うんと前のお話です。(ごめん、長くてつまらない話だけど、この季節になると思い出して)
学校を出て2年ほど勤めてから、新米主婦になった私でしたが、
ちょっと挫折したピアノとはいえ(そのお話はまたいつかするかもしれないし、できないかも知れません・・・)
それは自分にとっては大切な幹の部分で、
勉強は一生続けていこうと思っていました。
その日私はたまたま用事で、最寄りのバス停に行ったら、
そのベンチにランドセルを背負った小さい女の子が座っていて、笑って話しかけてきます。
「どこにいくの?」
「えっと、~~だよ」
(考えたら知らない人に声かけちゃいけないけど、まだ時代がのんびりだったなあ)
学校の帰り道、休憩しているらしいその子は、続けて、
「お姉ちゃん、私の名前、わかる?ヒントはこれ」
と、ぴかぴかの名札の上半分を見せてくれました(だめだよ)
その苗字から思い浮かぶタレントさんの名前があったので、つい、
「~~ちゃん?」
と答えたら、その子はおどろいた目をして
「あたり~!なんでわかるの?のんちゃんだよ。じゃあお姉ちゃんの名前は」
と言うのです。その後もお話してからバイバイってして、なんだかその日は楽しかったなあと思いました。
・・・数日して、玄関チャイムが鳴って、出てみると、その子とお母さんらしい人と、うちのお隣の奥さんがにこにこ立っていて、
「うちの娘が言うので探したらご近所で、ピアノを弾かれてるみたいだと伺ったんです。この子がピアノ習いたいって言うんでお願いできますか」
とおっしゃってきて、今度は私のほうが・・なんでわかるの?と驚く番でした。
それから、上手でもない私は、ピアノの先生と呼ばれ今もそうなのです
あの時の小さな出会いが、
今こうしてピアノを一緒に弾くことにつながっています。
(この前のホルンのコンサートも、そういえば小さなきっかけが音のリレーになっていくんだったなあ)
長い年数が経った今も、
今目の前にいる子たちと、向き合っていくことを忘れないようにしたいなあ。
楽しいことも、時にはつらいこともあるけれど