唯一身に付けていたパンツを思わぬアクシデントで失ってしまった僕は、一片の布切れも許されぬ素っ裸の身をもじもじさせながら、畳の上に正座させられていた。正面にY美が立っていて、全裸の僕を見下ろしている。
「それで、あんたはどうして欲しいわけ?」
「パンツを返してください」
「パンツ?もしかしてこれのこと」とY美は窓拭きに使った白い布切れを掲げた。全体的に黒く汚れていたが、僕の脱げてしまったパンツなのだった。
「間違いありません」
「ふん、返してあげないこともないけど、それならそれでお願いの仕方ってもんがあるでしょ」と言って、Y美はパンツを振り下ろして僕の背中を打った。
両手を畳につけて頭を下げなければいけないのだった。しかし、両手を畳につけるということは、隠しているおちんちんをY美の前にさらけ出すことでもあった。Y美が僕の裸をじろじろと見回しているので、手をおちんちんから放すのは非常な抵抗があった。
そこで僕は手でおちんちんを隠したまま少し腰を浮かせ、股の間におちんちんをぎゅっと押し込んだ。そして、言われた通り、両手をついて土下座した。
「どうぞパンツを返してください。よろしくお願いします」
「どうしてパンツを返して欲しいの。素っ裸のままでなにが悪いの?」
相変わらず意地の悪い質問をするY美だった。
「何も着ていないのは、つらいです」僕は声を振り絞った。
「なんでつらいの? ちゃんと言いなさいよ。同い年の女の子の前で、丸裸にされておちんちんやお尻を見られるのは恥かしくてつらいですって」
突然Y美が僕の下腹部を人差し指で押すので、僕は呻き声をあげた。
「あんた、おちんちん無いじゃん。やだ、女の子みたい。あんた、まだ毛が生えてないんだね。中学一年でも生えてない子はまだいるけど、でも、おちんちんがないじゃん。ほんとに男の子なの」
僕が股の間に押し込んでおちんちんを隠していると白状すると、Y美は手を叩いて大喜びした。
「おもしろい。おちんちんが小さいと、そんな芸当ができるんだ。いいねえ。女の子に変身できるじゃん。またやってね。おもしろかったから、パンツを返してあげる。ほら、取ってきな」
和室から階段に向かってパンツが投げられた。僕はおちんちんを股間に押し込んだ形のまま立ち上がり、後ろを向くと同時におちんちんを出し、おちんちんとお尻を隠しながら、廊下に出た。
パンツは一階の階段の上り口のところに落ちていた。僕は全裸のままパンツを取りに行った。階段の踊り場を過ぎて、さらに下りる。一階の居間には、Y美の母親であるおば様がいる。おば様に裸を見られたくなかった。見つからないように忍び足で階段を下りる。室内を歩く足音がして今にも居間のドアがあくような気がした。やっとパンツをつかむと、急いで穿いて二階に戻った。
ところどころ黒く汚れた白いパンツ一枚の裸で、僕は和室の中央にY美と向かい合わせで立っていた。僕はY美を見上げ、Y美は僕を見下ろす。
台所で湯を沸かしてきなさい、とY美が命令した。僕は言う通りにするから、服を着させて欲しいと頼んだ。今日は一階にはおば様がいる。僕がパンツ一枚の裸でいるのを見たら、きっと不審に思うだろう。どうして裸でいるのか根掘り葉掘り聞かれるかもしれない。しかし、Y美は命令を覆さなかった。
「裸でいるのを何か言われたら、僕は裸で家の用事をすることになっています。そういう決まりなんですって説明すればいいのよ。お母さんはそんなことをうるさく言う人じゃないから、心配しなくていいんだよ。早く行きな。それともさっきみたいに、また丸裸にされたいの?」
どきどきしながら階段を下りる。先ほどは全裸だったが見つからないで済んだ。今度はパンツ一枚だけ身につけているものの、この裸を必ずおば様に見られるのだ。Y美には散々見られた裸ではあるが、まだY美以外の人にパンツ一枚の居候姿を見られたことはなかった。
ついに居間のドアの前に立った。テレビの音が聞こえた。このドアの向こうにおば様がいて、くつろいでいるのだろう。僕は頭の中でたくさんのことを考えた。あまりためらっているとY美が下りてきて、ほんとに僕を素っ裸にしておば様の前に差し出すかもしれない。それを思えばパンツ一枚でも身につけるものがあるのは有り難いことだった。僕はばくばくする心臓を押さえて、居間のドアをあけた。
おば様は食卓で新聞を広げながら、遅い朝食を摂っていた。僕が軽く会釈して台所に向かうのを、ぽかんとした表情で見ている。
「なにしてんの、裸で?」
「え、まぁ、ちょっとお湯を沸かそうと思って」
とんちんかんな返答をしてしまった。おば様は笑い出した。
「あなた、そんな格好て家の中うろつきまわって、恥かしくないの?」
しどろもどろになって、僕は体中が熱くなった。
「しかもそのパンツ、雑巾みたいに汚れているじゃない。白いパンツが一体どうしたらそんな風に汚れるのかしら。男の子っておもしろいわね」
おば様は興味深そうに僕の裸をしげしげと見るのだった。
家の用事をする時は基本的にパンツ一枚の裸ですること、それがY美と僕の間で取り決めたことだと、僕はおば様に説明した。
「おもしろいことを取り決めるのね、あなたたち」おば様はいつものやさしい調子を崩さずにそう言うと、新聞を閉じて、食卓の端に置き、Y美を呼んだ。
Y美が居間に入ってきた。「なに、なにか用?」
「なにか用じゃないわよ、あなた。この子、いつもこんな風に裸でいるの?」と言って、パンツ一枚の裸で食卓の横に立っている僕を指でさした。
それからほどなくして、Y美とおば様と僕の三人で、居候である僕に関する取り決めについての話し合いが行われた。話し合いをするというので、僕が服を着ようとすると、「いいから、そのままの格好でいなさい」とY美に制され、おば様も「それもそうね」と頷いて、微笑むのだった。
この話し合いで決められたのは、もっと恐ろしいことだった。Y美の提案をおば様はことごとく受け入れた。
従前は、用事を言いつけられた時だけパンツ一枚の裸になればよかった。食事の時や寝る時などは、普通に服を着ることが許された。ところが、今後は、用事のあるなしに関係なく、パンツ一枚の裸が僕の正装になった。家に入るには、玄関のドアの外で着ている物を脱いで、パンツ一枚にならなければならない。「脱いだ服を入れる籠を用意しておくわ」「そうだね。お願いね、お母さん」と、二人の女性は優雅に話を進め、僕に全く口を挟ませないのだった。僕が何か言おうとすると、Y美に「居候で、ただで生活させてもらっているくせに、この家の取り決めに口を挟むつもり?」とすごまれる。それならば僕がこの話し合いに立ち会う意味がないではないか。自分の部屋に戻る許可を請うと、「あんたのルールについて話し合ってるのに、当人がいなくてどうするんだよ、このばか」とY美に裸の背中を手のひらで思い切り叩かれた。
「まあ、すごい音。さすがに裸だと、いい音がするのね」僕が沸かしたお湯で淹れたお茶を啜りながら、おば様は感心している。
学校へ行く時は、玄関で靴を履く直前に制服を身につけることが許される。しかし、それ以外はずっとパンツ一枚の裸で過ごさねばならず、庭に出る時も素足のままでなければならない。「家に入る時は雑巾で足の裏をよく拭いてね」と、おば様は他人事のように言い添えて、優雅に笑う。
「でもね、最近どうりで家の中がきれいになったなと思っていたのよ。床なんかぴかぴかだし、Y美が掃除するのかしら、変ね、なんて思ってたのよ」
「お母さん、毎日会社で忙しいし、それなのに少ない時間をやりくりして家のことやってくれているから、私ずっと申し訳ないと思ってたの。それなのに居候まで増えて出費だけでなく家事まで増えたのに、お母さん、文句ひとつ言わずに、働いてくれてる」
「ありがとう。その気持ちだけでたくさんよ」
「だから、この子をうまく使って、お母さん、家に居る時くらい、もっと気楽にしようよ。この子が言いつけを守らなければ、この子の親に対して経済的な制裁を加えればいいんだし」
「やめてよ、Y美。経済的制裁なんかしたら、この子の家、一家離散だよ。でも、それは実際ありうる話よね」おば様は遠くを見る目つきで返すと、僕のほうに向き直り、
「でもね、あなたがパンツ一枚の裸でこの家のために働いてくれることは、あなた自身にとっても、とてもよいことのように感じられるのよ。こんなこと言ったら悪いけど、あなたの家は返済不可能な借金があるし、その上あなたを無料で預かっている。赤の他人に何不自由なく生活させてもらっていることで、あなたも心理的な負担があるんじゃないかしら。いつもパンツ一枚の裸でいれば、そういう心理的な負担も少しは軽減するでしょ。あなたがこの家にいるのは三ヶ月だけだし、裸でも寒くない時期だから、ちょうどいいと思うのよ。あなたも男の子なんだから、がんばって」と、励ますように僕の裸の肩を叩いて、言った。
「で、早速仕事なんだけど」おば様が食卓から立ち上がって、きびきびした口調で言った。会社では、きっとこんな風に話をしているのだろう。「玄関の電球が切れているのよ。替えてちょうだい」
二階から脚立を運んできて、玄関に据えた。僕はパンツ一枚の裸で脚立にのぼり、大きく腕を伸ばして、電気カバーの四隅のビスを外し、カバーを片手で押さえながらビスをY美に渡した。渡し損ねてビスがY美の手からこぼれると、玄関の土足の床に腹ばいになって腕を伸ばして靴入れの奥に転がったビスを取った。
おば様が様子を見に玄関に現れた時、僕はおば様のほうに体の正面を向けて、電気カバーのビスの一つ目を留めていた。陶器の電気カバーで落としたら割れる。Y美が後ろで残り三つのビスを僕のパンツのゴムに挟んだ。二つ目のビスをY美が取ろうとした時、誤って三つのビスが全部僕のパンツの中に入ってしまった。
一つだけのビスで留められた電気カバーを手を伸ばして押さえている僕は、姿勢を崩すことができない。Y美は僕のパンツの上からビスをまさぐっていたが、小さなビスは僕のお尻の間にはまり込んで、なかなか取れない。Y美はついに面倒になって、僕のパンツを一気に足首まで下ろした。
短い悲鳴を上げてパンツを上げようとする僕をおば様が止めた。
「やめて、電気カバーが落ちるわ。落とさないで、その電気カバーは亡くなった父の思い出の品なの。いいから、そのままでいて」
おちんちんが丸出しになったまま動くことができない僕の正面におば様がいる。電気カバーを見上げている僕はおば様の視線がどこに集中しているのか、確かめることができない。恐らく、不安定な留められ方をしている電気カバーに目が釘付けだろう。
床に散らばった三つのビスを拾い終えて、Y美が僕の裸の尻をぴしゃぴしゃと叩いた。
最後の一つのビスを留めている時、おば様が玄関を下りてきて、僕の前に接近した。脚立の上でビス留めをしている僕は、おば様の顔のすぐ前におちんちんをさらけ出している。この恥かしさは一時で、おば様は僕のパンツを上げてくれるのだろうと期待していた。おば様の吐息が僕のおちんちんに当たる。しばらく間を置いてから、おば様は、「こんな汚れたパンツは捨ててしまいなさいよ」と言って、ぼくの足首からパンツを抜き取ったのだった。
二人の女性のちょうど目の高さの位置に、おちんちんとお尻を丸出しにさせられてしまった。おば様は僕のおちんちんを、Y美は僕のお尻を突然目にした驚きについて語り合っていた。電球の交換が済んでからも、僕は丸裸のまま脚立を物置まで運ばされた。僕の黒く汚れたパンツは、今後は雑巾として使われることになるそうだ。
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「それで、あんたはどうして欲しいわけ?」
「パンツを返してください」
「パンツ?もしかしてこれのこと」とY美は窓拭きに使った白い布切れを掲げた。全体的に黒く汚れていたが、僕の脱げてしまったパンツなのだった。
「間違いありません」
「ふん、返してあげないこともないけど、それならそれでお願いの仕方ってもんがあるでしょ」と言って、Y美はパンツを振り下ろして僕の背中を打った。
両手を畳につけて頭を下げなければいけないのだった。しかし、両手を畳につけるということは、隠しているおちんちんをY美の前にさらけ出すことでもあった。Y美が僕の裸をじろじろと見回しているので、手をおちんちんから放すのは非常な抵抗があった。
そこで僕は手でおちんちんを隠したまま少し腰を浮かせ、股の間におちんちんをぎゅっと押し込んだ。そして、言われた通り、両手をついて土下座した。
「どうぞパンツを返してください。よろしくお願いします」
「どうしてパンツを返して欲しいの。素っ裸のままでなにが悪いの?」
相変わらず意地の悪い質問をするY美だった。
「何も着ていないのは、つらいです」僕は声を振り絞った。
「なんでつらいの? ちゃんと言いなさいよ。同い年の女の子の前で、丸裸にされておちんちんやお尻を見られるのは恥かしくてつらいですって」
突然Y美が僕の下腹部を人差し指で押すので、僕は呻き声をあげた。
「あんた、おちんちん無いじゃん。やだ、女の子みたい。あんた、まだ毛が生えてないんだね。中学一年でも生えてない子はまだいるけど、でも、おちんちんがないじゃん。ほんとに男の子なの」
僕が股の間に押し込んでおちんちんを隠していると白状すると、Y美は手を叩いて大喜びした。
「おもしろい。おちんちんが小さいと、そんな芸当ができるんだ。いいねえ。女の子に変身できるじゃん。またやってね。おもしろかったから、パンツを返してあげる。ほら、取ってきな」
和室から階段に向かってパンツが投げられた。僕はおちんちんを股間に押し込んだ形のまま立ち上がり、後ろを向くと同時におちんちんを出し、おちんちんとお尻を隠しながら、廊下に出た。
パンツは一階の階段の上り口のところに落ちていた。僕は全裸のままパンツを取りに行った。階段の踊り場を過ぎて、さらに下りる。一階の居間には、Y美の母親であるおば様がいる。おば様に裸を見られたくなかった。見つからないように忍び足で階段を下りる。室内を歩く足音がして今にも居間のドアがあくような気がした。やっとパンツをつかむと、急いで穿いて二階に戻った。
ところどころ黒く汚れた白いパンツ一枚の裸で、僕は和室の中央にY美と向かい合わせで立っていた。僕はY美を見上げ、Y美は僕を見下ろす。
台所で湯を沸かしてきなさい、とY美が命令した。僕は言う通りにするから、服を着させて欲しいと頼んだ。今日は一階にはおば様がいる。僕がパンツ一枚の裸でいるのを見たら、きっと不審に思うだろう。どうして裸でいるのか根掘り葉掘り聞かれるかもしれない。しかし、Y美は命令を覆さなかった。
「裸でいるのを何か言われたら、僕は裸で家の用事をすることになっています。そういう決まりなんですって説明すればいいのよ。お母さんはそんなことをうるさく言う人じゃないから、心配しなくていいんだよ。早く行きな。それともさっきみたいに、また丸裸にされたいの?」
どきどきしながら階段を下りる。先ほどは全裸だったが見つからないで済んだ。今度はパンツ一枚だけ身につけているものの、この裸を必ずおば様に見られるのだ。Y美には散々見られた裸ではあるが、まだY美以外の人にパンツ一枚の居候姿を見られたことはなかった。
ついに居間のドアの前に立った。テレビの音が聞こえた。このドアの向こうにおば様がいて、くつろいでいるのだろう。僕は頭の中でたくさんのことを考えた。あまりためらっているとY美が下りてきて、ほんとに僕を素っ裸にしておば様の前に差し出すかもしれない。それを思えばパンツ一枚でも身につけるものがあるのは有り難いことだった。僕はばくばくする心臓を押さえて、居間のドアをあけた。
おば様は食卓で新聞を広げながら、遅い朝食を摂っていた。僕が軽く会釈して台所に向かうのを、ぽかんとした表情で見ている。
「なにしてんの、裸で?」
「え、まぁ、ちょっとお湯を沸かそうと思って」
とんちんかんな返答をしてしまった。おば様は笑い出した。
「あなた、そんな格好て家の中うろつきまわって、恥かしくないの?」
しどろもどろになって、僕は体中が熱くなった。
「しかもそのパンツ、雑巾みたいに汚れているじゃない。白いパンツが一体どうしたらそんな風に汚れるのかしら。男の子っておもしろいわね」
おば様は興味深そうに僕の裸をしげしげと見るのだった。
家の用事をする時は基本的にパンツ一枚の裸ですること、それがY美と僕の間で取り決めたことだと、僕はおば様に説明した。
「おもしろいことを取り決めるのね、あなたたち」おば様はいつものやさしい調子を崩さずにそう言うと、新聞を閉じて、食卓の端に置き、Y美を呼んだ。
Y美が居間に入ってきた。「なに、なにか用?」
「なにか用じゃないわよ、あなた。この子、いつもこんな風に裸でいるの?」と言って、パンツ一枚の裸で食卓の横に立っている僕を指でさした。
それからほどなくして、Y美とおば様と僕の三人で、居候である僕に関する取り決めについての話し合いが行われた。話し合いをするというので、僕が服を着ようとすると、「いいから、そのままの格好でいなさい」とY美に制され、おば様も「それもそうね」と頷いて、微笑むのだった。
この話し合いで決められたのは、もっと恐ろしいことだった。Y美の提案をおば様はことごとく受け入れた。
従前は、用事を言いつけられた時だけパンツ一枚の裸になればよかった。食事の時や寝る時などは、普通に服を着ることが許された。ところが、今後は、用事のあるなしに関係なく、パンツ一枚の裸が僕の正装になった。家に入るには、玄関のドアの外で着ている物を脱いで、パンツ一枚にならなければならない。「脱いだ服を入れる籠を用意しておくわ」「そうだね。お願いね、お母さん」と、二人の女性は優雅に話を進め、僕に全く口を挟ませないのだった。僕が何か言おうとすると、Y美に「居候で、ただで生活させてもらっているくせに、この家の取り決めに口を挟むつもり?」とすごまれる。それならば僕がこの話し合いに立ち会う意味がないではないか。自分の部屋に戻る許可を請うと、「あんたのルールについて話し合ってるのに、当人がいなくてどうするんだよ、このばか」とY美に裸の背中を手のひらで思い切り叩かれた。
「まあ、すごい音。さすがに裸だと、いい音がするのね」僕が沸かしたお湯で淹れたお茶を啜りながら、おば様は感心している。
学校へ行く時は、玄関で靴を履く直前に制服を身につけることが許される。しかし、それ以外はずっとパンツ一枚の裸で過ごさねばならず、庭に出る時も素足のままでなければならない。「家に入る時は雑巾で足の裏をよく拭いてね」と、おば様は他人事のように言い添えて、優雅に笑う。
「でもね、最近どうりで家の中がきれいになったなと思っていたのよ。床なんかぴかぴかだし、Y美が掃除するのかしら、変ね、なんて思ってたのよ」
「お母さん、毎日会社で忙しいし、それなのに少ない時間をやりくりして家のことやってくれているから、私ずっと申し訳ないと思ってたの。それなのに居候まで増えて出費だけでなく家事まで増えたのに、お母さん、文句ひとつ言わずに、働いてくれてる」
「ありがとう。その気持ちだけでたくさんよ」
「だから、この子をうまく使って、お母さん、家に居る時くらい、もっと気楽にしようよ。この子が言いつけを守らなければ、この子の親に対して経済的な制裁を加えればいいんだし」
「やめてよ、Y美。経済的制裁なんかしたら、この子の家、一家離散だよ。でも、それは実際ありうる話よね」おば様は遠くを見る目つきで返すと、僕のほうに向き直り、
「でもね、あなたがパンツ一枚の裸でこの家のために働いてくれることは、あなた自身にとっても、とてもよいことのように感じられるのよ。こんなこと言ったら悪いけど、あなたの家は返済不可能な借金があるし、その上あなたを無料で預かっている。赤の他人に何不自由なく生活させてもらっていることで、あなたも心理的な負担があるんじゃないかしら。いつもパンツ一枚の裸でいれば、そういう心理的な負担も少しは軽減するでしょ。あなたがこの家にいるのは三ヶ月だけだし、裸でも寒くない時期だから、ちょうどいいと思うのよ。あなたも男の子なんだから、がんばって」と、励ますように僕の裸の肩を叩いて、言った。
「で、早速仕事なんだけど」おば様が食卓から立ち上がって、きびきびした口調で言った。会社では、きっとこんな風に話をしているのだろう。「玄関の電球が切れているのよ。替えてちょうだい」
二階から脚立を運んできて、玄関に据えた。僕はパンツ一枚の裸で脚立にのぼり、大きく腕を伸ばして、電気カバーの四隅のビスを外し、カバーを片手で押さえながらビスをY美に渡した。渡し損ねてビスがY美の手からこぼれると、玄関の土足の床に腹ばいになって腕を伸ばして靴入れの奥に転がったビスを取った。
おば様が様子を見に玄関に現れた時、僕はおば様のほうに体の正面を向けて、電気カバーのビスの一つ目を留めていた。陶器の電気カバーで落としたら割れる。Y美が後ろで残り三つのビスを僕のパンツのゴムに挟んだ。二つ目のビスをY美が取ろうとした時、誤って三つのビスが全部僕のパンツの中に入ってしまった。
一つだけのビスで留められた電気カバーを手を伸ばして押さえている僕は、姿勢を崩すことができない。Y美は僕のパンツの上からビスをまさぐっていたが、小さなビスは僕のお尻の間にはまり込んで、なかなか取れない。Y美はついに面倒になって、僕のパンツを一気に足首まで下ろした。
短い悲鳴を上げてパンツを上げようとする僕をおば様が止めた。
「やめて、電気カバーが落ちるわ。落とさないで、その電気カバーは亡くなった父の思い出の品なの。いいから、そのままでいて」
おちんちんが丸出しになったまま動くことができない僕の正面におば様がいる。電気カバーを見上げている僕はおば様の視線がどこに集中しているのか、確かめることができない。恐らく、不安定な留められ方をしている電気カバーに目が釘付けだろう。
床に散らばった三つのビスを拾い終えて、Y美が僕の裸の尻をぴしゃぴしゃと叩いた。
最後の一つのビスを留めている時、おば様が玄関を下りてきて、僕の前に接近した。脚立の上でビス留めをしている僕は、おば様の顔のすぐ前におちんちんをさらけ出している。この恥かしさは一時で、おば様は僕のパンツを上げてくれるのだろうと期待していた。おば様の吐息が僕のおちんちんに当たる。しばらく間を置いてから、おば様は、「こんな汚れたパンツは捨ててしまいなさいよ」と言って、ぼくの足首からパンツを抜き取ったのだった。
二人の女性のちょうど目の高さの位置に、おちんちんとお尻を丸出しにさせられてしまった。おば様は僕のおちんちんを、Y美は僕のお尻を突然目にした驚きについて語り合っていた。電球の交換が済んでからも、僕は丸裸のまま脚立を物置まで運ばされた。僕の黒く汚れたパンツは、今後は雑巾として使われることになるそうだ。
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