きべそをかく僕の顔を覗き込みながら言った。
「反対の岸には散歩コースが整備されているから岩の上にずっといると気付かれるかもしれないね。でも、ここまで来る人は、まずいないと思う。もし、おちんちんのロープを解くことができたら、好きな場所へ逃げていいよ」
頭陀袋から水の入った瓶を取り出して岩の上に置くと、おば様がにっこりと笑って僕の頬を撫でた。昨日に続いて野外に全裸のまま放置される長い一日を過ごすのかと思って失意にうなだれる僕を、おば様は励まそうとしたのかもしれない。
「ここから逃げることができたら、今後はあなたを裸にして晒し者にしないって約束してあげる」
「ほんとですか」
思わぬおば様の申し出に声が裏返る。
「もちろんだよ。だから、そんな悲しそうな顔しないこと」
ロープを引いておちんちんを揺すりながら、おば様が笑顔を向けた。Y美が心配そうな顔をしておば様に何か耳打ちをしたが、おば様は取り合わなかった。
「両手を出しなさいよ、早く」
時間はたっぷりあるからロープの結び目を一つ一つ解こうと考えていた矢先、Y美が頭陀袋から爪切りを取り出した。爪切りをカチカチ鳴らすY美に命令され、恐る恐る指を伸ばす。あっと言う間に爪を深く切り取られてしまった。
「頑張りなよ。女の子におちんちんやお尻を弄ばれる生活から抜けられるかもよ」
と、Y美が励ますと、おば様と一緒に来た道を引き返して行った。
川の流れが聞こえてくるだけの自然の中に一人ぼっちになったものの、途方にくれていた訳ではなかった。おば様は確かに約束してくれた。このロープから自由になれたら、もう裸にされて性的ないじめを受ける日々を過去のものにすることができる。
鶺鴒が水面を嘴で突っついて、羽を激しく動かしたかと思うと、するりと飛んで行った。
爪をすっかり切られてしまったので、結び目を解くことはできない。ロープを叩き切ろうとして鋭角な石を探した。岩の周囲から斜面の草叢までおちんちんのロープが許す限り手を伸ばしたが、小石ばかりで碌なものがない。川の中なら見つかるかもしれないと思って、水面に爪先を当てると案外冷たくなかった。思い切って川に入ると、底は石でごろごろしていた。しかし、丸石しか無くて、先の尖がった石はなかなか見つからない。潜って深い処に行き、ようやく三日月の形をした石を見つけたが、どんなに叩きつけてもロープは切れそうもなかった。そのうち、岩に当って石が砕けてしまった。
次に考えたのは、ロープの端を縛り付けた鉄材を引き上げることだった。しかし、これは重くてとても無理だった。川底に沈められた鉄材に縛り付けられたロープを解く方がたやすい。そう考えた僕は、再び川に身を沈め、大きく深呼吸してから潜った。水深は2m以上あった。水中でも川の流れは速く、川底まで潜ったら、しっかり岩などに掴まっていないと流されてしまう。
何度も潜り直して、鉄材に縛り付けたロープを解こうと試みる。おちんちんの根元と違い、簡単な結び方しかしていないので、根気よくやれば解くことができる筈だが、なにしろ水中で流れも速く、岩に掴まりながらでの作業なので予想以上に難儀するのだった。水面に顔を出しては、すぐに潜り直す。と、人の声がした。
「そんなところで何してるんだ」
お腹の出たおじさんが怒ったような顔をして僕を手招きする。その横では小柄な婦人が首を傾げていた。
下手に逃げたり無視したりするのは賢明ではない気がして、とりあえず中年の夫婦のいる岸辺に立ち泳ぎしながら向かう。渋る僕に執拗に川から上がるように求めるので、正直に今裸だから上がりたくないのだと答えても、
「裸なのは知ってる。パンツくらい穿いてるだろうが」
と、おじさんはしつこかった。
「いえ、その、パンツも穿いてないんです」
この人たちにまで興味本位で裸をからかわれるのはいやだったが、その予感は当たった。それまで黙って不思議そうな顔をしていた婦人が急に眼を輝かせて、「嘘つき」と僕を詰るのだった。
嘘ではないことを証明するために川から上がって素っ裸の恥ずかしい体を晒す。と、奥から若い女の人と男の人の二人が出てきた。二人は夫婦の子どものようだった。
朝の散歩を楽しんでいたこの四人家族は、僕が辞退を申し出たにもかかわらず、親切にも、おちんちんのロープを解こうとしてくれた。おちんちんが垂れてこないように押さえつけることを父親に言いつけられた娘がにやにや笑いながら、おちんちんを指でつまみ、もう片方の手でおちんちんの袋を持ち上げる。高校生ぐらいの女の人で、息子は僕よりもうんと背が高いものの年は変わらないように思われた。息子が後ろに回ってお尻の肉をぐいと掴む。
四人の家族が全員一人ずつ試したが、ロープは解けなかった。というよりも、あまり本気で解こうとしているようには見受けられなかった。
息子が僕のことをY美の家の奴隷みたいな奴だと言うと、母親の顔色が変わって、父親に耳打ちする。僕がY美の家と関係があるのは重大事のようだった。下手に助けるとトラブルに巻き込まれる恐れがあると判断した父親は、咳払いをして散歩を続けた。婦人と息子がすぐに後を追う。
最後に残った娘は、僕を川へ突き落すと家族の方へ走って行った。
先の展開も期待しています。
Y美の心境の変化とか・・・
おばさんが優しくなったり・・・
はないか(笑)
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おてぃんぽ入れてお金もらえるとか、日本始まったなwww
昨日もホテルで1日中ハメて、7万GETしたぞ!!
もうね、言うことなし!!本日も突撃してきまつ!!(`・ω・´)ゞ
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