Pains パリの味

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ベーカーテクノサービス

パン屋開業と売上予想

2009-10-17 18:28:59 | Weblog

 スペイン製の石窯を導入させ、驚くほどのプロデュース料をボッタクリ、大型ベーカリーを開店させている某ベーカリー専門プロデュース会社、騙した方のやり直しもサポートするんでしょうか。残った借金の返済、さぞ大変であろうとお察し申し上げます。横浜のベーカリーを閉めて札幌に大型店を開店したオーナー様、大丈夫でしょうか。既に札幌の店、閉店したと風の便りに聞きました。幾ら犠牲者を作れば気が済むのでしょうか。

 さて石窯とは、焼き床が石、内壁が石で蓄熱、断熱が大変良く、遠赤外効果で火通りの良いパンが焼ける、これが石窯です。
 しかし、この会社が押し付けるスペイン製石窯、外壁は煉瓦ですが、焼き床は回転する鉄板、蒸気は十分に出ず直焼きパンを焼くには苦労します。ですから、大半の店はピザなどを焼くだけで、メインの商品は平窯・デッキオーブンで焼成しています。

 ピザを焼くだけなら、国産で大変良く出来たピッツァ専用オーブンがございます。小型で焼成効率、デザインの良さ、お客様に与えるインパクトの強さ、そして短時間焼成で本物のピッツァを提供できます。このピッツァオーブンの投資効果の良さはスペイン製石窯の比ではありません。大型の石窯は大量生産しなければ、光熱費の負担と償却だけが大きく圧し掛かってきます。窯は大きくなれば温度を上げるだけで大変なエネルギーを必要とし、それでピザを焼くだけでは経費の負担は益々増えます。

 平均日商60万円、これ以上売上を上げないと8000万円とも1億円とも言われるスペイン窯導入の大型ベーカリーの投資は回収できません。しかし今、パン屋で60万円の日商は不可能です。技術指導も、いい加減な古臭いパンを提案するだけで、贈答用商品の提案能力が無く、売上を創り・拡大するだけの商品力が感じれれない。元々、商品開発力、技術力を持ったオーナーであれば、こんな馬鹿げた話には乗ら無いでしょう。パン屋経営は甘くありません。もし大型店・スペイン窯で売上が作れるなら、大手が積極的に手を出しているでしょう。その大手が手を出さない訳、それはお解かりでしょう。