お隣の人から、
「ご両親のお仕事の関係で、6歳の子を預かっているんだけど、
一日だけピアノを見てあげてもらえる?」、
と頼まれ、気楽にオーケーのお返事をして、
やって来た子、あらら、
くりくりとやんちゃそうな目の、ルー君という外国の男の子でした
お隣の方は、留学生支援のボランティアを。
では・・・英語でレッスンか!?
いやいや、そんな事を頼りない私に頼むはずはなく、
彼は日本語、それも関西弁と博多弁がスラスラでした
楽器店の教室に通っているというルー君なので、
まずは「きらきら星」を歌って、ベルでも弾いて遊んで、
いろいろ確認を。
それから今習っている曲を弾いてもらおうと本を開くと、
「ぼく、ほら、本は見んでも弾けとーよ」
「すごいねだけど、作曲家からのメッセージをさらに見つけられるから、
楽譜もよく見てごらん」
相手は6歳だけど・・思っていることは話しておこう
でも・・・?
ああ、ルー君はもうピアノから降りて、他の所へ行ってしまいました
次は音符のカードゲームをしたら、
圧勝して、よろこび笑い転げるルー君彼は、とても勘のいい子なのでした。
しかし・・・
次の「鍵盤すごろく」では、負けると、
にこにこ顔が、一瞬で真っ赤になり
「あかん~、もう一回〜」と、嵐のような騒ぎに
「勝ったり負けたりするから面白いし、次にがんばれるんだよ」
と、言う私の声はまたもルー君に届かず
大嵐もおさまり、「 あわてんぼのサンタ」を歌う頃に、ようやくお迎えが。
一日のレッスンの成果を聴いてもらい、
笑顔で、手をふり「またな~」って帰っていくルー君でした・・・
うん!また、ね。ちょっと疲れたけどね
次の日の朝、玄関チャイムに出てみると、またルー君が
しかし、次の声は、
「今から博多に帰るから。ありがとう。」
そうだったのか小さい子供にゲームで泣かせたままだ・・
また、会える日がきますように。ルー君、元気でがんばれ