おば様が買ってくれたパンツは、ぴっちりと肌に食い込み、どんなに引っ張り上げてもお尻の割れ目が少し出てしまう。それもそのはず、小学校低学年向きのサイズで、おば様が間違えて買ったとのことだが、これを穿かないとなれば、僕は昨日までみたいに家の中ではいつも丸裸でいるしかなくなる。
小さなパンツなので、おちんちんの位置がずれるとすぐ露出してしまうのも気がかりだった。おば様はこの新しいパンツを気に入ったらしく、ゴムを引っ張って放しては、パチンと鳴らして童女のように笑い、僕の下腹部の辺りを指しながら、
「もしこの子に陰毛か生えてきたら、このパンツだと毛がはみ出てしまうね。まだ毛が生えてなくて、良かったと思わない?」
と、Y美に同意を求めるのだった。
夏休みまであと十日ばかりのある土曜日、学校が午前中に終わって、家で昼食のソーメンを食べていた時、不意にY美が「友だちを家に呼んだから」と、言った。
「友だち? 友だちって誰?」
その日は珍しく仕事に行かず一緒にお昼を食べていたおば様が訊ねると、
「同じクラスの子、四人」
「珍しいわね。あなたがうちに友だちを呼ぶなんて」
「別に。私だってS子んちにお邪魔したりしてるんだから、たまには来てもらったっていいでしょ」
四人の友だちは、二時に来るとのことだった。僕は、友だちが来ている間どこかに隠れていたい、さもなければ、その間だけ服を着ることを許してほしいと願い出た。Y美はどちらの願いにも首を横に振った。
「隠れるって、一体何を言ってるの。お前は掃除の仕事があるじゃないの。すぐサボることを考えるんだね。服なんか着る必要ないでしょ。友だちが来るからって、お前の友だちじゃないんだから、お前が気を遣う必要なんかないんだよ。いつも通りでいいの。いつも通りのパンツ一枚の姿を見せてやりなよ。パンツまでは脱がさないから」
Y美以外のクラスメイトにパンツ一枚で家にいる姿を見られたくなかった。ましてやサイズの一回り小さい窮屈なパンツだ。学校でしか接することのない人たちには絶対に見られたくない。Y美は、僕がこの家で奴隷のような立場に立たされていることは、学校の友だちには内緒にしてくれていると思っていた。その秘密の共有が、Y美と僕の屈辱的な関係という事実を受け入れる僕の唯一の心の拠り所になっていた。Y美は僕を裏切らないと信じるしかなかった。
家の呼び鈴が来訪者を告げた。僕は居間の大きなガラス戸に、かつては僕のパンツだった白い布切れを擦り付け、ごしごしと汚れを落としていた。玄関のドアが開いて、賑やかな声と共に入ってきたY美の友だちが「お邪魔します」と元気な声を張り上げ、家に上がる。パンツ一枚の僕は、彼女たちがそのまま階段へ通り過ぎるのを身を硬くして待った。が、Y美はすぐに自分の部屋に案内せず、四人に居間を覗かせるのだった。
「こんにちは」
その声は明らかに、背中を向けて窓ガラスを拭いている僕に対して掛けられたものだった。挨拶を受けてぼそっと呟くように返した僕は、恥ずかしさで、すぐに顔を窓ガラスに戻した。S子だった。
「ほんとだ。ほんとに裸でいるんだね」
「まるで奴隷みたいじゃん」
「ひどい、奴隷なんて。ちゃんと優しくしてあげてるもん」
Y美がおどけたように言い返すと、明るい笑い声が家じゅうに響いた。
来客者の来ないうちに済まそうと思って、いつもより早く日課を終わらせた僕は、濯いだ雑巾を裏口の外にあるバケツに戻した。おば様に仕事の完了を報告する。と、すごい勢いで階段を下りる足音が聞こえた。居間に入って来たのはY美だった。僕にジュースとお菓子を運ぶように言いつけると、駆け足で自分の部屋に戻る。
おば様が用意してくれた5本の缶ジュースとポテトチップスをお盆に載せて、思わず大きな溜め息をつく。おば様が「行ってらっしゃい」と、僕の裸の肩を叩く。どきどきしながらお盆を持って階段を上る。恥ずかしくて逃げ出したい気持ちをぐっと堪えて、Y美の部屋をノックする。賑やかな話し声が一瞬止まった。
「どうぞ。入んなよ」
Y美ではない、誰か別の女の人の声がしてドアが開き、僕は部屋に入った。Y美を含む五人の女の人が床に車座になっていて、一斉に僕を見上げた。お盆ごと床に置いてそそくさと出て行こうとする僕の手首を、S子が掴んで、
「まあ、そんな慌てて出て行かなくてもいいじゃん、ナオス君。あ、この家ではチャコって呼ばれているんだっけ。チャコちゃん」
みんながどっと笑った。僕の体が魔法をかけられたかのように凍り付いて、そこに立ち尽くしている。
「そこに正座して。みんながお前に聞きたいことがあるみたいだから。早く」
叱咤するY美の声が遠くからぼんやりと聞こえ、僕は素直に従った。小さなパンツ一枚だけを身に付けて正座する僕の体を、四人の女の子たちは、くすくす笑いながら、いかにも好奇心いっぱいの目で無遠慮に見ている。僕は俯いて、視線に耐えた。
「いつもさ、ナオス君とは学校でも話す機会ってあまりないじゃん。せっかくだから、いろいろお話したいな」
Y美たちがいつもミューと呼んでいる、丸顔の女の人が親しげな口調で言った。普段クラスの男の子には容赦ない言葉遣いで、異性に対する嫌悪感を隠そうとしないこの人の、この親しげな態度は、パンツ一枚の裸の僕に対する精神的優位を示している以外の何物でもなかった。
正座したままもじもじしている僕を指して、Y美は先日の期末試験で、自分が僕よりもよい成績だったことを自慢気に語り、僕の成績が急降下していることを嘲笑した。ミューが驚いた顔をして、まじまじと僕を見た。
「知らなかった。私、ナオス君て、成績はトップクラスの人だと思ってた」
「そんなの過去の話だよ。ここにチャコの答案があるから、見てみなよ」
そう言ってY美は、机の引出しから出した僕の幾つかの答案を、ミューに渡した。「へえ、私より悪いじゃん」とミューが感想を述べて、隣りの人に回す。僕の不名誉な答案が次々と女の人たちの間を回った。「馬鹿なんだねえ、ナオス君て、意外と」と言われる度に、僕は居たたまれない思いで頭を下げるしかなかった。
「ねえチャコ、この子、覚えている」
そう言ってY美が肩を叩いた三つ編みの眼鏡を掛けた女の人の顔をちらと見た僕は、すぐにその名前をさん付けして答えた。変な質問だと思った。同じクラスの人なら、全然言葉を交わさなくても顔と名前くらいは一致する。しかし、Y美はその答えに満足しなかった。三つ編みの荒山さんは、眼鏡の奥で目を光らせて、心持ち顔を赤く染めていた。
「違うよ、馬鹿。小学五年生の時にも同じクラスだったの。風紀委員をやっていたんだけど、覚えてないの。ほら、この写真だよ」
茶封筒から三葉の写真を取り出して、Y美が僕にだけ見えるように渡した。思い出したくない写真だった。小学五年生の僕が教室でパンツさえ脱がされた丸裸のまま、給食を載せたトレイを持って席に戻ろうとするところを前から写したものだった。Y美に騙され、教室からパンツ一枚になって保健室まで身体検査を受けに行った僕は、教室に戻っても服を取り上げられ、パンツ一枚の裸のまま授業を受けさせられ、給食の時間には、クラスみんなの前でそのパンツも脱がされてしまった。
三葉の写真は、いずれも素っ裸にされた僕を写したものだった。荒山さんは、あの時の風紀委員。大人しくてもの静かな荒山さんが、あの時Y美の片棒を担いでさんざん僕に恥ずかしい思いをさせた同一人物とは、俄かには信じられなかった。が、そう言われてみれば、そんな気がしないでもない。あの身体検査の日の出来事は、僕の中で記憶がうまく結びつかないのだった。
「ねえねえ、私たちにも見せてよ」
みんなからルコと呼ばれてる、活発な女の子が僕から写真をひったくろうとした。その素早い手から写真を守ったのはY美だった。
「あんたは見ては駄目。チャコか可哀想だから」
鋭い目でY美に睨まれ、ルコはしゅんとなった。Y美は僕から写真を取り上げると茶封筒に入れて、机の引き出しにしまった。恥ずかしい写真をここにいる誰の目にも触れさせなかったY美の配慮に、僕はほっと胸をなでおろした。
「私、覚えてるよ、ナオス君のおちんちん。あれから二年経つのね。少しは大きくなったのかしら。久しぶりにチェックしたいんだけど」
にやりと笑ったその不敵な表情は、まさしく風紀委員そのものだった。これらの写真は、風紀委員が撮影したものだった。彼女が僕の気づかぬうちに撮影し、自宅で現像したらしい。僕はY美に目を向けた。Y美が助けてくれることを期待していた。
「そうだよね。実は私もそう思ってたんだ」
ジーパンで胡座をかいていたY美は、足を組み替え、傍らのS子に目配せした。その途端、僕は言い知れぬ恐怖で鳥肌が立ち、発作的に立ち上がると、Y美の部屋のドアを開け、駆け足で階段を下りた。
「待ちなさい」
刺すようなY美の一声を合図に、女の子たちが追いかけて来た。僕は居間を抜け、おば様を探した。おば様が居ない。女の子たちが二手に分かれて僕を追い詰める。テーブルの下を潜って一時は難を逃れたが、おば様の寝室の前でS子にがっちり体を押さえ込まれてしまった。
S子の腕の中でもがいている僕を見て、ミューが冷やかしの言葉を浴びせた。廊下をS子に小突かれながら歩いていると、Y美と風紀委員が近づいて来て、僕が逃げたことを責めた。ルコが背後からスキップして、僕の横を通り抜けざま、ぱしんと脇腹を叩いて振り返り、にやりと笑ってみせた。
女の人たちは、みな背が高かった。特にS子はY美が背伸びしても届かないほど高く、その高身長は部活のバスケットボールで大いに役立てているそうだ。僕の背は、彼女の胸くらいまでしか、ない。S子の広い肩幅の中にすっぽり収まってしまった僕の小さな体は、どう抵抗したところで到底かなうものではないことを、実感させられた。
五人の中では一番小柄なルコにしたって、僕とは普通に立ったまま僕のつむじを見下ろせる程の身長差があり、彼女たちに背中を叩かれたり、頭を突かれたりしながら僕は廊下を曲がり、階段を上るのだった。
小さな白いブリーフのパンツ一枚だけしか身にまとっていない僕は、五人の女の人たちに囲まれた恐ろしさで、ともすれば階段を上る足が滞った。すると、Y美が容赦なく背中や太ももを叩き、その叩き慣れた様子を見て、みんなが「すごい」「いい音がするね」などと声を掛ける。
後ろからミューがやたらと僕のパンツのゴムに手を掛けるのが気になった。引っ張られる前に必至に払う僕の仕草が面白いらしく、パチンパチンとゴムを鳴らしては、くすくす笑う。僕は、学校での僕しか知らない女の人たちの前で、とにかくこのパンツだけは脱がされたくない気持ちで頭が一杯だった。
二階に上がって連れ込まれたのは、Y美の部屋ではなく、その向かいの和室だった。Y美に竹刀で折檻を受けて以来、この部屋には入るたびに何かしら恐怖の感情を呼び起こされる。しかし、今は新たな恐怖で足が竦んでいた。すぐにS子が僕を羽交い絞めにした。S子がちょっと腕を上げるだけで、僕の素足は畳から離れる。
「やめてよ。放して。何するの」
足をばたつかせて抵抗する僕の頬を、Y美が力まかせに平手打ちした。
「お前ね、同い年のクラスメイトだからって、敬語で話さなくちゃ駄目じゃない。私にも敬語なんだから、私の友だちにも敬語だよ。決まってんだろ、馬鹿だね」
「分かりました。ごめんなさい。やめてください。放してください」
素直にY美の言に従う僕の態度に、みんなが感心する。ミューとルコがしゃがんで、僕のパンツをじっと見ているのが気になった。
「久しぶりに見てみたいな、ナオス君のおちんちん。ね、お願い。見せてよ」
両腕を頭の後ろでがっしり固められている僕に、風紀委員が照れ笑いしながら、顔を赤らめて、お願いする。「やだ。やだ。絶対やだ。やめてください」と返すしかない僕を、しゃがんでいるミューとルコか哀れむように見上げた。
パンツの上からおちんちんを撫でながらY美が、
「荒ちゃん、二年ぶりだもんね。すごく大きくなってて、びっくりするよ。もう大人のおちんちんになって、毛だって立派に生えてるんだから」
と、出鱈目なことを口走った。
「え、そんなに大きいの? 皮とかも剥けてるの?」
風紀委員が大袈裟に驚いてみせると、Y美が調子に乗って、
「当り前じゃん。なんてったって大人のおちんちんだよ」
思わず大きな声を出して、Y美の嘘を打ち消そうとした僕は、「うるさい」と怒鳴られ、往復ビンタを受けた。悔しさと恥ずかしさで目に涙が溜まってきた。Y美が目で合図すると、ミューとルコがパンツのゴムの両端にそれぞれ手を掛けた。ゆっくりと下げる。
「やめてください。やめて」
涙声になって哀願する僕の声を楽しむように、ミューとルコはじわじわとパンツを下げ、すぐにぴたりと動きを止めた。と、今度は後ろで羽交い絞めしているS子が腕を上げて、僕の体を浮かせるのだった。パンツが手で固定されているので、少しずつパンツが脱がされる格好だ。
「どうするどうする。おちんちんが見られちゃうよ。大きな大きなおちんちん」
Y美が嬉しそうに僕をからかう。S子が腕を下ろした。パンツが再び元の位置に戻る。ミューとルコは、ぎゅっとパンツを上へ引っ張ったり、下げたりして、遊び始めた。そのうち、二人の手の動きがちぐはぐになり、ミューが上へ、ルコが下へ同時に引っ張ったりして、何度かおちんちんが外へ飛び出しそうになった。
この期に到っても、僕にはまだY美を信じる気持ちがあった。同じクラスの友だちにまで僕を晒し者にしていじめることはないと、日頃Y美がクラスメイトを口を極めて罵倒しているのを聞いて、思っていた。どこかのタイミングで必ずY美がストップを掛け、僕を解放してくれるだろうと期待していた。しかし、それは僕の甘い、弱い気持ちから出る一種の神頼みに過ぎなかった。Y美は、僕のパンツを上げ下げして遊んでいる二人に向かって、こともなく、
「いいよ。じゃ、そろそろ脱がしちゃおうか」
と、言い放ったのだった。ミューとルコが「せえの」の掛け声とともに、一旦上に引っ張ったパンツのゴムを一気に下ろす。毛が生え、皮の剥けた、大人のおちんちんを期待していた彼女たちの目に、僕の小さなおちんちんが現われ、彼女たちは、どっと笑った。
「うそでしょ。信じられない。二年前と全然変わってないじゃん」
両手で口を覆った風紀委員がおちんちんに目を丸くして、叫んだ。
「Y美ちゃんたら、嘘つき」
足首から抜き取った僕のパンツを丸めて、風紀委員がY美に投げつけた。Y美は笑って誤魔化す。腿を上げ腰を捻って隠そうとする僕の足を押さえつけながら、ミューとルコがじっと僕のおちんちんを見つめている。
「ねえ、私も見てみたいから、代わってよ」
ふっと僕の両腕を解いたS子が前に回った。僕は自由になった両手で急いでおちんちんを隠したが、代わったY美にすぐに羽交い絞めにされてしまった。
「すごいね。私の弟、小学五年だけど、それよりも小さい。まるっきり子どものおちんちんじゃん。ねえ、触ってもいい?」
「どうぞ」
拒絶する僕を遮ってY美が答える。S子のごつごつした指がおちんちんの皮をつまんで引っ張った。僕が呻き声を上げると、今度はおちんちんの袋に手を伸ばした。
「おちんちんよりも袋の方が大きいんだね」
「そうだね」
ミューとルコが顔を見合わせて、感心している。S子がおちんちんの袋をぎゅっと握って、軽く下へ引っ張った。袋を握る手に力が加えられ、僕は悲鳴を上げて許しを乞う。
「この袋の中でぐりぐりと動いてるのが睾丸だね。ここを打たれると痛がるんだよ、男の人は。ね、どんな風に痛いのか、教えてよ」
睾丸を指と指の間に挟みながら、S子が苦痛にゆがむ僕の顔を覗き込む。どんな風にと聞かれても、答えようが無い。とにかく痛いとしか言えない。
「表現力がないんだね、お前は。いらいらするなあ、もう」
後ろのY美にいきなりお尻を蹴られ、つんのめった僕は、S子の指に挟まれていた睾丸を思いっきり引っ張られる形になって、痛みのあまり泣き声を上げた。畳に横たわっておちんちんの袋を手で押さえながら、涙を流す僕のお腹を足で軽く突いて、S子が立つように命じた。
命令に応じてしぶしぶ立ち上がろうとした僕の足首を、Y美が掴んで引く。僕は畳に尻餅を突いてしまった。開いた僕の足の片方をルコに持たせ、Y美とルコが二人して、仰向けに倒れた僕の足をぐいと上げて、太ももとお腹がくっ付くまで曲げさせた。おちんちんの袋の裏側からお尻の穴までが剥き出しにさせられた。
「すごいよ。こんな角度から男の子の体を見るのって、初めて。おちんちんの袋の裏側からお尻の穴までって、男の子は何もないんだね。こんなにお尻の穴丸出しにされちゃって、恥ずかしいよね。見ている私まで赤面しちゃう」
興奮冷めやらぬ勢いでまくし立てるミューに、Y美は静かに微笑を送り、僕の赤く染まった頬をぺんぺんと叩きながら、
「同級生の女の子たちに、こんな姿見られちゃって、どうするの」
と、笑った。
体を大きく曲げさせられた不自由な姿勢の僕の下半身を、ミューとルコが交互にいじって遊んでいると、いつしか風紀委員も混じって、おちんちんをいじるのだった。
Y美はまだ僕を解放しようとしなかった。S子と共同で僕の両腕を畳に押さえつけると、ミューとルコと風紀委員におちんちんの皮を剥いてみるように促した。不器用な指がおちんちんを上下に擦り始めた。ゆっくりと皮が下げられ、亀頭の敏感な部分に、いきなり何人かの指が触れては撫でる。
その度に僕は短く声を上げ、お尻を畳にぐっと押し付けた。Y美がミューとルコに、僕が包茎であることを伝え、大人になればこの皮が自然に剥けてくるはずだと解説した。続けてY美が毛が生えてくる場所を具体的に指で示すと、ミューが「全然生えてくる感じじゃないじゃん。一生生えないかもよ」と、笑った。
「いつまでもめそめそ泣いてんじゃないよ。丸裸にされちゃったんだから、仕方ないでしょ。諦めなさいよ」
Y美が僕の腕を掴んで叱咤すると、僕を立たせた。おちんちんを両手で隠して、腰を引いて立っている僕の周りを、五人の女の人が取り囲む。
「今から、おちんちんを大きくさせて、みんなに勃起したおちんちんを見せてあげなさい。すぐに勃起させなさい」
鋭い命令口調でY美が僕を睨みつけた。Y美だけならまだしも、今日初めて裸を見られてしまった四人の女の人の前でおちんちんをしごくなんて、到底できそうもない。ためらっている僕に向かって、もう一度Y美が「早く」と怒鳴った。
懸命に隠している僕の手をどかしておちんちんを覗き見たS子が、
「この子、怖がってる。おちんちんが小指にも足りないくらい縮んでいるもん。これじゃあ、大きくさせるなんて、無理なんじゃないの?」
「仕方ないなあ、まったく。それじゃ、私たちの手で大きくしてあげようか」
絶対におちんちんを隠さないことを条件に羽交い絞めから解放された僕は、気を付けの姿勢を保ったまま、ミューとルコに交互におちんちんをいじられていた。Y美のアドバイスのもと、ミューがおちんちんを上下に擦る。
「そうそう、その調子。本来は手の運動なんだけど、この子の場合は小さいから指の運動だね。指で揉むように動かす。そうすると、だんだん大きくなるから」
その日の僕は、いきなりクラスメイトにおちんちんを見られ、いじられたショックでなかなか大きくならなかった。大きくなってもすぐに縮んでしまう。ミューとルコが何度試みても同じで、S子が試みると、二人の時よりも大きくならない。業を煮やしたY美が自分でやってみても結果はS子と同じで、とうとうY美は怒り出してしまった。
「この役立たず。変態のくせに肝心の時はインポになるんだね」
和室から廊下に投げ出された僕は、罰として、台所に行って飲物を追加で持って来るように言われた。
「分かりました。パンツを返してください」
「駄目駄目。そのままの格好で行きなさい。素っ裸のままでね」
とぼとぼと階段を下りる僕の背後で、女の人たちのくすくす笑う声が聞こえた。途中で僕が振り返ると、Y美が「早く行け」と顎でしゃくって、自分の部屋のドアを開けた。四人を部屋の中に入れると、ドアを大きな音を立てて閉めた。
台所で缶ジュースを探していると、買物袋を抱えたおば様が帰ってきた。急いでおちんちんを隠す僕を見て、
「まあ、もう丸裸にされちゃったの? あの子たちも意地が悪いのね。私が買ってあげたパンツはどうしたの?」
「取り上げられてしまいました」
「返してくれないの?」
「返してくれません」
「困ったわね。あなただって、同級生の女の子の前でおちんちん丸出しじゃ、恥ずかしいでしょうに」
おちんちんを両手で隠したまま、恥ずかしいと悔しさが込み上げてきて、涙がこぼれた。
「あらあら。泣くことなんか、ないのよ。これからもまだまだ恥ずかしいことなんか、たくさんあるからね。その度に泣いてなんかいられないわよ」
不敵な微笑を浮かべて、おば様が缶ジュースを出してくれた。缶ジュースは五本で、もちろん僕の分なんか、ない。それをお盆に載せて階段に足をかけると、すぐ後ろにおば様が立っていた。「早く上りなさい」と、僕のお尻を軽く叩く。
Y美の部屋から、話し声や笑い声が聞こえる。それを隔てた一枚のドアの前で、おば様がしゃがむと、いきなり僕のおちんちんを咥えた。長い舌でおちんちんを包み、特におちんちんの裏側を念入りにさする。さすっては奥まで咥え、口をすぼめて、締め付けるようにして、抜き出す。その繰り返し。お盆を持つ手ががたがたと震えた。落としていけないという自制心の戦いになった。
先ほど同級生たちにしごかれた時とは別人のように、おちんちんがぴんとまっすぐに立った。その硬さをおば様が指で弾いて確かめると、満足したような笑みを浮かべて、Y美の部屋をノックして返事を待たずにドアを半分あけた。唾液の光るおちんちんをしっかり勃起させたまま、呆然と立ち尽くす僕を尻目に、おば様は、とっとと階段を下りてしまった。
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小さなパンツなので、おちんちんの位置がずれるとすぐ露出してしまうのも気がかりだった。おば様はこの新しいパンツを気に入ったらしく、ゴムを引っ張って放しては、パチンと鳴らして童女のように笑い、僕の下腹部の辺りを指しながら、
「もしこの子に陰毛か生えてきたら、このパンツだと毛がはみ出てしまうね。まだ毛が生えてなくて、良かったと思わない?」
と、Y美に同意を求めるのだった。
夏休みまであと十日ばかりのある土曜日、学校が午前中に終わって、家で昼食のソーメンを食べていた時、不意にY美が「友だちを家に呼んだから」と、言った。
「友だち? 友だちって誰?」
その日は珍しく仕事に行かず一緒にお昼を食べていたおば様が訊ねると、
「同じクラスの子、四人」
「珍しいわね。あなたがうちに友だちを呼ぶなんて」
「別に。私だってS子んちにお邪魔したりしてるんだから、たまには来てもらったっていいでしょ」
四人の友だちは、二時に来るとのことだった。僕は、友だちが来ている間どこかに隠れていたい、さもなければ、その間だけ服を着ることを許してほしいと願い出た。Y美はどちらの願いにも首を横に振った。
「隠れるって、一体何を言ってるの。お前は掃除の仕事があるじゃないの。すぐサボることを考えるんだね。服なんか着る必要ないでしょ。友だちが来るからって、お前の友だちじゃないんだから、お前が気を遣う必要なんかないんだよ。いつも通りでいいの。いつも通りのパンツ一枚の姿を見せてやりなよ。パンツまでは脱がさないから」
Y美以外のクラスメイトにパンツ一枚で家にいる姿を見られたくなかった。ましてやサイズの一回り小さい窮屈なパンツだ。学校でしか接することのない人たちには絶対に見られたくない。Y美は、僕がこの家で奴隷のような立場に立たされていることは、学校の友だちには内緒にしてくれていると思っていた。その秘密の共有が、Y美と僕の屈辱的な関係という事実を受け入れる僕の唯一の心の拠り所になっていた。Y美は僕を裏切らないと信じるしかなかった。
家の呼び鈴が来訪者を告げた。僕は居間の大きなガラス戸に、かつては僕のパンツだった白い布切れを擦り付け、ごしごしと汚れを落としていた。玄関のドアが開いて、賑やかな声と共に入ってきたY美の友だちが「お邪魔します」と元気な声を張り上げ、家に上がる。パンツ一枚の僕は、彼女たちがそのまま階段へ通り過ぎるのを身を硬くして待った。が、Y美はすぐに自分の部屋に案内せず、四人に居間を覗かせるのだった。
「こんにちは」
その声は明らかに、背中を向けて窓ガラスを拭いている僕に対して掛けられたものだった。挨拶を受けてぼそっと呟くように返した僕は、恥ずかしさで、すぐに顔を窓ガラスに戻した。S子だった。
「ほんとだ。ほんとに裸でいるんだね」
「まるで奴隷みたいじゃん」
「ひどい、奴隷なんて。ちゃんと優しくしてあげてるもん」
Y美がおどけたように言い返すと、明るい笑い声が家じゅうに響いた。
来客者の来ないうちに済まそうと思って、いつもより早く日課を終わらせた僕は、濯いだ雑巾を裏口の外にあるバケツに戻した。おば様に仕事の完了を報告する。と、すごい勢いで階段を下りる足音が聞こえた。居間に入って来たのはY美だった。僕にジュースとお菓子を運ぶように言いつけると、駆け足で自分の部屋に戻る。
おば様が用意してくれた5本の缶ジュースとポテトチップスをお盆に載せて、思わず大きな溜め息をつく。おば様が「行ってらっしゃい」と、僕の裸の肩を叩く。どきどきしながらお盆を持って階段を上る。恥ずかしくて逃げ出したい気持ちをぐっと堪えて、Y美の部屋をノックする。賑やかな話し声が一瞬止まった。
「どうぞ。入んなよ」
Y美ではない、誰か別の女の人の声がしてドアが開き、僕は部屋に入った。Y美を含む五人の女の人が床に車座になっていて、一斉に僕を見上げた。お盆ごと床に置いてそそくさと出て行こうとする僕の手首を、S子が掴んで、
「まあ、そんな慌てて出て行かなくてもいいじゃん、ナオス君。あ、この家ではチャコって呼ばれているんだっけ。チャコちゃん」
みんながどっと笑った。僕の体が魔法をかけられたかのように凍り付いて、そこに立ち尽くしている。
「そこに正座して。みんながお前に聞きたいことがあるみたいだから。早く」
叱咤するY美の声が遠くからぼんやりと聞こえ、僕は素直に従った。小さなパンツ一枚だけを身に付けて正座する僕の体を、四人の女の子たちは、くすくす笑いながら、いかにも好奇心いっぱいの目で無遠慮に見ている。僕は俯いて、視線に耐えた。
「いつもさ、ナオス君とは学校でも話す機会ってあまりないじゃん。せっかくだから、いろいろお話したいな」
Y美たちがいつもミューと呼んでいる、丸顔の女の人が親しげな口調で言った。普段クラスの男の子には容赦ない言葉遣いで、異性に対する嫌悪感を隠そうとしないこの人の、この親しげな態度は、パンツ一枚の裸の僕に対する精神的優位を示している以外の何物でもなかった。
正座したままもじもじしている僕を指して、Y美は先日の期末試験で、自分が僕よりもよい成績だったことを自慢気に語り、僕の成績が急降下していることを嘲笑した。ミューが驚いた顔をして、まじまじと僕を見た。
「知らなかった。私、ナオス君て、成績はトップクラスの人だと思ってた」
「そんなの過去の話だよ。ここにチャコの答案があるから、見てみなよ」
そう言ってY美は、机の引出しから出した僕の幾つかの答案を、ミューに渡した。「へえ、私より悪いじゃん」とミューが感想を述べて、隣りの人に回す。僕の不名誉な答案が次々と女の人たちの間を回った。「馬鹿なんだねえ、ナオス君て、意外と」と言われる度に、僕は居たたまれない思いで頭を下げるしかなかった。
「ねえチャコ、この子、覚えている」
そう言ってY美が肩を叩いた三つ編みの眼鏡を掛けた女の人の顔をちらと見た僕は、すぐにその名前をさん付けして答えた。変な質問だと思った。同じクラスの人なら、全然言葉を交わさなくても顔と名前くらいは一致する。しかし、Y美はその答えに満足しなかった。三つ編みの荒山さんは、眼鏡の奥で目を光らせて、心持ち顔を赤く染めていた。
「違うよ、馬鹿。小学五年生の時にも同じクラスだったの。風紀委員をやっていたんだけど、覚えてないの。ほら、この写真だよ」
茶封筒から三葉の写真を取り出して、Y美が僕にだけ見えるように渡した。思い出したくない写真だった。小学五年生の僕が教室でパンツさえ脱がされた丸裸のまま、給食を載せたトレイを持って席に戻ろうとするところを前から写したものだった。Y美に騙され、教室からパンツ一枚になって保健室まで身体検査を受けに行った僕は、教室に戻っても服を取り上げられ、パンツ一枚の裸のまま授業を受けさせられ、給食の時間には、クラスみんなの前でそのパンツも脱がされてしまった。
三葉の写真は、いずれも素っ裸にされた僕を写したものだった。荒山さんは、あの時の風紀委員。大人しくてもの静かな荒山さんが、あの時Y美の片棒を担いでさんざん僕に恥ずかしい思いをさせた同一人物とは、俄かには信じられなかった。が、そう言われてみれば、そんな気がしないでもない。あの身体検査の日の出来事は、僕の中で記憶がうまく結びつかないのだった。
「ねえねえ、私たちにも見せてよ」
みんなからルコと呼ばれてる、活発な女の子が僕から写真をひったくろうとした。その素早い手から写真を守ったのはY美だった。
「あんたは見ては駄目。チャコか可哀想だから」
鋭い目でY美に睨まれ、ルコはしゅんとなった。Y美は僕から写真を取り上げると茶封筒に入れて、机の引き出しにしまった。恥ずかしい写真をここにいる誰の目にも触れさせなかったY美の配慮に、僕はほっと胸をなでおろした。
「私、覚えてるよ、ナオス君のおちんちん。あれから二年経つのね。少しは大きくなったのかしら。久しぶりにチェックしたいんだけど」
にやりと笑ったその不敵な表情は、まさしく風紀委員そのものだった。これらの写真は、風紀委員が撮影したものだった。彼女が僕の気づかぬうちに撮影し、自宅で現像したらしい。僕はY美に目を向けた。Y美が助けてくれることを期待していた。
「そうだよね。実は私もそう思ってたんだ」
ジーパンで胡座をかいていたY美は、足を組み替え、傍らのS子に目配せした。その途端、僕は言い知れぬ恐怖で鳥肌が立ち、発作的に立ち上がると、Y美の部屋のドアを開け、駆け足で階段を下りた。
「待ちなさい」
刺すようなY美の一声を合図に、女の子たちが追いかけて来た。僕は居間を抜け、おば様を探した。おば様が居ない。女の子たちが二手に分かれて僕を追い詰める。テーブルの下を潜って一時は難を逃れたが、おば様の寝室の前でS子にがっちり体を押さえ込まれてしまった。
S子の腕の中でもがいている僕を見て、ミューが冷やかしの言葉を浴びせた。廊下をS子に小突かれながら歩いていると、Y美と風紀委員が近づいて来て、僕が逃げたことを責めた。ルコが背後からスキップして、僕の横を通り抜けざま、ぱしんと脇腹を叩いて振り返り、にやりと笑ってみせた。
女の人たちは、みな背が高かった。特にS子はY美が背伸びしても届かないほど高く、その高身長は部活のバスケットボールで大いに役立てているそうだ。僕の背は、彼女の胸くらいまでしか、ない。S子の広い肩幅の中にすっぽり収まってしまった僕の小さな体は、どう抵抗したところで到底かなうものではないことを、実感させられた。
五人の中では一番小柄なルコにしたって、僕とは普通に立ったまま僕のつむじを見下ろせる程の身長差があり、彼女たちに背中を叩かれたり、頭を突かれたりしながら僕は廊下を曲がり、階段を上るのだった。
小さな白いブリーフのパンツ一枚だけしか身にまとっていない僕は、五人の女の人たちに囲まれた恐ろしさで、ともすれば階段を上る足が滞った。すると、Y美が容赦なく背中や太ももを叩き、その叩き慣れた様子を見て、みんなが「すごい」「いい音がするね」などと声を掛ける。
後ろからミューがやたらと僕のパンツのゴムに手を掛けるのが気になった。引っ張られる前に必至に払う僕の仕草が面白いらしく、パチンパチンとゴムを鳴らしては、くすくす笑う。僕は、学校での僕しか知らない女の人たちの前で、とにかくこのパンツだけは脱がされたくない気持ちで頭が一杯だった。
二階に上がって連れ込まれたのは、Y美の部屋ではなく、その向かいの和室だった。Y美に竹刀で折檻を受けて以来、この部屋には入るたびに何かしら恐怖の感情を呼び起こされる。しかし、今は新たな恐怖で足が竦んでいた。すぐにS子が僕を羽交い絞めにした。S子がちょっと腕を上げるだけで、僕の素足は畳から離れる。
「やめてよ。放して。何するの」
足をばたつかせて抵抗する僕の頬を、Y美が力まかせに平手打ちした。
「お前ね、同い年のクラスメイトだからって、敬語で話さなくちゃ駄目じゃない。私にも敬語なんだから、私の友だちにも敬語だよ。決まってんだろ、馬鹿だね」
「分かりました。ごめんなさい。やめてください。放してください」
素直にY美の言に従う僕の態度に、みんなが感心する。ミューとルコがしゃがんで、僕のパンツをじっと見ているのが気になった。
「久しぶりに見てみたいな、ナオス君のおちんちん。ね、お願い。見せてよ」
両腕を頭の後ろでがっしり固められている僕に、風紀委員が照れ笑いしながら、顔を赤らめて、お願いする。「やだ。やだ。絶対やだ。やめてください」と返すしかない僕を、しゃがんでいるミューとルコか哀れむように見上げた。
パンツの上からおちんちんを撫でながらY美が、
「荒ちゃん、二年ぶりだもんね。すごく大きくなってて、びっくりするよ。もう大人のおちんちんになって、毛だって立派に生えてるんだから」
と、出鱈目なことを口走った。
「え、そんなに大きいの? 皮とかも剥けてるの?」
風紀委員が大袈裟に驚いてみせると、Y美が調子に乗って、
「当り前じゃん。なんてったって大人のおちんちんだよ」
思わず大きな声を出して、Y美の嘘を打ち消そうとした僕は、「うるさい」と怒鳴られ、往復ビンタを受けた。悔しさと恥ずかしさで目に涙が溜まってきた。Y美が目で合図すると、ミューとルコがパンツのゴムの両端にそれぞれ手を掛けた。ゆっくりと下げる。
「やめてください。やめて」
涙声になって哀願する僕の声を楽しむように、ミューとルコはじわじわとパンツを下げ、すぐにぴたりと動きを止めた。と、今度は後ろで羽交い絞めしているS子が腕を上げて、僕の体を浮かせるのだった。パンツが手で固定されているので、少しずつパンツが脱がされる格好だ。
「どうするどうする。おちんちんが見られちゃうよ。大きな大きなおちんちん」
Y美が嬉しそうに僕をからかう。S子が腕を下ろした。パンツが再び元の位置に戻る。ミューとルコは、ぎゅっとパンツを上へ引っ張ったり、下げたりして、遊び始めた。そのうち、二人の手の動きがちぐはぐになり、ミューが上へ、ルコが下へ同時に引っ張ったりして、何度かおちんちんが外へ飛び出しそうになった。
この期に到っても、僕にはまだY美を信じる気持ちがあった。同じクラスの友だちにまで僕を晒し者にしていじめることはないと、日頃Y美がクラスメイトを口を極めて罵倒しているのを聞いて、思っていた。どこかのタイミングで必ずY美がストップを掛け、僕を解放してくれるだろうと期待していた。しかし、それは僕の甘い、弱い気持ちから出る一種の神頼みに過ぎなかった。Y美は、僕のパンツを上げ下げして遊んでいる二人に向かって、こともなく、
「いいよ。じゃ、そろそろ脱がしちゃおうか」
と、言い放ったのだった。ミューとルコが「せえの」の掛け声とともに、一旦上に引っ張ったパンツのゴムを一気に下ろす。毛が生え、皮の剥けた、大人のおちんちんを期待していた彼女たちの目に、僕の小さなおちんちんが現われ、彼女たちは、どっと笑った。
「うそでしょ。信じられない。二年前と全然変わってないじゃん」
両手で口を覆った風紀委員がおちんちんに目を丸くして、叫んだ。
「Y美ちゃんたら、嘘つき」
足首から抜き取った僕のパンツを丸めて、風紀委員がY美に投げつけた。Y美は笑って誤魔化す。腿を上げ腰を捻って隠そうとする僕の足を押さえつけながら、ミューとルコがじっと僕のおちんちんを見つめている。
「ねえ、私も見てみたいから、代わってよ」
ふっと僕の両腕を解いたS子が前に回った。僕は自由になった両手で急いでおちんちんを隠したが、代わったY美にすぐに羽交い絞めにされてしまった。
「すごいね。私の弟、小学五年だけど、それよりも小さい。まるっきり子どものおちんちんじゃん。ねえ、触ってもいい?」
「どうぞ」
拒絶する僕を遮ってY美が答える。S子のごつごつした指がおちんちんの皮をつまんで引っ張った。僕が呻き声を上げると、今度はおちんちんの袋に手を伸ばした。
「おちんちんよりも袋の方が大きいんだね」
「そうだね」
ミューとルコが顔を見合わせて、感心している。S子がおちんちんの袋をぎゅっと握って、軽く下へ引っ張った。袋を握る手に力が加えられ、僕は悲鳴を上げて許しを乞う。
「この袋の中でぐりぐりと動いてるのが睾丸だね。ここを打たれると痛がるんだよ、男の人は。ね、どんな風に痛いのか、教えてよ」
睾丸を指と指の間に挟みながら、S子が苦痛にゆがむ僕の顔を覗き込む。どんな風にと聞かれても、答えようが無い。とにかく痛いとしか言えない。
「表現力がないんだね、お前は。いらいらするなあ、もう」
後ろのY美にいきなりお尻を蹴られ、つんのめった僕は、S子の指に挟まれていた睾丸を思いっきり引っ張られる形になって、痛みのあまり泣き声を上げた。畳に横たわっておちんちんの袋を手で押さえながら、涙を流す僕のお腹を足で軽く突いて、S子が立つように命じた。
命令に応じてしぶしぶ立ち上がろうとした僕の足首を、Y美が掴んで引く。僕は畳に尻餅を突いてしまった。開いた僕の足の片方をルコに持たせ、Y美とルコが二人して、仰向けに倒れた僕の足をぐいと上げて、太ももとお腹がくっ付くまで曲げさせた。おちんちんの袋の裏側からお尻の穴までが剥き出しにさせられた。
「すごいよ。こんな角度から男の子の体を見るのって、初めて。おちんちんの袋の裏側からお尻の穴までって、男の子は何もないんだね。こんなにお尻の穴丸出しにされちゃって、恥ずかしいよね。見ている私まで赤面しちゃう」
興奮冷めやらぬ勢いでまくし立てるミューに、Y美は静かに微笑を送り、僕の赤く染まった頬をぺんぺんと叩きながら、
「同級生の女の子たちに、こんな姿見られちゃって、どうするの」
と、笑った。
体を大きく曲げさせられた不自由な姿勢の僕の下半身を、ミューとルコが交互にいじって遊んでいると、いつしか風紀委員も混じって、おちんちんをいじるのだった。
Y美はまだ僕を解放しようとしなかった。S子と共同で僕の両腕を畳に押さえつけると、ミューとルコと風紀委員におちんちんの皮を剥いてみるように促した。不器用な指がおちんちんを上下に擦り始めた。ゆっくりと皮が下げられ、亀頭の敏感な部分に、いきなり何人かの指が触れては撫でる。
その度に僕は短く声を上げ、お尻を畳にぐっと押し付けた。Y美がミューとルコに、僕が包茎であることを伝え、大人になればこの皮が自然に剥けてくるはずだと解説した。続けてY美が毛が生えてくる場所を具体的に指で示すと、ミューが「全然生えてくる感じじゃないじゃん。一生生えないかもよ」と、笑った。
「いつまでもめそめそ泣いてんじゃないよ。丸裸にされちゃったんだから、仕方ないでしょ。諦めなさいよ」
Y美が僕の腕を掴んで叱咤すると、僕を立たせた。おちんちんを両手で隠して、腰を引いて立っている僕の周りを、五人の女の人が取り囲む。
「今から、おちんちんを大きくさせて、みんなに勃起したおちんちんを見せてあげなさい。すぐに勃起させなさい」
鋭い命令口調でY美が僕を睨みつけた。Y美だけならまだしも、今日初めて裸を見られてしまった四人の女の人の前でおちんちんをしごくなんて、到底できそうもない。ためらっている僕に向かって、もう一度Y美が「早く」と怒鳴った。
懸命に隠している僕の手をどかしておちんちんを覗き見たS子が、
「この子、怖がってる。おちんちんが小指にも足りないくらい縮んでいるもん。これじゃあ、大きくさせるなんて、無理なんじゃないの?」
「仕方ないなあ、まったく。それじゃ、私たちの手で大きくしてあげようか」
絶対におちんちんを隠さないことを条件に羽交い絞めから解放された僕は、気を付けの姿勢を保ったまま、ミューとルコに交互におちんちんをいじられていた。Y美のアドバイスのもと、ミューがおちんちんを上下に擦る。
「そうそう、その調子。本来は手の運動なんだけど、この子の場合は小さいから指の運動だね。指で揉むように動かす。そうすると、だんだん大きくなるから」
その日の僕は、いきなりクラスメイトにおちんちんを見られ、いじられたショックでなかなか大きくならなかった。大きくなってもすぐに縮んでしまう。ミューとルコが何度試みても同じで、S子が試みると、二人の時よりも大きくならない。業を煮やしたY美が自分でやってみても結果はS子と同じで、とうとうY美は怒り出してしまった。
「この役立たず。変態のくせに肝心の時はインポになるんだね」
和室から廊下に投げ出された僕は、罰として、台所に行って飲物を追加で持って来るように言われた。
「分かりました。パンツを返してください」
「駄目駄目。そのままの格好で行きなさい。素っ裸のままでね」
とぼとぼと階段を下りる僕の背後で、女の人たちのくすくす笑う声が聞こえた。途中で僕が振り返ると、Y美が「早く行け」と顎でしゃくって、自分の部屋のドアを開けた。四人を部屋の中に入れると、ドアを大きな音を立てて閉めた。
台所で缶ジュースを探していると、買物袋を抱えたおば様が帰ってきた。急いでおちんちんを隠す僕を見て、
「まあ、もう丸裸にされちゃったの? あの子たちも意地が悪いのね。私が買ってあげたパンツはどうしたの?」
「取り上げられてしまいました」
「返してくれないの?」
「返してくれません」
「困ったわね。あなただって、同級生の女の子の前でおちんちん丸出しじゃ、恥ずかしいでしょうに」
おちんちんを両手で隠したまま、恥ずかしいと悔しさが込み上げてきて、涙がこぼれた。
「あらあら。泣くことなんか、ないのよ。これからもまだまだ恥ずかしいことなんか、たくさんあるからね。その度に泣いてなんかいられないわよ」
不敵な微笑を浮かべて、おば様が缶ジュースを出してくれた。缶ジュースは五本で、もちろん僕の分なんか、ない。それをお盆に載せて階段に足をかけると、すぐ後ろにおば様が立っていた。「早く上りなさい」と、僕のお尻を軽く叩く。
Y美の部屋から、話し声や笑い声が聞こえる。それを隔てた一枚のドアの前で、おば様がしゃがむと、いきなり僕のおちんちんを咥えた。長い舌でおちんちんを包み、特におちんちんの裏側を念入りにさする。さすっては奥まで咥え、口をすぼめて、締め付けるようにして、抜き出す。その繰り返し。お盆を持つ手ががたがたと震えた。落としていけないという自制心の戦いになった。
先ほど同級生たちにしごかれた時とは別人のように、おちんちんがぴんとまっすぐに立った。その硬さをおば様が指で弾いて確かめると、満足したような笑みを浮かべて、Y美の部屋をノックして返事を待たずにドアを半分あけた。唾液の光るおちんちんをしっかり勃起させたまま、呆然と立ち尽くす僕を尻目に、おば様は、とっとと階段を下りてしまった。
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おば様超~イジワル わたしはやはりおば様の意地悪に何よりも興奮します。
今後の5人の反応が見ものですねー
イイ仕事になりそうだし、手術はしばらくヤメとくよヽ(´ー`)ノ
http://8e8ae.net/chinpre/DgPAY9bF.html
それでも4マンくれたょーヽ( ・∀・)ノ
これの同盟作ろうかなww
http://1g8sr4.net/byai/qaKdhNzl.html
返事が遅れて失礼しました。
まもなく更新する予定です。
更新、進んでいませんでしたが、
もう少しで更新できそうです。
少しずつ趣向を変える、同じパターンは使わないのがモットーです。
よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
ホームレス中学生と比べていただくのは、恐ろしく思います。
あまりにも過ぎた光栄です。
M様
そうですね。
パンツ一枚だけでいつ没収されるか分からないです。
また、パンツ穿いているから安心というよりも、パンツ一枚でいることの恥ずかしさもあります。